2025年11月15日 の記事
シンガポール空軍司令官と会談
内倉統合幕僚長
写真=会談時の写真に笑顔の内倉統幕長とファン・シンガポール空軍司令官(統幕SNSより)
11月6日、内倉浩昭統合幕僚長は、来年4月に外交関係樹立60周年を迎えるシンガポールのファン空軍司令官の表敬を受けた。内倉統幕長は、空軍種間における連携の進展に期待を寄せるとともに、今後も日シンガポールの防衛協力をさらに強化するために尽力する意向を示した。
2025年11月15日 の記事
写真=会談時の写真に笑顔の内倉統幕長とファン・シンガポール空軍司令官(統幕SNSより)
11月6日、内倉浩昭統合幕僚長は、来年4月に外交関係樹立60周年を迎えるシンガポールのファン空軍司令官の表敬を受けた。内倉統幕長は、空軍種間における連携の進展に期待を寄せるとともに、今後も日シンガポールの防衛協力をさらに強化するために尽力する意向を示した。
2025年11月1日 の記事
写真=鈴木知事(左)から要望書を受け取った小泉大臣
全国でクマによる被害が多発している。10月28日、鈴木健太秋田県知事が防衛省を訪れ、小泉進次郎大臣にツキノワグマによる被害防止へ支援を求めた。要望書によると、今年の県内におけるツキノワグマの目撃件数は8,000件を超え、過去最多だった令和5年度の3,723件を大幅に上回っており、その大半が市街地だという。人間に対する被害も死者2名を含む54名に上っている。
鈴木知事は「県民が日常生活に大きな支障をきたしている。まさに非常事態だ」と訴え、「私も元自衛官なので、何でも自衛隊に頼めるものではないとよく理解しているが、それでも防衛省自衛隊の力を借りなければ国民の命が守れない」と支援を求めた。小泉大臣は「与えられた能力と権限を最大限に活かし、秋田県と協力して早急に対応策を練りたい」と述べた。同日夕、東北方面総監部の連絡員が県庁を訪れ今後の支援内容について協議を行った。
2025年10月20日 の記事
写真=中谷前大臣と事務引継を行った小泉新大臣(左)
10月21日、高市新内閣が発足し、第28代防衛大臣に小泉進次郎衆議院議員(神奈川11区・6期)が着任した。小泉大臣は、「生まれ育った横須賀で体験入隊をし、その時に出会った隊員や当時の少工校の生徒や防大の学生と接したことが自衛隊への思いの原点だ。私はいくらでも汗をかきます」等と訓示した。
2025年10月1日 の記事
写真=中谷大臣から第1級賞状を受け取る中部方面総監の遠藤充陸将
9月17日、中谷元・防衛大臣は令和6年能登半島地震に係る災害派遣活動に従事した部隊に対して第1級賞状を、同部隊指揮官に対して第1級賞詞を授与した。第1級賞状を受賞したのは、陸災部隊・同支援部隊、海災部隊・同支援部隊、空災部隊・同支援部隊。第1級賞詞を受賞したのは、小林弘樹陸将=陸上総隊司令官、門間政仁空将=航空幕僚副長。表彰式には、統・陸・海・空幕の4幕僚長と人事教育局長が立ち会った。※第1級賞詞は、当該時期に中部方面隊総監、中部航空方面隊司令官だった2名を表彰。
令和6年1月1日に発生した能登半島地震では、自衛隊は人員延べ114万人、航空機同4,600機、艦艇同350隻が従事した。活動は同年8月31日まで続き、8カ月の災害派遣期間は過去最長だった。
2025年9月15日 の記事
写真=大臣の訓示を聞く隊員たち
9月7日、「佐賀駐屯地開設記念式典」が同駐屯地の第3格納庫で盛大に行われた。佐賀駐屯地は平成26年、防衛省が佐賀県に輸送機オスプレイの配備を要請してから11年の歳月を経て、7月9日に佐賀空港の西側に新設された。その日以降、陸自のV22オスプレイの移駐が順次行われ、8月12日に木更津駐屯地に暫定配備されていた全17機の移駐が完了した。今回の配備で、隣県の相浦駐屯地に拠点がある水陸機動団(長崎県佐世保市)との一体的な運用体制が本格化することとなり、喫緊の課題である南西地域を含む島嶼防衛能力の強化に期待がかかる。
2025年9月1日 の記事
写真=談笑するラクロワ事務次長と荒井陸幕長
8月20日、荒井正芳陸上幕僚長は防衛省でジャン=ピエール・ラクロワ国連平和活動担当事務次長と懇談した。8月1日に着任してから国外の要人を招いて懇談するのは今回が初めて。国連平和活動局は、ニューヨークに本部を置き、国連平和維持活動(PKO)を統括する国連事務局の一部門で、防衛省は、2016年から陸上自衛官を継続的に派遣している。荒井陸幕長は「ラクロワ事務次長から、PKOに対する陸上自衛隊の取組みについて高い評価を頂いていることは非常に光栄です」と述べると、ラクロワ事務次長は「日本からいらっしゃる方々はとても質が高く、目を見張るものがあります。継続的に質の高い方を派遣していただき感謝しています」と謝意を述べた。陸上自衛隊は、国連本部等への幕僚派遣を陸自が掲げる国際貢献の4つの柱のひとつとして重要視している。
2025年8月15日 の記事
写真=栄誉礼・儀じょうを受ける内倉統幕長(円内)=8月1日、防衛省で
方針示す
新旧の統合、陸上、航空各幕僚長の離着任関連行事が8月1日、東京・市ヶ谷の防衛省で行われ、第8代統合幕僚長に内倉浩昭空将(前航空幕僚長)、第40代陸上幕僚長に荒井正芳陸将(前西部方面総監)、第38代航空幕僚長に森田雄博空将(前航空支援集団司令官)が新たに着任した。各幕僚長はそれぞれ、着任の辞で方針を示した。吉田圭秀前統幕長、森下泰臣前陸幕長と増田和夫前防衛事務次官は多くの隊員・職員の見送りを受け、省を後にした。
(8面に関連写真)
内倉統幕長
五つの「Ⅰ」
防衛省講堂で行われた着任式で、松永浩二統幕副長以下統幕勤務の約200人の幹部に対し、内倉統幕長が決意を述べた。
内倉統幕長は「我が国は現在、二つの重大なリスクに直面している」と述べ、「地政学的リスク」と「大規模自然災害のリスク」を挙げた。
「ロシアによるウクライナ侵略は長期化し、中東での軍事衝突の拡大、さらにはインド・パキスタン間、タイ・カンボジア間においても短期間ながら軍事衝突が生起した。我が国周辺でも中国の軍事活動の拡大・活発化、北朝鮮のミサイル発射の継続に加え、中露及び露朝の連携等が一層顕著になっており安全保障環境はかつてないほどの厳しさと不確実性を呈している」と指摘。
また「首都直下地震、南海トラフ地震、台風や豪雨など予見困難かつ激甚化する災害への万全の備えは、喫緊かつ継続的な課題だ」と語った。
「今この瞬間も多くの自衛隊員が我が国周辺の陸・海・空域に加えソマリア沖・アデン湾やシナイ半島、南スーダンをはじめとする世界各地、さらには宇宙・サイバー領域において我が国の国益を守り、他国との信頼関係を構築し、安全保障環境の改善に資する活動に従事している。即応態勢を堅持しつつ防衛力強化のための厳しい訓練に汗を流している。そのような彼ら彼女らとともに、戦略レベルで自衛隊をけん引している統合幕僚監部で勤務する諸官に対し、改めて深甚なる敬意と感謝を表する」と隊員らもねぎらった。
「(3月に)統合作戦司令部が創設され、統合運用体制は新たな段階へと移行し実任務や訓練を通じて進化を続けている。しかしながら、国家防衛戦略が掲げる『我が国が主たる責任をもって対処し、侵略を阻止・排除できる』体制を構築する2027年までの残された時間を踏まえれば、一層のスピード感をもって防衛力の抜本的な強化を推し進めなければならない」とも言及した。
「統合幕僚監部と統合作戦司令部を中核とした統合運用体制の最適化と実効性向上」を目標に掲げ、アルファベットのI(アイ)で始まる五つの柱(※)を指針とする意向も表明。
「私自身もこの五つの『I』を常に意識し率先して行動することで、我が国の平和と独立を断固として守り抜き、国民の負託に応え得る統合防衛力を構築するとともに、いかなる逆境にも冷静かつ果敢に立ち向かう強靭さと、困難にある人々に寄り添い必要な支援を提供できる利他の精神と能力を兼ね備えた自衛隊を諸官と共に築き上げてまいる」と決意を述べた。
※五つの「Ⅰ」の柱
Integration(一体化)
Interoperability(相互運用性)
Inter‐connectivity(連結性)
Intensity(強度)
Innovation(変革)
2025年8月1日 の記事
写真=木更津駐屯地から移駐したV-22オスプレイを背に
西部方面総監(荒井正芳陸将)は7月9日、佐賀駐屯地(輸送航空隊長兼ねて駐屯地司令・青山佳史1陸佐)の開設に伴い開設式を挙行した。佐賀駐屯地は、水陸機動団主力が所在する相浦駐屯地(長崎県佐世保市)から約60キロと近く、島しょ部等への迅速かつ効率的な輸送等基盤として最適な場所に位置するとともに、九州北部には水陸両用作戦に関わる主要部隊が多く存在することから、我が国の防衛を全うするうえで戦略的に極めて重要な駐屯地である。荒井総監は開設式の訓示において、駐屯部隊隊員に対し佐賀駐屯地の意義・役割、各部隊が一体となった駐屯地の運営、安全管理、環境保全等を含めた各種施策の万全の重要性等を述べた。今後、佐賀駐屯地は、九州・沖縄地域の防衛のため、そして地域のためにその役割を果たしていく。なお、報道公開には29社60名の参加を得た。
2025年7月15日 の記事
写真=石破首相が約160名の指揮官等を前に訓示
6月30日、「令和7年度自衛隊指揮官幹部会同」が、自衛隊最高指揮官の石破茂内閣総理大臣を防衛省に招いて行われた。防衛省の政策方針を自衛隊の指揮官等に周知徹底させることを目的に、防衛大臣、統合幕僚長、陸海空自幕僚長、機関や主要部隊の長等約160名が一堂に会した。石破首相は訓示で「ウクライナ、中東、東アジアの情勢は相互に密接に関連する」との認識のもと、「抑止力強化のため、国家安全保障戦略等に基づく防衛力の抜本的強化は、今後も着実に進めていく必要がある」と述べた。今年3月に発足した統合作戦司令部については、「いかにして実効的な防衛力を構築するか、絶えず考えてほしい」と求めた。本会合を対面で開催するのは2019年以来6年ぶり。2020年のVTC(テレビ会議)以降は開催されていなかった。
2025年 の記事
写真=「かしま」に乗り込む初級幹部たち
6月13日、令和7年度遠洋練習航海部隊(司令官・渡邉浩海将補)の出国行事が、来賓・家族等約600名が見守る中、横須賀基地逸見岸壁で行われた。3月に江田島の幹部候補生学校を卒業した初級幹部約190名(うち女性約30名)を含む約580名は、練習艦「かしま」(艦長・池田忠司1海佐)および練習艦「しまかぜ」(艦長・小城賢一2海佐)で約5カ月間、中南米を中心に7カ国11寄港地を巡る。
日本国の代表として
本田太郎防衛副大臣は訓示で「将来、海上自衛隊の中枢を担う幹部自衛官としての素地をこの航海で確立することを強く希望する」と述べた。英利アルフィヤ外務大臣政務官は祝辞で「寄港地での様々な交流行事や親善訓練を通じて、我が国と各国との関係がさらに強化されることを強く期待する」と述べた。齋藤聡海上幕僚長は壮行の辞で、「日本国の代表であるという誇りを胸に、帰国の日まで全力を尽くしてくれることを願う」と要望した。また乗員に対しては「『将来の海上自衛隊を担う人材の育成』という誇り高い任務に誠実に取り組んでほしい」と要望した。
艦内環境を改善
晴れて鹿島立ちの日を迎えた初級幹部たち。期待と不安でいっぱいなのは家族も同じだ。「しっかりやってこいよ!」「無事に帰ってこいよ!」家族らの激励に、精一杯の帽振れで応えた。
海自では、昨今の募集難を受け、艦内での環境改善にも取り組んでいる。昨年度から衛星インターネットサービス「スターリンク」を導入、艦内でのネット環境が格段に向上した。私物のスマートフォンで家族との連絡も取りやすくなった。
米海軍主催の共同訓練に初参加
69回目となる今回の遠洋練習航海は、アメリカ、ブラジル、アルゼンチン等中南米を中心に寄港する。創立250周年を迎える米海軍が主催する多国間共同訓練「UNITAS」に、海自の部隊として初めて参加する。総航程は約5万6000キロ。帰国は11月12日の予定だ。
2025年6月15日 の記事
写真=杉山司令を先頭にスタート
6月1日、航空自衛隊入間基地(司令・杉山公俊空将補)で、恒例のランウェイウォーク2025が開催された。昨年から基地を一般開放しており、今年は約1万人の参加者が約2キロの滑走路を思い思いに歩いた。20年前の初開催時に広報班長だった現監理部長の赤田賢司2空佐の号令を合図に、横断幕を持った杉山司令らが先頭でいざスタート。大型破壊救難消防車による放水アーチの水しぶきを豪快に浴びながら前進した。前日までの雨は上がり、気温が25度に迫る初夏の暑さ。参加者は涼を求めて、コース上に設置されたバス内休憩所と給水所、通称「ランウェイオアシス」で英気を養った。
エプロンでは、今年4月で退役したC‐1輸送機の特別塗装機やEC‐1電子支援訓練機等が地上展示された。また警備犬展示や入間修武太鼓演奏等にも多くの人だかりができていた。
2025年6月1日 の記事
天皇皇后両陛下、硫黄島へ行幸啓
海自硫空基 支援を担う
入念に準備、無事任務完遂す
写真=齋藤海幕長(右)をはじめとする最高幹部に出迎えられる天皇皇后両陛下
2025年5月15日 の記事
写真=前列中央に中谷大臣、左に増田事務次官、右に志賀隊長、後列に演奏を行った音楽隊隊員
4月13日から始まった日本国際博覧会「大阪・関西万博」のオープンに伴い、陸上自衛隊中央音楽隊(隊長・志賀亨1陸佐)は、中部方面音楽隊及び第3音楽隊と合同で開会式・テープカットセレモニーにおける演奏を行った。これは式の進行に合わせて演奏したもので、開幕前には公式テーマソングの「この地球(ほし)の続きを」、来賓入場時には「天と大地からの恵」、テープカットでは中央音楽隊岩渕3曹が作曲した「ファンファーレ」を演奏し音楽の力で184日続く「大阪・関西万博」を盛り上げた。また、ゲートオープン時には「英雄の証~モンスターハンター」「海を越える握手」を演奏し、約12万人の来場者を歓迎した。(陸上自衛隊中央音楽隊HPに写真特集)
2025年5月1日 の記事
写真=日印によるヘリボン訓練
第1師団(師団長・鳥海誠司陸将)は2月24日から3月7日までの間、東富士演習場及び朝霞訓練場において、令和6年度印陸軍との実動訓練「ダルマ・ガーディアン24」(以下、「DG24」)を実施して、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、更なる日印の能力向上を図るとともに、陸上自衛隊と印陸軍の部隊間の更なる協力関係の強化を図った。
DG24は機能別訓練及び総合訓練に区分して実施され、機能別訓練では総合訓練に必要な計画策定、包囲、検問、突入、空路潜入、IED(即製爆発装置)対処及び実弾射撃に係る訓練課目を設定し、日印訓練部隊が共同で演練した。
総合訓練では敵テロリストが住民混在下の市街地に潜伏しているという想定の下、日印の訓練部隊が共同し、敵を包囲、捜索及び撃滅して市街地一帯を回復する一連の行動を演練した。
想定上、官公庁舎に見立てた4階建ての建物に、日印両部隊隊員が搭乗するUH1Jが2機ずつ4波に分かれて飛来し、ヘリから屋上へとヘリボンにより降り立ち、師団部隊は屋上の扉から、インド陸軍は屋上から階下の窓にロープにて降下し各階に突入した。地上では師団部隊と印陸軍がそれぞれ16式機動戦闘車(MCV)の援護射撃を受けて時間差で建物内に突入し、潜伏する敵を制圧して状況を終了した。
2025年4月15日 の記事
写真:檜町桜と銘板の前で新年度へ意気込みを見せる中谷大臣(中央)をはじめとする防衛省・自衛隊最高幹部ら
4月3日、昨年の防衛省70周年と今年の市ヶ谷移転25周年を記念して植樹された6本のソメイヨシノの披露イベントが、防衛省儀仗広場で行われた。植樹された苗木は、防衛庁があった六本木の東京ミッドタウンに隣接する檜町公園で育てられたもので、旧檜町庁舎にちなみ「檜町桜」と命名された。イベントには三井不動産と東京ミッドタウンマネジメントの関係者も参加した。中谷大臣は「市ヶ谷の地にしっかり根付いて、国防の歴史を継承するとともに、毎年満開の花を咲かせてもらいたい」と挨拶した。
2025年4月1日 の記事
「ここ東京では桜が開花を始めました。統合作戦司令部はこの桜の開花と共に出発し、覚悟を新たに司令部隊員が一丸となって任務に精励します」。初代司令官の重責を担う南雲憲一郎空将は、檀上でこう誓った。
2025年3月15日 の記事
写真:握手を交わす中谷大臣(右)とラミー大臣=防衛省提供
中谷防衛大臣は防衛省で3月6日、訪日中のラミー英外務・英連邦・開発大臣の表敬を受けた。
会談では冒頭、中谷大臣が訪問を歓迎する旨を述べ、ラミー大臣からは訪問実現に対する謝意が示された。地域情勢について意見を交わし、アジアおよび欧州の最も緊密な安全保障上のパートナーとして相互に一層連携を深めていくことで一致。欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障が不可分であるとの認識も共有した。
さらに両大臣は、今年計画されている英空母打撃群の日本を含むインド太平洋地域への派遣やグローバル戦闘航空プログラム(GCAP)などについて触れ、日英間の安全保障上の協力が深化していることを歓迎した。
2025年3月1日 の記事
写真:基調講演を行う森下陸幕長
2月18・19日、東京の三田共用会議所で「令和6年度陸上自衛隊フォーラム」が行われた。平成26年の初開催から22回目となる今回は「ウクライナにおける戦争が陸戦に及ぼす影響と課題」がテーマ。陸自は、将来戦に向けて「国家総力としての研究開発速度」に危機感を持つ。本フォーラムでは防衛省・自衛隊関係者のほか、他省庁、企業関係者、協力団体、同盟同志国の軍関係者ら約1000人が参加して産官学による連携強化を図った。2日にわたり、基調講演やパネルディスカッション等が行われたほか、防衛関連企業約40社による無人機やAI関連の展示会も設けられた。
開会にあたり廣惠次郎教育訓練研究本部長は、ウクライナ戦争の教訓から「産官学の知見を結集し、未来に向けた具体的な施策が不可欠だ」と述べた。続く基調講演では、森下泰臣陸上幕僚長が将来の陸自の方向性を説明し「戦場の変化に適合するための試行錯誤や、新技術の実践・投入までの時間を短縮する方策が不可欠だ」と述べ、本フォーラム開催の意義を強調した。
2025年2月15日 の記事
握手を交わす吉田統幕長とジョンストン豪国防軍司令官
2月5日、吉田圭秀統合幕僚長は豪国防軍司令官のデイビッド・ジョンストン海軍大将と防衛省で会談した。ジョンストン司令官が昨年7月に着任して以降、参謀総長等会議で3度顔を合わせている他、VTC(ビデオ会議)も含むとほぼ毎月1度は意思疎通を図っており、吉田統幕長は「これは同盟国の米国と同様の頻度であり、豪軍が自衛隊の同志国の中で別格の存在であることの証左だ」と述べた。さらに、中東や欧州と同様な事態がインド太平洋地域でも生起する可能性を排除できないとし、「インド太平洋の平和と安定の中核は、日豪米の3国間の協力関係にある」と強調した。ジョンストン司令官も「この地域において、日豪と米軍やインド太平洋諸国が協力して、より安全かつ安定した地域環境を実現していきたい」と応じた。
2025年2月1日 の記事
飛行場に舞う無数の凧
霞目駐屯地(司令・松元三展1陸佐)は、1月11日に駐屯地を一般開放し、「Kasuminome Kite FESTIVAL」を開催した。
本イベントは、霞目飛行場周辺町内会連絡協議会と共催で毎年行っている新春の行事であり、今年で49回目を迎えた。これまでは「凧揚げ大会」と称していたものの、「全国で唯一、飛行場で凧揚げができる」という珍しさを売り出して、今後、より多くの人に参加してもらえるよう、今回、名称を変更して開催した。また当日は、オリジナル凧の制作と滑走路での凧あげに加え、格納庫での多用途ヘリの見学なども行った。
来場したお客様からは、「毎年、子供と楽しみにしているんだよ」「カラフルな凧がキレイだね」というコメントもあり、皆さん思い思いにイベントを楽しんでいただいた。
子供たちの笑い声が飛び交う中、今年一年の平和を願う想いを乗せて、大空高く凧が舞い上がる一日となった。
2025年1月15日 の記事
前日の荒天が嘘のように晴れ渡った令和7年1月10日、鹿児島県に所在する海上自衛隊鹿屋基地(第1航空群司令・大西哲海将補)で令和7年鹿屋航空基地初訓練飛行が行われ、P‐1哨戒機3機・SH‐60K哨戒ヘリコプター3機・練習機TH‐135・3機が、滑走路から指宿沖方面へ飛び立って行った。
それに先立ち行われた格納庫内での式典で約300名の隊員を前に大西司令は「いかなる事態にも適切に対応するための態勢を整えるとともに、明日、生起するかもしれない戦いに備えておく必要があり、状況の変化にも柔軟に対応できる能力が求められている」などと訓示した。
鹿屋基地が担任する東シナ海や西太平洋では、軍事力を急速に増強する中国の活動が活発化させている。そのような安全保障環境下で勤務するにあたり大西司令は、日頃から各種情報収集に努め、常に全力発揮が可能な状態を維持する必要がある、任務・業務、災害・救難に、また平素とその先にあるいざという時の有事に対応するために、鹿屋基地所在の各部隊・隊員が一致団結・切磋琢磨し助け合わなければならない、と要望した。
2025年1月1日 の記事
握手を交わすオースティン米国防長官と中谷防衛相
12月10日、中谷元・防衛大臣は防衛省で、オースティン米国防長官と40分間にわたり会談を行った。両大臣は日米同盟の抑止力・対処力を今後も一層強化していく必要性について確認した。
中谷大臣は、オースティン長官が在籍4年間で日米同盟の抑止力・対処力を強化し、確固たるものにしたと敬意を表した。また自身の着任2カ月を振り返り、「オーストラリア、韓国を含めた多国間協力が進展していることを実感している」との手応えを示した。
オースティン長官は「オーストラリアや韓国、その他のパートナー国との連携を進展させることができた。今後もその成果を積み上げていく決意だ」と応じ、拡大抑止についても「日本と韓国に対するアメリカのコミットメントは揺るぎない」と強調した。