自衛隊ニュース

がんばれ候補生!各種訓練で奮闘中‼
10キロ行進訓練 全員完歩
<5普連>
写真=隊形を維持し行進訓練する自候生
第5普通科連隊(連隊長・伊藤裕一1陸佐=青森)の自衛官候補生課程教育隊は、4月24日、青森駐屯地において、10キロ行進訓練を実施した。
自衛官候補生達は、自衛官候補生隊舎前において、区隊長、班長の細部に渡る指導のもと、装具や背のう入れ組品等の点検及び健康状態の確認を受け、物心両面、万全の態勢で訓練に臨んだ。
午前7時30分、背のう武器装具等、計約20キロを装着し行進を開始。気温は15度前後と訓練には適した気温であったが、慣れない装備を着用しての行進に四苦八苦の状況であった。
行進も後半に入ると、自衛官候補生達にもやや疲れが見え始めてきたが、区隊長、班長等からの激励もあり、隊列を崩すことなく警戒を厳にして黙々と前進し、午前11時10分、1人の脱落者を出すことなく18名全員が完歩した。自衛官候補生達は10キロ行進訓練を終え、苦戦しつつもこれを完歩した事により各人は自信を深め、来たる25キロ行進訓練に向け、今後の更なる訓練と体力練成の必要性を再認識した。
歯を食いしばり体力検定 <6即機連>
第6即応機動連隊自衛官候補生教育隊(教育隊長・松本浩紀准陸尉)は、4月24日、美幌駐屯地において自衛官候補生に対し第1回体力検定を実施した。
本体力検定は、自衛官として必要な体力を測定するものであり、合格を目標に自衛官候補生は入隊以降、継続的に体力を練成してきた。
自衛官候補生は、各種目で1回、1秒でも記録を伸ばすため、歯を食いしばり、必死に同期と競り合い、普段以上の実力を発揮することができた。
今回の成果を踏まえ、自衛官候補生教育隊は更なる体力向上を図り、修了式まで気力・体力の充実を図っていく。
催涙ガスを体験 <中方特連>
5月15日、中部方面特科連隊(連隊長・米村謙一1陸佐)姫路教育隊は、姫路駐屯地で実施中の自衛官候補生課程において防護マスクの装脱面訓練とガス体験を実施した。
自衛官候補生達は、防護マスクの構造機能や装脱面訓練を実施した後、催涙ガスを充満させた天幕に入った。最初は防護マスクを装着していたため、ガスによる影響を受けることはなかったが、脱面すると、ガスの効果を身をもって体験することとなった。その後、自衛官候補生達はあふれ出る涙や鼻水を必死にこらえながら天幕を出て、水で顔を洗い流した。
体験した自衛官候補生は、「防護マスクを装着していると何ともなかったのに、脱面すると顔中痛くなり、呼吸するのも困難でした」、「防護マスクは常に身体から離しません」と話す等、高い訓練効果を得ることができた。
1夜2日の野営訓練
<34普連>
第34普通科連隊(連隊長・兜智之1陸佐=板妻)の自衛官候補生課程教育隊は5月20日から21日の間、東富士演習場において1夜2日の野営訓練を実施した。
訓練は、宿営のための天幕の設営、掩体構築、飯盒炊爨、歩哨訓練を実施し、各区隊・班ごとに区隊長、班長の指導を受けつつ同期一丸となって協力・連携して各種訓練に臨み、必要な練度の向上を図った。
演習場での宿営という慣れない環境の中であったが、候補生たちは仲間と協力しながら何事にも積極的に取り組み、自衛官として必要な野外勤務要領を概ね修得し、所望の成果を収め本訓練を終了した。
自衛隊体操
4月8日は、板妻駐屯地において自衛隊体操について演練した=写真。
自衛隊体操は、自衛官としての基礎体力の向上を目的とした全身運動であり、筋力アップや脂肪燃焼効果が期待できる体操である。
当日、候補生は班長たちによる展示・説明を受けながら号令と音楽に合わせて一つ一つの動作を習得しながら段階的に演練を重ねた。
全身を使う運動とあって当初は各人の動作や全員で動きを合わせるのに苦戦していた候補生たちだったが、何回も練成を重ね終盤には概ねの動作を実施できる練度にまで達することができた。
終了後は、疲労の表情を浮かべつつも、同期一同、爽快かつ清々しい汗を流していた。
今後も練成を重ね、自衛隊体操のみならず自衛官となるために必要な各種訓練・教育に励んでいく。
希望職種の選択に <佐世保教>
乗艦実習
佐世保教育隊(司令・井上貴嗣1海佐)は、4月14日および15日に第23期一般海曹候補生、第33期自衛官候補生および第21期自衛官候補生(女性)課程の乗艦実習を護衛艦「ありあけ」「あきづき」の支援を得て実施した。
学生は乗艦後、格納庫に案内され乗員による概要説明を興味津々に聞いていた。また、艦内見学では初めてと見る装備品に目を輝かせ、疑問に思うことや自分の希望する職種に関することを熱心に質問していた。乗員との懇談では、艦艇勤務の魅力を聞くことで不安や疑問を解消することができたようである。学生たちにとって本実習は、今後の希望職種の選択に大いに参考となるものであり、自身の将来を考える絶好の機会となった。
潜水艦も
4月16日および17日は潜水艦乗艦実習を実施した。錨泊中のため、実際に艦内へ立ち入る事は出来なかったが、港務隊支援のもと、曳船による海上からの見学にて実習を実施した。学生は、海上防衛の第一線で活躍する潜水艦に興味津々であった。潜水艦勤務の魅力を熱心に説明してくれる先輩の話に耳を傾け、潜水艦乗りの魅力を十分に感じ取った様子であった。また、乗員との懇談時には、活発に質問するなど、潜水艦についての興味をより一層深めていた。
学生にとっては、自身の将来について考える絶好の機会となり、今後の希望職種を選択するにあたり、大いに参考になった様子であった。
うちの子は自衛官
孫の入校式に参加して
写真=入校式で祖父と対面すると…
陸自高等工科学校第71期生として入校した孫を一目見たいと武山駐屯地に参りました。教育専門部隊らしく教場が数多く、営庭の整備が行き届き夜間照明が設置されておりました。
私が孫に会ったのは2~3年前でした。体格も貧弱でナヨナヨした感じでした。そんな孫から「自衛隊に入りたい」「何をどんな勉強したらいいのか」と質問された時は大変だからやめなさいと突き放しておりました。何度も同じ質問をされ、どんな気持ちで言っているのか聞いてみました。
「お爺さん、お婆さんを喜ばせたいから」と言われ、親夫婦に同意を得て、受験に賛成してもらいました。私も妻も元自衛官、長男は現役自衛官で孫はみていたんですね、外観をみて憧れを抱いたようです。受験すると決まったら、同級生が遊んでいる間も、なお一層合格を目指すようになりました。
「一次合格」、「二次合格」となり、初めて孫が本気だったんだなと思いました。私がなんでそんなに自衛官になりたかったのと聞いた時、「お爺さんを喜ばせたかったから」と言われ、嬉しくて目頭が熱くなり泣きたくなりました。「よし、入校式には絶対行くよ」と約束しました。
式典が終わり孫と会い、来たよと言ったら急に大粒の涙…号泣され私ももらい泣きしました。「三日坊主になるな」「三週間頑張ろう」「三年勤めよう」と三つのまじないを伝え、苦労して勝ち取った合格、「辞める」ことのないよう約束して、武山を後にしました。
爺ばか より