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ラグビー「SVNS」ドリームチーム選ばる
日本人女子初
世界最高峰の大会で体校・梶木2曹
女子7人制ラグビーの世界最高峰の大会「HSBC SVNS(2025シーズン)」が昨年11月30日から5月4日まで、世界7都市を転戦して行われた。日本代表は過去最高の5位で大会を終了、「ドリームチーム(大会優秀選手=7人)」の1人に、日本代表の主力選手で自衛隊体育学校(朝霞)女子ラグビー班所属の梶木真凜2陸曹が選ばれた。
日本チーム過去最高5位入賞
英メガバンク、HSBCホールディングスの名を冠した7人制ラグビー、セブンズ(SVNS)の最高峰の大会は、男女各12チームが出場して競われた。
ドバイ大会(2024年11~12月)を皮切りに、ロサンゼルス大会(5月)まで、熱戦が続いた。
母国開催の東京五輪(2021年)で12位、それに続くパリ五輪(24年)で9位と、着実に力を付けている女子日本代表チーム「サクラセブンズ」。
昨シーズンから兼松由香新ヘッドコーチに代わり、「一人一人の強み、少しでも前に出るひたむきさを生かす」(梶木2曹)ことを目指したチームは、代表に選ばれた13人それぞれが各大会・試合でそのモットーを体現した。
入校8年目となりPTS(体校)、サクラセブンズの主力として定着した梶木2曹。
「アタック(攻撃)の最後にトライまで取り切れる勝負強さと、相手を前で止め倒し切るディフェンス」の攻守の自らの強みをさらに磨いて強豪に挑んだ。
2月のバンクーバー大会では主将を任され、自らも準々決勝のアメリカ戦ではトライを挙げ、チーム史上最高位の4位入賞に大きく貢献した。
世界選手権として行われた最終のロサンゼルス大会を除く1~6大会の総合成績でも最高位の5位に入賞したサクラセブンズ。
来年の大会、さらに3年後のロサンゼルス五輪に向けて、「(日本は)背が低いがその分大きな選手より素早く、俊敏に動ける。それが強み」と、チームの長所を磨き、さらに上の順位を目指す。
史上最高位の4位(総合5位)に入り、全大会を通しては日本人選手初となるドリームチームにも選出された梶木2曹。
「いつも応援ありがとうございます。日々の練習をしっかり行い、全力で頑張って結果を残したいと思います」と謝意を示し、決意を新たにしている。
梶木真凜(かじき・まりん)2陸曹 福岡県出身、福岡工大大城東高卒。2018年4月体校入校。東京五輪(21年)、パリ五輪(24年)代表。「夢の扉は開くまで叩き続けろ」がモットー。163センチ、65キロ、25歳。
防衛省1部でⅤ奪還、女子も健闘準Ⅴ
全日本銃剣道<普教連>
写真=女子の部で攻める今澤3曹
陸自普通科教導連隊(連隊長・山口勝1佐)の銃剣道練成隊(教官・坂元誠2尉)は4月20日、日本武道館において実施された「第69回全日本銃剣道優勝大会」に出場した。
前回大会では、防衛省1部において3連覇ならず第3位、一方、女子の部では初優勝を飾った。王座奪還と連覇、史上初となる男女同時優勝を目指して大会に臨んだ。
防衛省1部では並み居る強敵を相手に準々決勝までは全て副将までの4試合で勝負を決める展開で駒を進め、準決勝を迎えた。
対戦相手は、前回大会も準決勝であたり惜しくも敗北して涙を飲んだ強豪、第16普通科連隊(大村)。
先鋒の土居3曹は、判定に持ち込み幸先よく先勝。流れに乗りたいところ、これまで全勝の次鋒の吉田2曹は相手の手厳しい攻めに遭い、痛い敗戦を喫した。
続く中堅に控えるのは、昨年夏に行われた全日本銃剣道選手権大会で優勝している西村曹長。チームのエース格である西村曹長は落ち着いた試合運びを見せ、試合開始30秒。防戦一方の相手のわずかな隙を突いて上胴で1本先取。その後こう着状態が続くも試合中盤で敵の引き際に小手を決めて勝利。チームに流れが来る大きな1勝を挙げた。
2対1で迎えた副将戦。今回副将を担った鎌倉3曹は、前回大会は26歳という若さでメンバー入りし、先鋒として大会に臨んだが思うような試合運びが出来ず、敗戦後は誰よりも大粒の涙を流す姿が非常に印象的だった。その悔しさを胸に1年間、猛練習を積んできた。
迎え撃つ第16普通科連隊のエース格を相手に臆することなく怒涛の攻めを見せるも、試合終盤に相手の剣が鎌倉3曹を襲い一本を取られた。
このまま嫌なムードが流れるかと思われたが、再開直後に鎌倉3曹の得意剣である小手がこの日初めて決まり、一本を取り返した。そのまま判定へ流れ、結果は2‐1で勝利。チームの元気印の大きな1勝で普教連は決勝へと駒を進めた。
決勝の相手は強豪第42即応機動連隊(北熊本)。4試合を戦ってきた普教連だったが、心新たにチームが一丸となり、優勝だけを目指して最後の力を振り絞って戦いに臨んだ。
試合は、2回戦の勝利のみでなかなか調子が上がらずにいた大将の佐藤2曹が意地の1勝を上げ、結果5‐0で勝利し、見事頂点に立った。
昨年の悔しさを晴らした選手たちは感涙を流し、チームメイト、教官へ感謝の言葉を口々にした。
一方、女子の部においては、決勝まで順当に勝ち進むもライバル部隊である強豪大村駐屯地に1‐2で敗れ、惜しくも連覇とはならなかった。しかし、試合内容はどちらが勝ってもおかしくない小差であり、堂々の準優勝だった。
史上初の男女同時優勝は来年以降に持ち越したが、選手それぞれが今大会で得た糧を胸により一層強くなった姿を見せることを誓っていた。
司令林剣道大会開く
<船岡>
船岡駐屯地(司令・野村和弘陸将補)は4月20日、駐屯地体育館において駐屯地司令杯剣道大会を開催した。
本大会は、駐屯地剣道部の活躍や地元で剣道が盛んに行われていることから平成25年に開始、今回で7回目を迎えた。過去最多となる男女各15個チームが参加した。
試合は、4個ブロックのリーグ戦を勝ち抜いた上位2チームが決勝トーナメントに進出し優勝を競う方式で、選手たちは日頃の練成の成果及び勝利への執念を竹刀に込め、白熱した試合を繰り広げた。今年4月に1年生となった選手も出場し、先輩選手に負けじと立ち向かった。
教員の方々からは、過去この大会に参加した当時を思い出したとか、駐屯地の桜がとてもきれいで思い出に残っている、など思い出話も伺うこともできた。
また、駐屯地に隣接する仙台大学剣道部13名の学生を審判員として招待し、整斉円滑な大会運営に貢献していただくとともに、駐屯地司令との会食・懇談により自衛隊に対する理解を促進することができた。
閉会式では、司令から「選手の皆さんの迫力ある試合や礼儀を重んじた凛とした立ち振る舞いを見て、本当に頼もしく感じました。この大会での成果を分析し、良好な点はさらに助長し、新たな課題は克服に向け取り組み、これからも稽古に励んでください」と激励の言葉が贈られた。
船岡駐屯地は地域の皆様の期待にお応えし、「地域とともに歩む駐屯地」を目指して挑戦し続ける。
百里基地体育
競技会を実施
百里基地はこのほど、所在隊員の融和団結を目的に体育競技会を実施した。
約800人の隊員が参加した。チーム編成は部隊ではなく、競技選手の出身地別に10チーム編成(例=北海道・東北チーム、中部地方・四国地方チーム)とした。
競技種目は団体駅伝=写真=、バスケット(フリースロー戦)、サッカー(サッカー版カーリンング)の3種目とし、各種目の順位により獲得した得点を合計して総合優勝を争った。各チームからは、チームリーダーを中心にコミュニケーションをとりながら、競技に奮闘する様子が伺えた。
総合優勝は「中国地方・福岡・佐賀・長崎チーム」だった。