自衛隊ニュース

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内閣総理大臣特別賞状
6部隊の功績を称える

総理大臣特別賞状

写真=左から南西航空警戒管制団第53警戒隊、奄美基地分遣隊、冬季戦技教育隊、高市首相と若林政務官を挟んで、西部方面通信情報隊、小月教育航空隊、第3術科学校第1教育部第5科の各指揮官等(防衛省Xより)


 4月21日、長年に渡って顕著な功績をあげている陸海空自衛隊の6部隊に対し、高市早苗内閣総理大臣から特別賞状が授与された。高市首相は「成果に胸を張って、引き続き高い規律をもって任務に邁進してほしい」と期待を述べた。受賞部隊と功績は以下の通り。

〇冬季戦技教育隊(積雪寒冷地における陸自唯一の教育専門部隊として教育訓練等を実施)〇西部方面通信情報隊(陸自唯一の通信情報部隊として24時間態勢で通信情報の収集等を実施)〇奄美基地分遣隊(奄美大島に寄港する艦船及び航空機に対する支援を実施)〇小月教育航空隊(海自航空部隊の搭乗員教育を実施)〇南西航空警戒管制団第53警戒隊(空自の最南端かつ最西端に位置する分屯基地において警戒監視を24時間態勢で実施)〇第3術科学校第1教育部第5科(空自の自動車教習所として隊員に教習指導を実施)


学校・学院で入校式おごそかに

「一日一日」を大切に

体育学校入校式

写真=決意を述べる65期特別体育課程の新規入校生


五輪金メダリスト、濵田1尉エール

<体育学校>

 五輪を頂点とする国際大会での成果獲得を目指す自衛隊体育学校(学校長・江頭豊一陸将補=朝賀)第2教育課の「第65期特別体育課程入校式」が4月11日、同校の三宅記念体育館で行われ、新規入校生36人を含む165人が健闘を誓った。

 静寂の中、学生長の小笠綾乃1陸尉(射撃班)の力強い申告の声が響いた。

 第2教育課隷下の11個班(レスリング、ボクシング、柔道、射撃、ウエイトリフティング、アーチェリー、陸上、水泳、近代五種、カヌー、女子ラグビー各班)の学生たちの名が一人一人、監督によって呼ばれ、立ち上がって「はい!」と答えた。

 江頭学校長は式辞で「これからたくさんの壁にぶつかると思うが、失敗を恐れることなく挑戦する気持ちを常に持ち続け、大きく成長してもらいたい」と激励した。

 先輩あいさつは東京五輪(2021年)の柔道女子78キロ級金メダリスト、濵田尚里1陸尉が務め「一日一日を大切に過ごし、皆さんの夢や目標に向かって充実した競技生活を送ってください。体育学校での競技生活が実り多いものとなることを願っています」と短く、しかし真心こもった言葉を贈った。

 第2教育課は、東京大会(1964年)から前回のパリ大会(2024年)まで、五輪15大会で計28個(金11、銀8、銅9)のメダルを獲得。2年後のロサンゼルス大会での成果獲得を大きな目標に掲げている。


74期指揮幕僚課程

<海自幹部学校>

 海上自衛隊幹部学校(学校長・羽渕博行海将=目黒)で4月3日、「第74期指揮幕僚課程」が行われ海自30名、陸自と空自からの交差学生が各1名、豪州、韓国、タイ、シンガポール、米国からの留学生がそれぞれ1名、計37名が入校した。

「柔軟思考大切に」

 海上自衛隊横須賀音楽隊の中川麻梨子3海曹による国歌独唱に続いて、学生任命が行われた。羽渕学校長は式辞で「学生としての本分をわきまえさまざまな学習の機会を捉え、十分にそれを活用し、幅広い分野の知識を貪欲に吸収し、自己の資質を飛躍的に向上させてほしい」と求めた。

 國見泰寛海上幕僚副長は齋藤聡海上幕僚長の訓示を代読し、本課程の指標として「変化に適合し得る知的活動の原点を確立せよ」、「指揮統率について深く研鑽せよ」の2点を要望。「大局的視点を失わず柔軟な思考を大切にしてほしい」と述べた。

 海自の指揮幕僚課程(通称CS課程)は3佐または1尉を対象に上級指揮官、幕僚の育成を目的として約1年間、目黒の幹部学校で行われる。


51期「准看護師」生

<札幌病院>

 自衛隊札幌病院准看護学院(学院長・本間健一1陸佐)は4月2日、北部方面総監部医務官、北部方面衛生隊長等のご臨席を賜り、第51期初級陸曹特技課程「准看護師」の入校式を挙行した。入校学生27名(男性12名、女性15名)は力強く申告を行い、准看護師たる衛生救護陸曹となるべくスタート地点に立った。

 学院長は式辞で「入校に当たり、将来に期待し支えてくれた方々への感謝を忘れず、これから2年間のさまざまな困難にも同期の絆を大切に一致団結して乗り越えてほしい」と述べられ「学院一丸」「日々前進」の二つを要望した。

「妥協せず挑戦を」

 病院長(菊池陸将)は訓示で、「自主的に学べ」「果敢に挑戦せよ」の二点を要望。一点目の「自主的に学べ」は「衛生救護陸曹として活躍を期待される中で、仲間の命に関わる任務に従事するとの覚悟を持ち、受け身になることなく自主的に勉学と訓練に励んでもらいたい」。二点目の「果敢に挑戦せよ」は「困難や試練に直面しても初心と目的意識を忘れず、妥協せず挑戦し続けることが大切、若いうちは失敗を恐れず取り組める時期であり、その姿勢を持ち続ければ必ず成長するはずである。いかなる任務にも即応・完遂できる衛生救護陸曹になることを期待する」と述べた。

 来賓を代表して北部方面総監部医務官(佐藤1佐)は、「一人一人が常に仲間を思いやり助け合いながら互いに切磋琢磨し、2年後に同期とともに成長し頼もしい衛生救護陸曹となって巣立っていくことを楽しみにしています」と祝辞を述べられた。

 学生27名は切磋琢磨しながら知識と技術の習得に励むとともに、仲間を思いやる心と誇りを備えた衛生救護陸曹を目指し、一致団結して教育に臨む。


72期生決意新たに

<高工校>

 陸上自衛隊高等工科学校(学校長・星指𠮷見陸将補)は4月7日、吉田真次防衛大臣政務官の御立会の下、坂本大祐大臣官房政策立案総括審議官、徳永勝彦陸上幕僚副長等、部内外から多数の来賓の御臨席を賜り第72期生(328名)の入校式を挙行した。

 全国各地から武山の地に集まった新入生は、着校からわずか1週間で堂々たるたたずまいとなり、ご家族の中にはその姿に涙を流す方も見られた。

 式は国歌斉唱に続いて任命・申告・宣誓と進み、宣誓では、新入生代表の奈良光規(こうき)生徒の力強く、頼もしい声が講堂に響き渡った。

 学校長は式辞で「自衛隊員としての自覚を持て」、「日々目標を立て、達成できるよう努力せよ」、「お互いを尊重し思いやり、同期生としての友情を育め」の3点を要望。新入生の心に深く刻み込まれた。

 吉田政務官からは「我が国の防衛という崇高な任務を志し、高等工科学校を選択されたことに深く敬意を表したい。皆さんの大切な人を守ることができる陸上自衛官としての礎を、しっかりと身に付けてもらいたい」との訓示を頂いた。

 学校グラウンドで在校生による歓迎パレードも披露され、晴れの門出に花を添えた。

防衛省入省式

小泉大臣から辞令

入省式

写真=小泉防衛大臣(左)から辞令を受ける入省者代表


 4月1日、全国の防衛省の機関や部隊等で入省式が行われ、約900名の事務官・技官等が社会人としての道を歩み始めた。桜が満開を迎えた市ヶ谷の本省では小泉進次郎防衛大臣が、76名に対して訓示を行った。新規入省者を代表して、石井貴大事務官が辞令を受け、続いて服務の宣誓を読み上げた。小泉大臣は訓示に立ち、「我が国を取り巻く安全保障環境は、かつてないほど急速に厳しさを増している」と述べた上で、「皆さんのこれから取り組む仕事は、私の防衛大臣としての判断と意思決定を支え、自衛隊が任務を果たす上で不可欠の要素となること、ひいては我が国の将来を左右する重要なファクターになる」とあらためて自覚を促した。式後、新規入省者の2人が取材に応じ、野本悠太朗事務官は「まずはひとつずつ目の前の仕事に取り組んでいきたい」、伴星佳事務官は「できるだけ早く日本の平和と安全に貢献できる人材になりたい」とそれぞれ意気込みを語った。

覚悟を胸に学び舎巣立つ 防衛大学校卒業式

「柔軟な発想力と対応力を」

防衛大学校卒業式

写真=訓示に立つ高市首相


 3月14日、神奈川県横須賀市にある防衛大学校(久保文明学校長)で、本科第70期学生385名(うち留学生19名)らの卒業式が盛大に執り行われた。来賓として高市早苗内閣総理大臣、小泉進次郎防衛大臣をはじめ防衛省自衛隊の高級幹部、国会議員ら約630名が参列、卒業生家族ら約930名と共に、この日小原台を巣立つ卒業生の晴れ姿を見守った。


 本科以外には、理工学研究科前期課程第63期学生45名(うち留学生5名)、同科後期課程第22期学生1名、同科後期課程第23期学生9名(うち留学生1名)、総合安全保障研究科前期課程第28期学生10名(うち事務官1名、留学生1名、特別研究員1名)、同科後期課程第15期学生2名が卒業した。

 3月末に退任を迎える久保学校長は、式辞で「日本に万が一のことがあった場合、その対応の中心となるのは皆さんです。国民の安全と生命を守るために奉仕する皆さんの生涯が、やりがいと誇りに満ちたものになることを願うと同時に、皆さん全員が無事に職業人生を全うされることを心よりお祈りいたしております」と餞の言葉を贈った。

 高市首相は今年中の安全保障関連3文書の改訂を見据え、「我が国の領土、領海、領空、国民の皆様の生命と財産を断固として守り抜くために、防衛省・自衛隊の組織の在り方も含め、あらゆる選択肢を排除せずに検討し、防衛力の抜本的な強化に取り組んでいきます」と表明。「我が国の防衛の責任を全うするため、過去の常識にとらわれない柔軟な発想力・対応力を併せ持つこと。これを心掛けて、自己研鑽に励んでください」、「皆さん一人一人が、国民の皆様の命と平和な暮らしを担う砦であるという強い自覚を持ち続けてください」等と訓示した。

「ご家族も日本の宝」

 小泉大臣は、「これまでに学んできた全てが問われるような現場に、卒業後すぐに直面するかもしれません。防衛力の中核は、人であり、自衛隊員です。リーダーとフォロワーという、それぞれの立場からお互いに支え合い、助け合うこと、そして、その信頼関係のもと一人ひとりが自らの能力を発揮することで、自衛隊を最も人を大切にする組織へ、共に変革していきましょう」と訓示。「今日まで試練を乗り越え、卒業を迎えた皆さんを誇りに思います。皆さんは日本の宝です。そして、その皆さんを育てられたご家族の皆さんも、日本の宝です」と労った。

 答辞に立った後期学生隊学生長の大村龍学生は、支えてくれた周囲への感謝を述べ、「この崇高にして誇り高き使命の重さを自覚し、仲間と共にその責務を果たすべく、覚悟を持ってこれからの人生に邁進する所存であります」と力強く決意を述べた。「さらば同志たちよ、解散!」最後は伝統の帽子投げ。4年間それぞれの想いが詰まった無数の制帽が宙を舞うと同時に、喜びを爆発させた卒業生は一斉に外へ駆け出した。

 それから間もなく、陸海空自の真新しい制服と制帽を身に着けた卒業生が講堂に戻ってきた。各幕僚長から自衛官としての任命を受けた陸自166名、海自83名、空自83名は「服務の宣誓」を全員で読み上げ、幹部候補生として、将来のリーダーとしての自覚を胸に新たな一歩を踏み出した。

カナダ国防相と会談
防衛産業間の協業を推進

日カナダ防衛相会談

写真=日カナダ友好の「奇跡の旗」にサインした両大臣


 小泉進次郎防衛大臣は3月6日、カナダのデービッド・マクギンティ国防大臣と防衛省で会談した。小泉大臣は「両国はインド太平洋地域や北極圏等安全保障上共通の関心事があるため、活発な対話や交流は非常に重要だ」と述べ、マクギンティ国防大臣もこれに同意した。会談ではイラン情勢についても意見交換を行った。また、今年1月に両国間で「防衛装備品・技術移転協定」が署名されたことを受けて、防衛産業間の協業を推進するための調整を加速することで一致した。

 会談に先立って、両大臣は「奇跡の旗」にサインをした。この旗は長らく両国の友好のシンボルとして、「女川湾の戦い」があった毎年8月9日の追悼式等において寄せ書きが書き込まれていたものだったが、2011年の東日本大震災で大津波にのまれ不明となってしまった。しかし3カ月後に瓦礫の下から奇跡的に発見され、今も大事に受け継がれている。

ミュンヘン安全保障会議
各国国防相等と認識を共有

ミュンヘン安全保障会議

写真=スピーチに立つ小泉大臣(防衛省提供)


 小泉進次郎防衛大臣は、2月13日から15日の間、例年この時期に各国の首脳や閣僚が安全保障について協議をする「ミュンヘン安全保障会議」に参加するためドイツを訪問した。滞在中は、次期戦闘機の共同開発を進めるイギリスやイタリア、護衛艦「もがみ型」の向上型の早期契約締結を目指すオーストラリア等をはじめ、各国国防大臣等と19回もの対面による意見交換を行った。また、13日にはメインステージでスピーチに立ち、日本が取り組んでいる安全保障・防衛政策を発信した。


防衛交流の新たな扉開く

日韓防衛相会談

日韓防衛相会談

写真=栄誉礼・儀じょうを受ける安長官(右)と小泉大臣=1月30日、横須賀地方総監部


 小泉防衛大臣は1月30日、海自横須賀地方総監部で韓国の安圭伯(アン・ギュベク)国防部長官と日韓防衛相会談を行った。地域の平和と安定の維持のため日韓・日米韓協力を継続することで一致。相互訪問・会談を毎年実施すること、人的・部隊交流を活性化させることも確認した。


小泉大臣地元横須賀で

 日韓防衛相会談の開催は昨年9月に中谷前大臣が訪韓し安長官と行って以来、約5カ月ぶり。

 会談では冒頭、小泉大臣が「私の生まれ育ったこの横須賀で防衛大臣会談を行うのは初めて。新たな日韓防衛交流の扉を開いたと思います」とあいさつ。

 「日韓両国を取り巻く地域の安全保障環境が厳しさと複雑さを増す中、日韓、日韓米の防衛協力はかつてなく重要になっています。地域情勢や防衛協力・交流について率直に意見交換するとともに、信頼関係をさらに深める機会にしたいと思います」と伝えた。

 安長官は「過去を直視しながら現在、未来に向けて意味のある対話を持つ貴重な時間となること、韓日国防協力について素直な意思疎通を行えることを願っています」と応えた。


地域平和と安定維持を

卓球ラリーのように

 地域の平和と安定維持のために協力していくこと、朝鮮半島の完全な非核化と恒久的平和構築に向けた意思も再確認された。

 両閣僚は会談後、卓球台を挟んでスポーツ交流も行った。安長官が趣味としている卓球で親睦を深めた。十数回のラリー(球の打ち合い)も見られた。

 全日程終了後の記者会見で小泉大臣は「安長官との間で、今日のピンポンのようにラリーし続ける相互訪問、防衛相会談を毎年実施することで一致した」と述べた。

 自衛隊と韓国軍との相互理解と信頼増進のため人的交流、部隊交流を行うことも確認された。

 その一環として、陸自幹部候補生学校学生が韓国を訪問し同国陸軍3士官学校学生と交流。また、韓国空軍の曲技飛行隊「ブラックイーグルス」が那覇基地に寄航し、空自の同「ブルーインパルス」との交流を行った。

 約10年間実施していない韓国海軍と海自との人道目的の捜索救助訓練(SAREX)も実施する。

 さらにAI・無人システム・宇宙などの先端科学技術分野の協力を模索するため、防衛当局間での議論も行っていく。


部隊等交流も活性化へ

陸幹候校候補生

韓国訪問し同国陸軍

士官学校生と親ぼく

 陸上自衛隊幹部候補生学校(学校長・香川賢士陸将補)第106期一般幹部候補生BU課程の候補生約400名は1月11日から17日の間、大韓民国研修を実施した。

 候補生たちは7日間の研修の中で、韓国陸軍3士官学校及び非武装地帯(DMZ)を訪問するとともに、史跡研修を行った。

 韓国陸軍3士官学校においては、昨年8月に来日した韓国陸軍3士官学校学生たちと久々の再会を果たしスポーツ交流や懇談を通して交流を深めた。

 非武装地帯においては、臨津閣(イムジンカク)や都羅展望台等を訪ね、国境の緊張感を肌で感じるとともに、国防の重要性を再認識した。

 国際感覚やコミュニケーション能力の重要性を認識するなど、幹部自衛官としての使命感や責任感をさらに醸成し、大きな成果を収めた。

防衛駐在官を激励

防衛駐在官を激励

写真=最後列中央に小泉大臣、右に大和事務次官、左に萬波防衛政策局長。今春派遣される防衛駐在官と共にガッツポーズ(防衛省で)


 1月19日、小泉進次郎防衛大臣は、今春に出国予定の防衛駐在官29名を激励した。防衛駐在官の主任務は、赴任国の軍や他国の駐在武官から情報を得ることであり、加えて防衛装備・技術協力推進のための調整等も行う。今回は新規でブルネイに3海佐、フィジーに3海佐を1名ずつ、増員でフランスに3陸佐、フィリピンに2陸佐を1名ずつ派遣する予定だ。令和7年度末時点で、83名の防衛駐在官が約100カ国の大使館(在勤53)や国連等の代表部で勤務することになる。任期は約3年で家族を帯同する者も多い。小泉大臣は「家庭を守ることや自分自身の心身の健康を保つことは、国を守ることに勝るとも劣らない苦労があります。防衛省として皆さんを全面的に支援していきます」と派遣要員に対し述べた。


隊員とご家族は宝、誇り
防衛大臣 小泉 進次郎

P㈪(大臣)

 あけましておめでとうございます。

 新年を迎えるに当たり、私の決意と抱負を申し上げます。

 私の使命は、国民の命と平和な暮らし、我が国の領土・領海・領空を断固として守り抜くこと、それら任務に当たる隊員とその御家族を守り抜くことです。

 部隊視察の折に触れ、地域の協力団体や、現地の隊員とその御家族の方々から様々な御意見を拝聴する中で、この使命感は、日々強く確かなものとなっています。特に、自衛隊の活動に対する一部の過度な抗議活動や心ない行動により、隊員のみならず、隊員の御家族におかれても肩身の狭い思いをされている現状は、必ず変えていかなければなりません。

 今この瞬間も、国内外の厳しい環境下で、24時間態勢で働いている隊員がいます。国を守り、国民を守る、崇高な国防の使命を担う隊員とその御家族は、国の宝であり、誇りです。こうしたことを含め、国民の皆様にも我が国を取り巻く安全保障環境に対する適切で健全な危機感を共有し、隊員の苦労や貢献も含め、防衛省・自衛隊の取組に御理解を頂くため、私自ら先頭に立ち、迅速かつ分かりやすい情報発信に努めてまいります。

 その上で、安全保障環境が一層急速に厳しさを増す中、戦略三文書の本年中の改定に向けた防衛力の変革、抑止力・対処力の強化のための同盟国・同志国等との連携、そして自衛官俸給表の70年ぶりの抜本的な改定に向けた検討を含む、人的基盤の強化といった取組に、引き続き強い覚悟で取り組んでまいります。

 結びに、読者の皆様の益々の御健勝と御多幸を祈念し、御挨拶とさせていただきます。

ランドパワー・フォーラム・イン・ジャパン

ランドパワー・フォーラム・イン・ジャパン

写真=左から戒田教育訓練研究本部長、ナファレッテ比陸軍司令官、スチュアート豪陸軍本部長、クラーク米太平洋陸軍司令官、荒井陸上幕僚長、ムハンマド馬陸軍司令官、ブランコ比海兵隊司令官、グリン米太平洋海兵隊司令官(12月17日都内)


 陸上自衛隊は12月17日と18日に「ランドパワー・フォーラム・イン・ジャパン(LFJ)」を都内のイベントホールで開催し、産学官、同盟・同志国と相互に知見を共有した。国内の参加者が中心だった前年度までの「陸上自衛隊フォーラム」から名称を変更し、初めてアメリカ・オーストラリア陸軍司令官・本部長による講演やフィリピン・マレーシアの陸軍・海兵隊の司令官を交えたパネルディスカッションが行われる等、国際色を打ち出したものへと刷新した。また、企業展示が倍増しAI(人工機能)や無人機を中心に88社76個ブースが軒を連ねた。荒井芳正陸上幕僚長は、基調講演で「インド太平洋地域のランドパワー(陸上戦力がその地域に及ぼす能力)・ランドフォース(陸上戦力)との連携や、省庁間協力を前提とした産学官の連携が必要だ」と強調した。また陸自は16日から18日にかけて、LFJと並行して、3回目となる「ランド・フォーシーズ・サミット(LFS)」を開催。過去最大となる米豪比馬印5カ国7名の陸軍・海兵隊の司令官・本部長が参加し、多国間陸軍種協力について意見交換等を行った。