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陸中音の柴田副隊長が快挙
世界的コンクールで第1位に

写真=ファイナルで指揮を振る柴田2佐


 陸上自衛隊中央音楽隊(隊長・志賀亨1陸佐=朝霞)副隊長の柴田昌宣2陸佐が、世界3大吹奏楽指揮者コンクールのひとつである「ワルシャワ吹奏楽指揮コンクール」において見事第1位(1st Prize Winner)の栄冠に輝いた。自衛官が国際的な指揮者コンクールで優勝するのは史上初の快挙だ。

 事前のビデオ審査を通過した世界13カ国約30名の指揮者が、11月27日からポーランドの首都で音楽の都として知られるワルシャワのフレーデリック・ショパン音楽大学コンサートホールで行われた本選に臨んだ。同29日のファイナルステージには、柴田2佐ら日本人3名を含む5名が進出した。

 ファイナルの演奏はポーランド陸軍軍楽隊が担当した。「同じミリタリーバンドの一員としてフレンドリーに受け入れてもらえたのでは」と柴田2佐。このコンクールのために書き下ろされた新曲と、ポーランドの作曲家ヴィトルト・ルトスワフスキ‐の「小組曲」の2曲でタクトを振った。「本番は全集中力を傾けたことで、緊張よりも楽しさやここまで辿り着けた幸福の方が勝っていました」と持てる力を出し切ることができた。天に任せるような思いで結果を待った。名前が最後に呼ばれた時は「信じられない思いと嬉しさが同時に込み上げてきました」と歓喜の瞬間を振り返った。聴衆からの万雷の拍手や指笛を浴びながらステージに上がった柴田2佐。夢に見た光景は涙で霞んでいた。

世界に平和と感動の

音楽を届けたい

 指揮者を目指した10代の頃から、世界で活躍できるマエストロを夢見ていた柴田2佐。「成長し続けるために今回のコンクールの受験を決めました。今後も自衛隊音楽隊の指揮者として、日本のみならず世界に向けて平和と感動の音楽を届けられるような活動を目指してまいります!」。これからも挑戦は続く。

入間病院でクリコン<空中音>

写真=左から6番目に空音隊長の津田2佐、同7番目にウクライナ兵、同8番目に ボーカル清水士長、同9番目にウクライナ兵、最右翼に入間病院長の辻本将補


 自衛隊入間病院(病院長・辻本哲也空将補)は、12月18日の12時25分から12時55分の間、同病院ロビーにおいて航空中央音楽隊によるクリスマスコンサートを開催した。

 このコンサートは、患者様に音楽をお楽しみいただくとともに病院職員の慰労の場として令和4年の病院開院から毎年開催しているもの。当日は、今月からリハビリ入院中のウクライナ兵を含む患者と病院職員約130名が参加し、航空中央音楽隊のすばらしい演奏に魅了され、少し早いクリスマスのひと時を楽しんだ。

 演奏曲‥ジングルベル(木管五重奏)/アヴェ・マリア(歌・ハープ)/白い恋人たち(木管五重奏)等。

餅つきで日米交流<13旅団>

写真=餅をつく橋爪旅団長とロスマン司令官


 第13旅団(旅団長・橋爪良友陸将補=海田市)は、12月18日に、米海兵隊岩国航空基地司令(ロスマン大佐)をはじめ7名を旅団司令部に招き、日米交流行事として餅つきを実施した。

 当日は天候にも恵まれ、臼と杵を使った昔ながらの餅つきに、日米の指揮官・幕僚がそれぞれペアとなり実施し、米海兵隊員たちは餅つきに深く興味を示し、終始和やかな雰囲気の中で行事は進んだ。

 つき上がった餅は雑煮にして、併せてすき焼きも振る舞い、日本の伝統食文化を通じて米海兵隊岩国航空基地との絆を深めた。また、令和8年も実りある年となること祈念して門松を贈呈した。

 本行事を通じて米海兵隊岩国航空基地とのつながりを再確認することができ、日米間交流の大切さを改めて認識するとともに、今後もこのような行事を継続し、日米間の連携強化に努めていく。

機略縦横(109)

経験が人を育てる

偵察航空隊准曹士先任
准空尉 冨田 忍

 「一人ひとりが自ら考え行動できる准曹士隊員を育成する」

 そんな思いで、准曹士先任として勤務していますが、今の若年隊員には大きな負荷を課しているとも感じています。私が若い頃は、「お前たちは考える必要はない。言われたことだけやればいい」と言われていました。組織として行動する自衛隊であり、特に空士隊員には自ら考え行動することは求められていなかったと認識しています。変えずに守り続けるべきことはもちろんあると思いますが、組織として何十年も何も変わらないことはやはりあり得ないことです。時代の流れや社会の在り方、各種技術の進歩、そして増え続ける災害などにより自衛隊の在り方も日々変化してきたと感じます。

 心理的安全性を保つために職場環境の改善が行われ、営内も個室化の流れに。女性の配置制限も撤廃され、多様性への対応も実施されています。

 私を含めた50代の方は、今の生活を過去と比較してばかりではないでしょうか?40代の方もそうかもしれないですね。若い方は、過去ではなく未来を見据えて今を生活しているように感じます。やはり、過去は変わらないし変えられないし、そもそも経験していないから。

 「昔はこうだった」ではなく、「これからのためにどうするべきか」と切り換え、10年後、20年後に、准曹士先任として活躍している姿を想像しながら若い隊員に多くの経験をさせようではありませんか。

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