自衛隊ニュース

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ランドパワー・フォーラム・イン・ジャパン

写真=左から戒田教育訓練研究本部長、ナファレッテ比陸軍司令官、スチュアート豪陸軍本部長、クラーク米太平洋陸軍司令官、荒井陸上幕僚長、ムハンマド馬陸軍司令官、ブランコ比海兵隊司令官、グリン米太平洋海兵隊司令官(12月17日都内)


 陸上自衛隊は12月17日と18日に「ランドパワー・フォーラム・イン・ジャパン(LFJ)」を都内のイベントホールで開催し、産学官、同盟・同志国と相互に知見を共有した。国内の参加者が中心だった前年度までの「陸上自衛隊フォーラム」から名称を変更し、初めてアメリカ・オーストラリア陸軍司令官・本部長による講演やフィリピン・マレーシアの陸軍・海兵隊の司令官を交えたパネルディスカッションが行われる等、国際色を打ち出したものへと刷新した。また、企業展示が倍増しAI(人工機能)や無人機を中心に88社76個ブースが軒を連ねた。荒井芳正陸上幕僚長は、基調講演で「インド太平洋地域のランドパワー(陸上戦力がその地域に及ぼす能力)・ランドフォース(陸上戦力)との連携や、省庁間協力を前提とした産学官の連携が必要だ」と強調した。また陸自は16日から18日にかけて、LFJと並行して、3回目となる「ランド・フォーシーズ・サミット(LFS)」を開催。過去最大となる米豪比馬印5カ国7名の陸軍・海兵隊の司令官・本部長が参加し、多国間陸軍種協力について意見交換等を行った。

C1中型戦術輸送機 新たな地へ
総飛行1万7880時間の019号機

写真=切り離された前胴部と胴体、後ろ上空にいるC-2輸送機

   

 12月12日未明、埼玉県入間基地の格納庫で用途廃止のため部品取り用として2年前から眠っていたC1中型戦術輸送機019号機のコックピット部分(前胴部)が、所沢航空発祥記念館格納庫へ輸送された。

 これは、令和6年10月に埼玉県知事から航空自衛隊へC1無償貸与の依頼があり実現されたもの。所沢航空発祥記念館が開館30周年を迎えるためリニューアルを計画中だということに加え、老若男女問わず多くの来訪者が空自の装備品に触れることで、装備品への理解促進にも繋がるという空自側の考えもあってのこと。1機そのままを輸送することはできないため、分解し、約2・5トン分のコックピット部分(前胴部)だけを輸送・展示することになった。

 全国で活躍したC1中型戦術輸送機。東日本大震災の頃は空自の主力輸送機であり、海岸線沿いの空港が使えない中でも短距離離発着性能が優れているため、内陸部の地方空港に離発着し、人員物資の輸送や急患空輸などで大きく貢献した。

 12月1日から11日にかけて、コックピット部分(前胴部)とキャビン部分(胴体)を川崎重工業の職人整備員の手により、1本1本手作業でボルトとナットを外した。外す予定のなかったそれらは、接着剤で完全に固定されていた。そして、一つも腐食していなかった。

 入間基地隊員に見送られ

 12日午前1時38分、解体現場からコックピット部分が出発。1時56分、入間基地内の線路を通過。2時7分、入間基地正門を通過。2時57分、所沢航空発祥記念館格納庫に到着した。正門を出る際は第2輸送航空隊司令をはじめとした2輸空隊員数十名及び入間基地所属隊員に見送られ旅立った。

 C1中型戦術輸送機は全て退役してしまったが、所沢航空発祥記念館に行けば会える。埼玉県は、航空行政への理解とともに地域の魅力向上に繋げたいとしている。

 ※C1機体諸元‥全長29・0m、全幅30・6m、全高9・99m

 ※所沢航空発祥記念館‥所沢航空記念公園内にある日本の航空発祥の地」を記念した航空系博物館。現在はリニューアル工事中で令和8年3月末まで休館予定。西武新宿線所沢航空記念公園駅すぐ。

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