自衛隊ニュース
父への感謝を伝える
<第3地対艦ミサイル連隊>
写真=椋木親子
第3地対艦ミサイル連隊(連隊長・井田輝彦1陸佐=上富良野)は、8月7日に合同退官式(相澤准陸尉=第3地対艦ミサイル中隊、椋木3陸尉=第305地対艦ミサイル中隊)を行った。現役隊員のほか、自衛隊協力団体及び多くの陪列者が見守る中、盛大に挙行された。
式の中で椋木3尉は最後の挨拶で、今までの苦労を共に歩んできた最愛の奥様へ長年の感謝の気持ちを述べ、感極まる思いで胸がいっぱいになっていた。
また、現役自衛官であり息子の椋木3陸曹は、お見送りの万歳三唱を行う際に、「おやじ!大変お疲れ様でした。三世代に渡って同じ中隊に配属され、最初はおやじと比べられすごく嫌だったけど、今では、自衛官として、男として尊敬しています」と今までの父に対する思いを伝え、涙があふれた万歳三唱になった。
椋木3陸尉は予備自衛官となり、今後また親子で訓練出来ることを願い、退官された。
元気でね!
警備犬「アンコ号」
<百里基地>
写真=「アンコ号」をお見送り
8月19日、百里基地管理隊警備小隊の警衛所において、警備犬「アンコ号」の退役に伴う管理隊員による送別行事が行われた。
「アンコ号」は、平成28年2月に航空自衛隊百里基地に配置され、優れた嗅覚を活用し、爆発物探知訓練をはじめ、各種訓練展示や旺盛な警戒心をもって我が基地の警備等に貢献した。
「アンコ号」は、高齢による体力の衰えにより、令和6年6月に非可動犬に認定され、警備犬の運用任務を引退し、余生を過ごしていたが、この度、縁あって新しい飼い主が見つかった。
今後は退役犬として、「アンコ号」のより幸せで新しい生活が新しい飼い主のもとでスタートする。
窒息の危機を救った
航空自衛官<電子作戦群>
写真=案間3空曹
航空自衛隊航空戦術教導団電子作戦群に所属する案間一樹3空曹は、8月18日17時55分頃、勤務先である入間基地から東京都清瀬市野塩4丁目付近の都道を徒歩で帰宅中、路肩に停車した車両から降りる母子と遭遇した。慌てた様子から母親に声をかけると、子供が飴玉を喉に詰まらせていることを確認した。当該隊員は、応急救護訓練の経験から直ちに背部叩打法及び腹部突き上げ法を実施したところ、飴玉を吐き出させることに成功した。その後、救急車を要請し、到着まで回復体位を取らせるなど母子を最後まで見届けた。
後日、母親から当該隊員あてに御礼の連絡と手紙が届いたが、子供は体調も回復し、元気に過ごしているという。当該隊員の行いは、他の隊員の模範となる行動であったことから、航空戦術教導団司令から善行褒賞状を授与された。
輝く女性自衛官
<西部方面特科連隊>
家庭ではほっとできる時間も
写真=三浦3曹
西部方面特科連隊の輝く女性自衛官三浦優香3陸曹を紹介。
三浦3陸曹は、「私は、中隊で砲班に所属し、照準手として勤務しています。任務中の私は、照準手として仲間を守るために正確に狙いを定める大切な役割を担っています。周りは男性隊員だらけで体力の差を感じることもありますが、負けたくないという気持ちと仲間に支えられている安心感で続けられています」と奮闘中の日々を送るが、職場を離れると「そんな私も、家では一人の主婦。ご飯を作ったり、洗濯物を干したりと任務中とは異なり、『ほっ』とできる時間を過ごしています」と語る。最後に「自衛官の自分も、主婦としての自分も、どちらも大切な自分です。これからも、男性ばかりの職場の中でも、一人の女性として、そして一人の隊員として私なりの歩みを続けていきたいと思います」と笑顔で答えてくれた。
これからの更なる活躍を期待している。
「防人」応援隊
海幹候校行軍を激励・応援
<広島県隊友会呉支部>
写真=激励応援する呉支部会員等
広島県隊友会呉支部(会長・澤幸徳)は、10月17日に海上自衛隊幹部候補生学校(学校長・西山高広海将補)が実施した野外戦闘訓練最終日の江田島(江田島市)島内執銃徒歩行進(64小銃携行)を第1学生隊、第2学生隊、公募幹部及び教官職員(計約360名)の激励・応援を島内6カ所において延べ30名で実施した。また広島県自衛隊家族会呉支部の会員4名が早朝の出発時に激励を実施した。更に京都から候補生の両親(京都府自衛隊家族会会員)が激励に駆け付け呉隊友会と行動を共にして終日激励を行った。
行軍は7時30分に幹部候補生学校出発~長浜射撃場~大須公園~行程山場の学校背後に聳える江田島市のシンボル的な秀峰古鷹山(標高394メートル)山頂付近のアップ・ダウが激しい峠道を越えて御鷹の広場(古鷹山山頂付近)~江田島公園~鷲部公園を経由し15時過ぎに計画行程の約31キロを約1時間短縮して全員が学校へ到着した。
今年は行軍コースの変更で距離が約2キロ短縮された。当日は天候に恵まれ10月中旬とは思えない30度近い気温のなかを候補生等は汗だくになりながらひたすら行軍した。途中では女子候補生の小銃を男子候補生が代わって執銃し歩調を合わせて行軍している姿に優しさと同期の絆の強さを感じさせられた。
今回の行軍で強く印象に残ったのは、最終の行程で杖をつきながら行軍する男子候補生がおり、候校到着まであきらめることなく行軍した気力に驚かされた。
会員等は行軍の激励・応援に相応しい6カ所で「呉隊友会」、「自衛隊家族会」等の幟を立てて激励の声を掛け、拍手をして応援した。これに応え候補生等からは「頑張ります」「ありがとうございます」等の力強い言葉が返り、長時間に渡る激励・応援の疲れも吹き飛び、清々しい気持ちとなった。
呉支部は毎年同校の行軍行事を激励・応援しており、継続実施できるよう会員に積極的な参加を呼び掛けている。