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写真=Aブロック決勝前半、トライを挙げる習志野の若井士長

   (12月3日、秩父宮ラグビー場で)


船岡、習志野〝覇者〟決す

全自ラグビー

 「第65回全自衛隊ラグビー大会」が11月25日から12月3日まで、松戸駐屯地などで開かれ、陸・海・空自衛隊から合わせて11チームが出場、3ブロックに分かれて競った。自衛隊〝2強〟の陸自船岡と同習志野によるAブロック決勝は、船岡が競り勝ち、連覇記録を「21」に伸ばした。

攻防の末「V21」へ

 師走の冷え込みを忘れさせる熱戦がグラウンドで繰り広げられた。国際試合も行われる秩父宮ラグビー場で、船岡と習志野がぶつかり合った。

 ともに社会人リーグでも活躍する2チーム。攻守で見せ場をつくった。昨年、大会史に残る「20連覇」を記録した船岡に、古豪・習志野が挑んだ。

 試合は、前半の開始間もなく動いた。船岡のWTB大友佳介士長がライン右へ駆け込み先制。キッカーのCTB倉元颯士士長が確実にポストに蹴り込んだ。

 さらに船岡は、中央から細かく左へパスをつなぎ、FL三浦龍斗3曹が左隅へ駆け抜けるなど、トライを重ねた。

 船岡の攻撃を耐えしのいでいた習志野も、一瞬の勝機を逃さなかった。フォワード陣が左へ押し込み、CTB若井伸哉士長がライン左へ飛び込んだ。

 後半に入っても、攻防の勢いは衰えなかった。

 船岡は倉元士長が右から中央へ駆け抜け、左へパスを流すと見せかけて自ら中央突破する巧みなトライで得点を重ねた。

 習志野も負けじと反撃を試みた。パスをつなぎWTB目良成世3曹が右へ駆け抜け、チーム2個目のトライを奪取。FB坂本匠3曹もキックを成功させた。

 両雄相まみえた試合は、船岡が28‐12で習志野に競り勝った。オフサイドの後、両チームの主将が次への課題などを語った。

 船岡の小野賢蔵3曹は、「リーグ(トップイーストリーグ)戦の試合からの期間が短く疲労があり、20連覇からの節目の年でプレッシャーもあった。試合中に声掛けがしっかりできていなかった課題を修正していきたい」と語った。

 習志野の黒木英幸3曹は「1年間船岡対策を積み、自信を持って臨んだ。ハンドリングなどのベーシックなところが船岡が上。フィジカルは負けていない。来年は(大会の)歴史を変えたい」と決意を固めた。

「感動した」大和次官

 閉会式で大会会長の大和太郎事務次官は「正確なパスとボールハンドリング、フォワードの集散の早さ、タイトなスクラム、軽妙なステップ、華麗なオフロードパス、何より80分間走り抜くフィットネス。非常にレベルの高い試合で感動しました。伝統ある大会がますます発展し、全自衛隊の結束をさらに強める場となることを祈念します」とたたえた。


 ◇全自ラグビー成績

 ▽Aブロック①船岡▽Bブロック①練馬・松戸・朝霞・富士・北富士・青森・勝田・八尾・豊川・十条、②善通寺▽Cブロック①府中・那覇・松島、②千歳・東千歳




九州連合団体戦V

全自テニス

 「第17回全自衛隊テニス大会」が11月22、23の両日、千葉県内で開かれ、団体戦は海自九州連合、個人戦の男子シングルスは南部湧気3海曹(対馬)が制した。

 大会の優勝者・チームには今回から「防衛大臣杯」が贈られることとなった。荒木淳一・全自衛隊テニス連盟会長(元空自教育集団司令官)が中谷元防衛大臣(当時)に打診し、快諾された。

 中谷大臣からはテニスプレーヤーの指針「庭球規」の一節、「この一球は絶対無二の一球なり」を揮ごうした書も贈られた。

 書の言葉にも後押しされ各部門で好試合が続いた。

 個人戦の男子シングルスは、前回優勝の大内颯汰3空尉(浜松)が初戦で敗退するなど、波乱の中でトーナメントが進んだ。

 大内3尉は1回戦で長濱玲那3海曹と対戦。強烈なサーブや横を抜くパッシングなどで得点を重ねたが、長濱3曹の粘りに屈し、5‐7で惜敗した。

 前回優勝者を退けた長濱3曹だったが、続く2回戦で南部湧気3海曹(対馬)に2‐6で敗戦。南部3曹はその勢いも駆って勝ち上がり、優勝を果たした。

 ダブルス5組(一般×3、壮年1、女子1)の戦績を競う団体戦は、予選リーグの後、8チームで決勝トーナメントが競われ、海自九州連合と防医大Aが決勝へ進出。九州連合が3‐0で制した。


 ◇全自テニス成績

 <団体戦>①海自九州連合②防医大A③空自築城

 <個人戦>=優勝者・組▽男子シングルス=南部湧気3海曹(対馬)▽女子シングルス=笠原純子1陸曹(十条)

 ▽男子ダブルス=柿崎祥1陸曹(青森)・田村直樹2陸曹(多賀城)▽壮年男子ダブルス=谷口弘尚2空佐(目黒)・田原大作2空佐(熊谷)▽女子ダブルス=山本茜2海曹(岩国)・田中美久3海曹(同)



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