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日豪防衛相会談
新たな調整枠組みを設置

日豪防衛相が市ヶ谷を駆ける

写真=小泉大臣(前列右)、マールズ豪大臣(同中央)、伴走した中即連の隊員ら


 12月7日、小泉進次郎防衛大臣は、オーストラリアのリチャード・マールズ副首相兼国防大臣と防衛省で会談を行った。小泉大臣は、前日の中国軍機による空自F15に対するレーダー照射事案について、「このような行動は、航空機の安全な飛行に必要な範囲を超える危険な行為だ」と述べた。マールズ大臣も「大きな懸念を持っている」「ルールに基づく秩序の維持のため日本と共に行動したい」と応じた。豪政府が次期フリゲート艦に海自護衛艦「もがみ」型の能力向上型を採用したことについて、両大臣は来年の契約締結に向けて進展していることを歓迎。今後、防衛協力をより強化するため、両大臣が主導する新たな戦略的防衛調整枠組み(FSDC)を設置することも発表した。

 会談に先立ち両大臣は、豪州製で陸自中央即応連隊の輸送防護車(ブッシュマスター)の試乗や空自のPAC-3を見学。共同会見後は冬晴れの下、両トップが肩を並べて儀仗広場をランニングし共に汗を流した。

離島防衛を想定した訓練検閲
通信・衛生の練度を向上させる

対馬警備隊

写真=戦闘で負傷した隊員を救護する衛生隊員

   

 対馬警備隊(隊長・山田憲和1陸佐)は10月20日から10月23日までの間、対馬島内の生地において第2次基礎となる部隊の訓練検閲を実施した。

 訓練検閲は、離島防衛を想定したもので対馬警備隊本部中隊通信小隊と衛生班が受閲部隊として参加し、対馬に所在する海上自衛隊と共同するとともに、航空学校飛行教導隊と第4後方支援連隊衛生隊の協力を受け実施した。本訓練に際し統裁官は、エスカレーションする状況の中で「任務遂行のために手段を尽くせ」「常に状況を把握・理解せよ」を要望して、部隊の一連の行動を検した。

 状況開始後、部隊は対馬島内全域に渡り展開。通信小隊と衛生班は、戦況がエスカレーションしていく中、各級指揮官の状況判断のもと行動した。

 通信小隊は、部隊展開に伴い先行的にシステム通信組織の構成及び無線中継所を開設し、対馬全域の通信を確保した。無線中継所は、自隊警戒を強化しつつ敵の襲撃、サイバー攻撃に対処するとともに、各種警報・命令を伝達し必通の精神をもって任務を遂行した。敵の脅威の増大に伴う指揮所移転準備命令に際しては、指揮の間断をつくることなく迅速かつ整斉と指揮所移転準備を完了させた。

 衛生班は、駐屯地に患者収容所を開設し、収容所の維持運営を実施するとともに、傷病者が発生した際のヘリ患者空輸、彼我交戦中の状況下における第一線救護及び大量患者発生時の後送要領の適切な状況判断等により多くの隊員の怪我の治療や命を救った。

 本訓練検閲終了後、統裁官は、「通信小隊と衛生班の行動は統裁官として心強く感じた。いかなる状況においてもその能力を最大限発揮し対馬の防衛・警備における中核として、更なる練度向上を強く要望する」と総評した。

 本訓練検閲を通じ、多大な成果と教訓を得た通信小隊と衛生班は、引続き対馬に精通する部隊として更なる進化を続ける。

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