自衛隊ニュース
日米の絆で基地防衛を強化
横田基地で演習に参加する<第1師団>
写真=第1特殊武器防護隊
第1師団(師団長・堺一夫陸将=練馬)は10月19日から25日までの間、在日米軍が実施した横田基地演習「ビバリー・モーニング」に参加した。
本演習には師団から第1施設大隊及び第1特殊武器防護隊が参加し、米軍部隊と緊密に連携して行動した。
訓練ではNBC(核・生物・化学)兵器等による汚染への初動対応など、実戦的なシナリオに基づく訓練が行われた。
特に1特防は化学防護及び汚染除去活動を実施し、迅速かつ安全に任務を遂行し、高い即応力と日米間の連携能力を発揮した。
師団は今後も、首都防衛を担う部隊として、在日米軍との連携を緊密にし、平素から共同対処能力の維持・向上に努めていく。
陸海空自の4部隊が合同で
市中をパレード<大村駐屯地>
写真=迫力の水陸両用車AAV7
11月15日、長崎県大村市において、自衛隊合同記念日行事市中パレードが開催され、大村市及び五島市に所在する陸・海・空自衛隊4部隊が同市中心部で合同パレードを実施した。
パレードは隊員の使命の自覚や自衛隊への市民の理解を深めることなどを目的とし、今年で通算29回目を迎えた。パレード参加は海自大村航空基地、陸自大村駐屯地、同竹松駐屯地、空自福江島分屯基地隊員の約400人と水陸両用車AAV7、16式機動戦闘車MCV等約80台が行進した。
また、今年、佐賀駐屯地に配備された輸送機V22オスプレイ3機が上空を飛び、行事に花を添えた。
福井県原子力総合防災訓練
<第10特殊武器防護隊>
写真=バスの放射性物質(設想)を拭き取る隊員
第10師団隷下の第10特殊武器防護隊(隊長・原川峻輔2陸佐=守山)は、10月25日、サンドーム福井において、令和7年度福井県原子力総合防災訓練に参加した。
本訓練の概要について、福井県越前市が主催の訓練であり、同県地域防災計画(原子力災害対策編)及び美浜地域の緊急時対応に基づき、関係機関の連携・防災体制の確認、原子力災害対処に係る要員の技能の習熟および原子力防災に関する住民理解の促進を図ることを目的としているもの。訓練の想定として、嶺南地域を震源とする地震により、美浜発電所3号機において外部電源喪失後、原子炉冷却材が漏えいする状況が発生し、さらに設備故障等から非常用炉心冷却装置による原子炉への全ての注水が不能となり、全面緊急事態に至る中で、住民避難訓練等が実施された。
本訓練には、隊より小隊長(第10特殊武器防護隊・石森哲也2陸尉)以下12名の隊員が参加し、一定レベル以上の放射性物質が計測(設想)された大型バスや避難住民に対する簡易除染(ウェットティッシュによる拭き取り)について、関係機関との連携要領を演練し、原子力災害発生時に予想される任務を遂行し得る練度の向上を図った。
東日本大震災から約14年が経過したが、原子力災害対処の任務に従事する隊員への被ばく管理の徹底、放射性物質水洗時における廃水の確実な管理要領等、当時の教訓を風化させることなく、今後とも地域の方々、関係機関の皆様との共同訓練等を通じて対処の実効性向上を図っていく所存である。引き続き、第10特殊武器防護隊の全隊員一丸となり、陸上自衛隊に対する理解促進が図られるような各種活動を行っていく。