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前例のない国外での消火活動を完遂

インドネシア国際緊急援助活動
派遣作戦部隊が帰国

インドネシア国際緊急援助活動部隊が帰国

写真=帰国報告を行う中原隊長

   

 インドネシア共和国の山林火災に対する国際緊急援助活動を終えた派遣部隊の帰国行事が10月18日、海上自衛隊横須賀基地の逸見岸壁で行われた。再会を待ちわびた隊員家族や関係者約100人が見守る中、派遣隊長の中原俊二1陸佐(第12後方支援隊長=新町)が、約320名の無事の帰国を報告した。小泉進次郎防衛大臣からは派遣部隊に第1級賞状が授与された。

 今回の派遣は、例年以上に深刻な山林火災に直面したインドネシア政府からの要請を受け、人道的観点と両国の友好協力関係を踏まえて決定された。前例のない海外での消火活動には、準備段階から約600人が携わった。8月30日、陸自の大型ヘリCH47(木更津)3機を搭載した輸送艦「くにさき」が呉を出港。9月10日、インドネシア・カリマンタン島に到着後、16日から29日まで14日間にわたり空中消火活動に従事した。現地では火災に伴う煙霧で視界が悪化し、飛行に必要な視程を確保できず、活動を中止することもあった。安全を確保しつつ、1回でも多く散水するために複数の活動地域を調整しながら、延べ56回、約280トンを散水した。

 小泉防衛大臣は訓示で、自衛隊として前例のない海外での消火活動を完遂した隊員をねぎらい、今回の任務の意義として「自衛隊の国際緊急援助活動に新たな1ページを刻んだこと、そして日インドネシア関係を力強く前へ進めたこと、この2つの大きな功績を残した皆さんを、防衛大臣として心から誇りに思います」と述べた。また、輸送艦「くにさき」による部隊・装備の輸送や活動基盤の提供、操縦士や整備員らの働きにも触れ、隊員を支えた家族への感謝も示した。

 統合作戦司令官の訓示は幕僚長の高石景太郎空将が代読。空中消火や輸送、洋上補給、国内外の司令部による支援など、それぞれの任務を担った隊員が力を発揮した統合作戦だったと振り返り、今回得た知見や教訓を今後の国際緊急援助活動に生かす考えを示した。

 陸上総隊司令官の遠藤充陸将は式辞で、「使命を完遂せよ」「常にプロであれ」「安全管理」の3点から活動を振り返った。煙霧による視程不良の中、限られた機会を逃さず散水を重ねたことや、飛行の中止を含む安全管理を徹底し、事故なく任務を終えたことを評価した。

 自衛隊による国際緊急援助活動は、1988年にハリケーン被害を受けたホンジュラスに始まり、近年では2025年のミャンマー大地震、2023年のトルコ・シリア大地震等がある。