2026年6月1日 の記事
練習艦隊 鹿島立ち
令和8年度遠洋練習航海部隊が出国
初級幹部らが5カ国11寄港地を巡る
写真=帽振れで見送られる練習艦「かしま」
5月16日、令和8年度遠洋練習航海部隊(司令官・東良子海将補)の出国行事が横須賀基地逸見岸壁で盛大に行われ、練習艦「かしま」と「やまぎり」に乗り込んだ実習幹部約180名を含む約530名は、門出を祝うかのような青空の下、来賓・家族等約700名に見送られながら大海に乗り出していった。
真夏のような強い日差しが、真っ白な制服をより際立たせる。整列した実習幹部らを前に、宮﨑政久防衛副大臣が訓示に立ち「寄港地で皆さんは一人の自衛官としてだけではなくて、日本そのものとして見られる。言葉や文化の違いを超えて、誠実に堂々と行動する皆さんの姿そのものが日本への信頼につながることを忘れないでほしい」と述べた。
来賓を代表して大西洋平外務大臣政務官は「艦艇の寄港は国家間の友好関係を示す象徴であり、遠洋練習航海には外交上も非常に大きな意義がある。寄港地での様々な交流行事や親善訓練を通じて、我が国と各国との関係がさらに強化されることを強く期待します」と祝辞を贈った。
齋藤聡海上幕僚長は壮行の辞で「晴れて鹿島立ち(※)の日を迎えた一同の精悼な姿に接し、心強く感じる」と述べるとともに、「互いに敬意を払い、尊重すること」を強く要望した。続けて「君たちは遠洋練習航海の主役ではあるが、まさにミュージカルにおける演者と裏方のように、多くの隊員の支えがなければ任務は完遂できないことを忘れないでもらいたい」と強調した。
遠洋練習航海は、3月に幹部候補生学校(江田島)を卒業したばかりの初級幹部に対し、シーマンシップの育成や国際的視野を養わせるとともに、訪問国との親善を深めることを目的に昭和32年以降毎年行われており、今年度が節目の70回目となる。
練習艦隊は出国後、初の寄港となるアイスランドを含む北中米欧州5カ国11寄港地を161日間の航程で巡る。26年ぶりに寄港するアメリカ・ニューヨークでは建国250周年記念した国際観艦式に参加する。また5年ぶりにベーリング海峡を北上し北極圏に入域する。総航程約5万4340キロ、帰国は10月24日を予定。
〇訪問国(寄港地)
アイスランド(レイキャビク)、アメリカ合衆国(アンカレッジ、サンディエゴ、ダッチハーバー、ノーフォーク、ニューヨーク及びパールハーバー)、カナダ(ハリファクス及びバンクーバー)、パナマ(パナマシティ)、メキシコ合衆国(マンサニージョ)
(※)奈良時代、防人が鹿島神宮(茨城県)に道中の安全を祈願したことに由来するとされている。