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練習艦隊 鹿島立ち
令和8年度遠洋練習航海部隊が出国

初級幹部らが5カ国11寄港地を巡る

写真=帽振れで見送られる練習艦「かしま」


 5月16日、令和8年度遠洋練習航海部隊(司令官・東良子海将補)の出国行事が横須賀基地逸見岸壁で盛大に行われ、練習艦「かしま」と「やまぎり」に乗り込んだ実習幹部約180名を含む約530名は、門出を祝うかのような青空の下、来賓・家族等約700名に見送られながら大海に乗り出していった。

 真夏のような強い日差しが、真っ白な制服をより際立たせる。整列した実習幹部らを前に、宮﨑政久防衛副大臣が訓示に立ち「寄港地で皆さんは一人の自衛官としてだけではなくて、日本そのものとして見られる。言葉や文化の違いを超えて、誠実に堂々と行動する皆さんの姿そのものが日本への信頼につながることを忘れないでほしい」と述べた。

 来賓を代表して大西洋平外務大臣政務官は「艦艇の寄港は国家間の友好関係を示す象徴であり、遠洋練習航海には外交上も非常に大きな意義がある。寄港地での様々な交流行事や親善訓練を通じて、我が国と各国との関係がさらに強化されることを強く期待します」と祝辞を贈った。

 齋藤聡海上幕僚長は壮行の辞で「晴れて鹿島立ち(※)の日を迎えた一同の精悼な姿に接し、心強く感じる」と述べるとともに、「互いに敬意を払い、尊重すること」を強く要望した。続けて「君たちは遠洋練習航海の主役ではあるが、まさにミュージカルにおける演者と裏方のように、多くの隊員の支えがなければ任務は完遂できないことを忘れないでもらいたい」と強調した。

 遠洋練習航海は、3月に幹部候補生学校(江田島)を卒業したばかりの初級幹部に対し、シーマンシップの育成や国際的視野を養わせるとともに、訪問国との親善を深めることを目的に昭和32年以降毎年行われており、今年度が節目の70回目となる。

 練習艦隊は出国後、初の寄港となるアイスランドを含む北中米欧州5カ国11寄港地を161日間の航程で巡る。26年ぶりに寄港するアメリカ・ニューヨークでは建国250周年記念した国際観艦式に参加する。また5年ぶりにベーリング海峡を北上し北極圏に入域する。総航程約5万4340キロ、帰国は10月24日を予定。

〇訪問国(寄港地)

 アイスランド(レイキャビク)、アメリカ合衆国(アンカレッジ、サンディエゴ、ダッチハーバー、ノーフォーク、ニューヨーク及びパールハーバー)、カナダ(ハリファクス及びバンクーバー)、パナマ(パナマシティ)、メキシコ合衆国(マンサニージョ)

 (※)奈良時代、防人が鹿島神宮(茨城県)に道中の安全を祈願したことに由来するとされている。

フィリピン海軍司令官を公式招待

装備協力含む連携について意見交わす

写真=談笑する齋藤海幕長とエスペレタ比海軍司令官


 5月19日と20日、齋藤聡海上幕僚長は、フィリピンのエスペレタ海軍司令官を公式招待し、両海軍種間の信頼関係のさらなる強化を図った。公式招待は2018年以来8年ぶり5度目。

 19日に海幕長応接室で行われた会談では、両国の安全保障環境の共有と装備協力を含む今後の両海軍種間の連携について意見交換がなされた。齋藤海幕長は冒頭、「5月に小泉大臣がフィリピンを訪問した時に、マルコス大統領やテオドロ大臣と議論した内容を踏まえて我々も議論を深めたい」等と述べた。翌日エスペレタ司令官は横須賀で自衛艦隊司令官を表敬、海上作戦センターと艦艇(護衛艦「おおなみ」、潜水艦「やえしお」、掃海艦「あわじ」)を研修した。

進む両国の連携

 両国間では、昨年9月に円滑化協定(RAA)が発効、今年1月には物品役務相互提供協定(ACSA)への署名が行われる等、連携が進む。4月下旬から5月上旬にかけては、アメリカ・フィリピン主催の大規模多国間共同訓練「バリカタン26」にRAA発行後初めて参加し、自衛隊からは昨年に比べて10倍の約1400名が参加して、フィリピンで米比豪等の参加国との連携強化を図った。

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