自衛隊ニュース
部隊での経験を積み上げる 防大生の部隊研修を担任<第33普通科連隊>
写真=モンキーで歯を食いしばって渡り切る!
第33普通科連隊(連隊長・南平勇将1佐=久居)は、7月6日から7月21日までの間、防衛大学校が実施する「令和8年度防衛大学校夏季定期訓練第3学年部隊実習」を第3中隊(中隊長・加藤和典3佐)が担任し、支援した。
本実習は、防衛大学校第3学年の13名(以下、防大生)に対し、部隊の実情や普通科連隊の特性を訓練及び営内生活を通して体験させることにより、幹部自衛官の地位や役割を理解させ、資質を向上させることを目的に実施された。
実習間、連隊長への着隊申告、レンジャー塔でのロープ橋・懸垂降下訓練、三重地本研修、見習い警衛、状況下での普通科部隊の行動(中隊検閲に分隊員として参加)などを行った。
レンジャー塔でのロープ橋・懸垂降下訓練においては、第3中隊のレンジャー隊員からロープの結索要領、ロープ橋の渡過要領及び降下要領の教育を受けた後、実際にロープ橋を「モンキー」と呼ばれる渡過方法で渡った。その際、上手く渡れず落下しそうになる防大生も見受けられたが、歯を食いしばりながら最後まで渡っていた。懸垂降下訓練では、降下前はレンジャー塔の高さに圧倒されていたが、防大生達は大きな声を出し、高さの恐怖を払拭しながら降下した。
状況下での普通科部隊の行動では過酷な暑さの中、流れる汗を拭いながら工事作業を行い、三夜四日の連続状況下における一連の行動を体感するとともに、中隊の一員として任務完遂に貢献した。
今回の部隊実習を通じて防大生は、気力及び体力を養うとともに、普通科部隊の各種戦闘行動に関するノウハウを得て、自信に満ち溢れた表情で久居駐屯地での部隊実習を終えた。
一般幹部候補生は化学科部隊を
<第10特殊武器防護隊>
写真=除染車の取り扱いを実習
第10師団(司令・黒羽明陸将補)隷下の第10特殊武器防護隊(隊長・原川峻輔2陸佐=守山)は、7月23日、守山駐屯地において、第107期一般幹部候補生(BU課程)に対する職種部隊等実習支援を実施した。
本実習は将来、陸上自衛隊の幹部自衛官となる候補生に対し、職種部隊の概要説明、主要装備品の取り扱いに関する実習、初級幹部との懇談等を通じ、職種選択の一助にするとともに、教育修了後の部隊勤務のイメージアップを図ることをねらいとしているもの。
化学科の「やりがい」とは
第10特特殊武器防護隊においては、まず部隊長より、化学科部隊における隊務運営の状況や化学科幹部としてのやりがいについて紹介した。特に、化学科幹部のやりがいとして大きく3点、1点目、化学科職種は少数精鋭の職種(集団)であり、幹部自衛官1人当たりの期待値が絶大であること、2点目、陸上自衛隊としては唯一の実戦経験(地下鉄サリン事件、東日本大震災における原子力災害対処)のある職種であり、教訓からの学びに加え、自分の努力次第で、全ての経験を実力と自信につなげることが可能であること、3点目、部隊勤務において、将来的にも隊員1人1人との距離が近く、一生の仲間を作るチャンスがあることを伝えたところ、候補生からはたくさんの質問があり、その内容から目的意識や向上心が非常に高いことを感じた。
先輩隊員との懇談も
次に、主要装備品の取り扱いに関する実習として、化学科部隊に装備する化学防護車及び除染車の取り扱いに加え、候補生からの要望に基づき、化学防護衣の着用体験を実施した。当日は気温が40度を超える屋外での実習だったが、テントによる遮光処置等を準備し、安全管理にも留意しつつ体験型の実習を行った。
最後に、現在、幹部初級課程(化学科)に教育入校中の第2偵察班長(第10特殊武器防護隊・長田悠義3陸尉)からの応援メッセージ動画を放映するとともに、第1偵察班長(第10特殊武器防護隊・服部鷹昌2陸尉)と候補生の間で懇談を実施した。懇談の中では、普段の業務内容や訓練に関する事項の他、国民保護訓練における取り組み、CBRN(化学(Chemical)、生物(Biological)、放射能(Radiological)、核(Nuclear)の頭文字を取った用語)に係る無人装備の展望、自己のキャリアプラン等に関する質問もあり、化学科部隊に対する興味・関心の高い様子が伺えた。
約2時間程度の職種部隊等実習支援だったが、候補生の本実習に臨む真剣な態度や積極的な質問にこちらが圧倒され、それと同時に候補生に対する期待が高まり、是非本実習で見聞きした現場のリアルを糧とし、将来の陸上自衛隊を担う候補生の今後益々の活躍につながることを祈念する。
鋼鉄を動かす食の力!炊事訓練
<第6即応機動連隊>
写真=ご飯の炊け具合を見極める隊員
第6即応機動連隊機動戦闘車中隊(中隊長・上田尚希1尉)は、8月19日、美幌駐屯地内において令和8年度第1回中隊炊事訓練を実施した。
本訓練は中隊の炊事能力を向上させるとともに、今年度実施予定の連隊炊事競技会に向け器材の取り扱い要領を向上させる目的で実施した。
献立としてカレーとサラダスパゲティを選定すると、中隊内から選抜された腕利きの隊員6名が、真夏日の中でも徹底した衛生管理のもと迅速かつ丁寧な調理を行い、野外炊事能力の向上を図った。
調理後、喫食した隊員からは、「おかわりが欲しい」、「優勝を狙えるな!」といった非常に高い評価が寄せられ、部隊の士気高揚に繋がった。
機動戦闘車中隊は、「炊事競技会優勝」を合言葉に、今後も継続的な訓練を通じて更なる野外炊事能力の向上に努めていく。
小松基地美宙麺(味噌ラーメン)が
「トマト銀河美宙麺」に決定
写真=トマト銀河美宙麺
小松基地(司令・野村信一空将補)は、7月24日に小松基地美宙麵選考会を開催した=写真。
航空自衛隊は、今年度末に航空宇宙自衛隊へ改編を予定しており、給食における取組みとして「空自空上げ」に続く統一献立として美しい宇宙を守るという意味を込めて各基地の特性を活かしたオリジナルの「美宙麵(味噌ラーメン)」を開発し、隊員に提供することとなった。これを受け、小松基地給食小隊は、今年4月に小松基地美宙麵プロジェクトを立ち上げ、分隊ごとチームを編成し、日々の調理の合間を縫ってオリジナルの美宙麵作成に励み、6月には基地所在部隊の給食委員による事前審査会を実施、今回の選考会に至った。
選考委員は、基地司令を選考委員長として、基地所在部隊長、小松市役所、小松商工会議所、基地協力団体会長及び近傍飲食店関係者を招き、総勢24名で選考した。
ルールとして、具材は「5つ以内、宇宙をイメージ、1つ以上は石川県産の食材、キーとなる味噌は石川県産(他県産との合わせ味噌も可能)」とし、材料費は「500円以内」とした。
選考会では、肉団子を隕石に見立てた「隕石美宙麺」、宇宙飛行士に必要な栄養素に着目した「宇宙飛行士美宙麺」、小松産トマトを使用しスープにこだわった「トマト銀河宇宙美宙麺」、能登豚のチャーシューと加賀ほうじ茶を使用した「ほうじチャーシュー美宙麺」と各チームが考案した美宙麺の名称やこだわり等について熱意溢れるアピールを実施した後に、試食、質疑応答の順で実施した。
結果、内田3曹、松原3曹、石谷3曹、狹間士長、郡士長の5名で考案した「トマト銀河宇宙美宙麺」が選ばれ、基地司令から賞状を授与された後、「低予算で隊員の健康管理も考え、創意工夫を凝らし素晴らしい美宙麺を作ってくれた給養員の労を多とする。小松基地の食事のレベルは高く、食の面から小松基地を支える給食小隊は私の誇りです」との総評で選考会を締めくくった。
本選考会を終え、優勝チーム長の内田3曹は、「この度は、小松基地美宙麺選考会において、チーム全員で『1番おいしい』と思える美宙麺で勝負して優勝することができ、大変光栄に思います。この美宙麺が多くの隊員の皆様に親しまれ、小松基地で末永く愛されるメニューとなることを願っています」と感想を述べた。
今後は、基地食堂で美宙麺を提供するとともに、参加した飲食店にレシピ提供する。なお、選考会の様子は小松基地公式SNSに掲載している。