自衛隊ニュース
防衛省・自衛隊
地方協力本部
総火演を〝体感〟
<愛知>
写真=訓練を見学する募集対象者
愛知地方協力本部(本部長・丸尾寿明1陸佐)は6月4日、7日の両日、静岡県御殿場市の東富士演習場で実施された「令和8年度富士総合火力演習」に募集対象者等107人を招待し、見学引率を実施した。
あいにくの雨模様の下、参加者たちはレインコートに身を包みながら熱心に見学した。演習前段では戦車や火砲、対戦車火器による射撃展示のほか、装輪装甲車(AMV)や小型無人車両(UGV)などの最新装備も紹介された。
後段では島嶼部防衛を想定した統合作戦演習が展開され海空自衛隊との連携、無人機を活用した偵察、敵ドローンへの対処など、実戦的な現代の安全保障環境を反映した訓練展示が行われた。
戦車砲や各種火砲の轟音が演習場に響き渡るたび、参加者たちは視線をくぎ付けにし、スマートフォンやカメラを手に熱心に撮影していた。演習終了後には装備品展示も実施され、隊員から説明を受けながら装備品を間近で見学する姿が見られた。
自由意見では「普通の生活では体験できない貴重な経験だった」、「自衛隊の仕事について知ることができた、「隊員の方が丁寧に説明してくれ安心した」などの感想が寄せられた。
隊員との交流を通じて自衛隊への理解が深まったという意見も多く見られた。中には「自衛官になりたいと思った」、「自衛隊で働きたいという気持ちが強くなった」、「迫力が凄く、また参加したい」といった前向きな声も寄せられ、参加者にとっては演習を見学する機会ではなく、自衛隊という組織や、隊員の姿を身近に感じる場となった。
参加者は国防の最前線に触れるとともに、自衛隊を将来の進路や職業の一つとして具体的に考える機会を得た。愛知地本は今後も体験型広報を積極的に推進し、自衛隊をより身近に感じてもらう機会の提供に努めていく。
募集を解禁<岐阜>
岐阜地方協力本部(本部長・川口祐史1空佐)は7月1日の高校生募集解禁に当たり、厳しい募集環境のなか、募集目標を達成するための募集強化施策として、各事務所が行う公務員合同説明会のチラシ配布及びポスター掲示を岐阜県内の主要各駅(岐阜駅、大垣駅、多治見駅、高山駅)で実施した。
チラシ配布は募集課、各地域事務所、総務課、援護課、家族会及び募集相談員の力を結集し、岐阜地本一丸となって高校生の登下校時間帯に合わせて行った。
多くの説明会参加者を獲得するため、高校生のみならず保護者に対しても積極的にチラシを配布し、説明会への参加を呼びかけた。
併せて、主要駅構内の目立つ場所へポスターを掲示することで、通学・通勤者を含む幅広い世代への情報発信を図り、自衛隊への認知度向上と説明会参加への機運醸成に努めた。
岐阜地本は、今後とも全ての活動を募集へつなげるよう創意工夫を凝らした募集広報活動を行い募集基盤の拡充に、より一層尽力していく。
恩師と再会<岡山>
岡山地方協力本部(本部長・小松隆司1陸佐)は6月19日、陸上自衛隊高等工科学校72期、武田生徒のリクルータ派遣を実施した=写真。
はじめに、武田生徒の母校である岡山市立高島中学校を訪問し、校長先生と懇談を行った。武田生徒は、高等工科学校での生活や実際に入校して感じたことを熱心に伝えていた。
今後について聞かれると「卒業後は各部隊の中核を担うリーダーとして頑張りたい。隊員のサポートもしっかり行い、共に成長していきたい」と将来を見据えた目標を述べていた。
次に岡山募集案内所を訪れ、所長(田淵1陸尉)へ現状報告を行った。所長は「目標に向かって努力を重ね、充実した学校生活を送ってください」と活躍を願い、エールを送った。
最後に、恩師が現在勤務している岡山市立操山中学校を訪問し恩師の赤堀先生と面談した。赤堀先生は、「見違えるように成長していて感動した。機会があれば、高等工科学校という新しい舞台で仲間と切磋琢磨し、充実した学校生活を送る武田くんの姿を見たい」と話していた。
岡山地本は「今後も高等工科学校の魅力を広く発信していくとともに、自衛隊の任務や活動への理解促進を図りたい」としている。
自サ防隊司令が特別講義<宮城>
宮城地方協力本部(本部長・木屋正博1陸佐)は6月9日、東北大学において、自衛隊サイバー防衛隊司令(黒木陸将補)を講師として招へいし、サイバー空間を取り巻く脅威の現状や防衛省・自衛隊の取り組みについて特別講義を行った。 講義では「安全なシステムは存在しない」という考え方を出発点に、サイバー攻撃が私たちの生活や社会基盤に与える影響について説明があった。特に、近年はインターネット上の脅威と現実世界が密接に結び付いており、サイバー攻撃が幅広く社会活動全体へ波及する事例が紹介された。
生成AIの急速な発展により、巧妙なフィッシングメールや情報操作など新たなリスクが生まれていることにも触れ、「技術の進歩を脅威として捉えるだけでなく、どのように活用し向き合うかが重要です」と述べた。
さらに、ロシアによるウクライナ侵攻の事例を挙げながら、現代の安全保障においてサイバー空間が重要な戦場の一つとなっている現状を解説。自衛隊サイバー防衛隊が24時間体制で防衛省・自衛隊のネットワークを監視し、国内外の関係機関や同盟国と連携しながらサイバー防衛能力の向上に取り組んでいることが紹介された。
質疑応答では学生から防衛省における「国際協力」「能動的サイバー防御」「AI活用」「人材育成」など幅広い質問が寄せられた。司令は「サイバー分野には多様な価値観や専門性を持つ人材が必要であり、技術者だけでなく組織をまとめる人材も重要です」と語り、将来を担う学生たちへ期待を寄せた。
参加した学生たちは、サイバー空間が社会や安全保障と深く結び付いていることを実感するとともに、サイバー防衛の最前線について理解を深める貴重な機会となった。
模擬授業を<茨城>
茨城地方協力本部龍ヶ崎地域事務所(所長・長谷川治規2陸尉)は6月6日、江戸川学園取手高校において、防衛大学校応用化学科の上北尚正教授を招へいし模擬授業を実施していただいた。
防衛大学校による「主導型教授等派遣事業」の一環として、志願者確保への一助となることを企図し実施された。
上北教授は学校側のニーズに基づき、「高校生のためのバイオセキュリティー入門~生命科学と安全保障~」という題目で医科コースを主とする生徒約70名に模擬授業を行った。
上北教授からは防衛大学校の教育体制、留学制度、入試広報チャンネル等概要説明がなされた後、バイオセキュリティーに関する授業が行われた。
上北教授は、新型コロナウイルス感染症に対して使用されたmRNAワクチンやバイオ燃料等の有用性について分かりやすい表現で説明された後、バイオテクノロジーに係る悪用リスクや危険性に触れ、危険な生物材料や病原体に係る物の管理、人の管理、情報セキュリティーを含む悪用防止の仕組みと法令等について説明された。
そして、生命科学の悪用を防止するバイオセキュリティーは安全保障の一翼を担っているところ、生命科学にかかわる一人一人にとって最も大切なことは、人のためにできることは何かを常に考える倫理観であることを強調された。
授業が始まるや否や、真剣にノートを取る生徒が多数認められた。
講義後は生徒や教諭から「防衛大学校ではどのような講義が実際に行われているのか」、「病原体の実験を行う際の許認可官庁はどこか」など複数の質問が寄せられた。
生徒たちからは「防衛省・自衛隊がバイオセキュリティーを担っていることが分かった」、「生物に関心があったが、教授の授業を聴きさらに生命科学への関心が高まった」などの感想が聞かれた。
茨城地本は、本授業の実現に協力してくださった上北教授及び防衛大学校関係者並びに江戸川学園高校関係者に深謝するとともに、厳しい募集環境の下、今後も関係機関・部隊、県内学校等と連携し、任務必達に向けて邁進していく。
公募予備自全国初、陸幕長から表彰<大分>
大分地地方協力本部(本部長・米村謙一1陸佐)は6月30日、飯野亜美予備3陸曹(技能公募予備自衛官)が陸上幕僚長から第5級賞詞を授与された旨、受賞者本人から報告を受けた。
6月4日から同8日までの間、朝霞駐屯地、東富士演習場及び市ヶ谷駐屯地において実施された予備自衛官中央訓練での全国から成績優秀な予備自衛官が参加した中から選考され、4名が表彰された。
このうち、飯野予備3曹は公募予備自衛官として全国で初めて、陸上幕僚長から表彰された。
平素の招集訓練において専門的知識や技能を発揮して積極的に訓練に取り組み、部隊の練度向上に貢献したほか、募集相談員として積極的に自衛隊の活動を周知するとともに志願者情報の獲得に努め、過去2年間で12件の情報を提供するなど、組織的基盤の強化に寄与した功績が評価された。
飯野予備3曹は、母親としての育児と本業である地方公務員(大分市上下水道局)としての職務を果たしながら、年間5日間の予備自衛官招集訓練に参加している。
本人からは「この受賞を励みに、水道職員としての応急給水業務等の知識・技能と予備自衛官の経験を相互に生かしながら研さんを重ね、有事への対応力の向上に努めます」との感想と抱負があった。
大分地本は、予備自衛官等兼業特例法案により公務員が社会貢献活動に参画しやすい環境が整いつつあるため、現在の国際情勢や将来起こり得る大規模災害への備えに必要となる多様な職業人が地方公務員でも国防や災害対応に関与できる予備自衛官等制度の各自治体への周知に邁進していく。
予備自表彰<沖縄>
「令和8年度第1回予備自衛官5日間招集訓練」が6月5日から9日の5日間に渡り、那覇駐屯地等で実施され、沖縄県本島、鹿児島県奄美市及び大島郡在住の予備自衛官77名が参加した。
本訓練は、予備自衛官が現役時代や予備自衛官補として培った技術や知識に加え、民間での経験を活かしつつ、技能を維持・向上するために実施しており、必要な技能である救急法、射撃訓練、各職務訓練等に臨んだ。
沖縄地方協力本部(本部長・今井健太陸将補)は、招集訓練中の6月6日に予備自衛官永年勤続表彰伝達式を実施。最終任期満了の2名に対して西部方面総監顕彰状を、30年の永年勤続2名に対して防衛大臣表彰状を伝達するとともに、招集訓練参加中の予備自衛官を激励した。