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第3回 日ASEAN WPS協力プロジェクト

災害対処に WPSを生かす

写真=災害対処にWPSをどう生かすかが話し合われた=防衛省提供


 災害が起きたとき、女性や子供、高齢者らが潜在的に抱える異なるニーズをどう把握し、支援につなげるか--。女性・平和・安全保障(WPS)の視点を実際の災害対処にどう生かすかを考える「第3回日ASEAN WPS協力プロジェクト」が9月15日から18日まで、都内ホテルや航空自衛隊府中基地等で行われた。

防衛省が主導してASEAN諸国等のWPS推進を支援

 防衛省が主催し、14カ国1機関から各国国防当局等のWPS実務者および人道支援・災害救援(HA/DR)実務者23人が参加。今回はTTX(机上演習)を初めて取り入れ、WPSの知見を災害対処の実務に生かす取り組みが行われた。

 WPS(女性・平和・安全保障)は、平和・安全保障の課題に女性の視点や参加を取り入れる考え方。防衛省では2024年に「防衛省WPS推進計画」を策定し、組織的な取り組みを進めている。本プロジェクトは、各国のWPS推進を支援するとともに、東南アジア諸国等との関係を一層強化することを目的に日本が主催しており、今回が3回目となる。

 今回は、防衛省・自衛隊の強みである災害対処におけるWPSに関して「津波・洪水をはじめとする災害時におけるHA/DR分野におけるWPSの取組」をテーマにし、ASEAN諸国(ミャンマーを除く。カンボジア、東ティモールは不参加)に加え、太平洋島嶼国、モンゴル、イエメン、ケニア、EUからの参加者が知見を共有した。防衛省・自衛隊や各国による取り組みの発表のほか、米国笹川平和財団の松沢氏やニュージーランド軍のWPS担当部長ら部外の専門家による講義も行われた。

 15日は、大和防衛事務次官、白川統合幕僚副長、志賀WPS担当審議官が挨拶し、災害対処における「女性、子供、高齢者など脆弱な立場に置かれやすい被災者に寄り添った救援活動」と「女性の視点」の重要性を強調した。

初めての試みとして机上演習を実施

 16、17日は、初の試みとしてTTX(机上演習)を行った。大規模災害のシナリオに基づき、参加者を4グループに分け、各幕僚監部のジェンダー・アドバイザーや部外の専門家らがファシリテーターとして各グループを支援。参加者はそれぞれの知見や経験を生かし、災害対処活動におけるWPSの取り組みについて実践的な演練を行った。参加者からは「WPSの視点を政策や議論にとどめるのではなく、実際の作戦や運用の場面でどのように適用できるかを考える上で非常に有意義だった」といった声があり、女性・子供・高齢者など脆弱な立場に置かれやすい被災者に寄り添った救援活動の重要性を共有した。

 プロジェクト全体を通しても、「今後もこのプロジェクトを継続して、WPS・人道災害/救援活動・地域協力の枠組みとの連携強化等を推進していただきたい」などの声があった。これらの意見を踏まえ、防衛省は、WPS協力プロジェクトをはじめとする各種取り組みを進め、今後もASEAN諸国を含むインド太平洋地域でWPS分野の連携・協力を強化していく考えだ。

令和8年度通常総代会<防衛省職員生活協同組合>
時代のニーズに応じつつ従来の良さは維持

写真=挨拶をする武藤理事長


 防衛省職員生活協同組合(理事長・武藤義哉、以下「防生協」)は9月25日、ホテルグランドヒル市ヶ谷で、陸海空自衛隊および機関等の総代115人(書面議決書・委任状を含む)が出席し、「令和8年度通常総代会」を開催した。

 開会にあたり、武藤理事長は「今年も防生協とは直接関係のない話から始めさせていただきます」と切り出し、回転寿司の歴史を紹介した。

防生協と回転寿司

 1958年に誕生した回転寿司は、人手不足などを背景に生まれ、その後、フードロスや衛生面への意識の高まり、コロナ禍などを経て、注文した商品を直接届ける「特急レーン」などの方式が広がった。さらに、2023年に起きた迷惑動画事件を契機に、特急レーン方式の導入が急速に進んだという。

 こうした回転寿司の変化を防生協になぞらえ、武藤理事長は、長く支持されてきたものでも「時代の変化の中で改革していかなければならない」とする一方、「従来の良さを維持することも大切」と説明。その具体例として挙げたのが、今年7月に実施した火災共済の大幅改定だ。

 防生協では1963年の創立以来、火災共済を提供してきたが、自然災害への保障が十分ではなかったことから、組合員を対象に大規模な調査を実施。その結果、掛け金が上がっても自然災害への保障を充実させてほしいとの要望が多く寄せられたことを受け、保障を強化した。これに伴い、掛け金は1口200円から400円に改定された。

 掛け金の倍増による契約更新への影響も見込まれたため、更新率95%を目標に、部隊長らにも丁寧に説明。その結果、実際の更新率は97%となり、目標を上回ったほか、新規契約にもつながった。

DX化を推進

 今後はDX化も進める。紙中心の事務のペーパーレス化や業務効率化に加え、組合員向け「マイページ」の整備、オンラインでの加入や増口などを検討している。

 武藤理事長は、約170人の地域担当者、9人の地区責任者、コールセンターによる組合員との接点を、共済を届ける「ベルトコンベア」や「特急レーン」に例え、「今後とも力強く回転し、力強く走り続けられますように」と述べ、引き続きの協力を求めた。

令和9年度には生命共済の改定を予定

 続いて、陸上自衛隊中央業務支援隊総務部長の前田貴大1等陸佐が議長に選任され、亀山慎二専務理事の説明のもと、「令和7年度防衛省職員生活協同組合事業報告書及び附属明細書承認の件」、「令和7年度貸借対照表、損益計算書及び附属明細書報告並びに令和7年度剰余金処分案承認の件」、「令和8年度事業計画案承認の件」、「令和8年度予算案承認の件」、「役員の選任の件」、「役員報酬等案承認の件」について審議され、全てが議決された。

 防生協は、前述した火災共済の大幅改定に続き、令和9年度には入院一時保障および先進医療保障に係る「生命共済の改定」を予定している。

 今後も時代や組合員のニーズに応じて制度や業務を見直す一方、手頃な掛け金や充実した保障といった従来の強みを維持しながら、組合員へのサービス向上を図っていく。

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