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シャングリラ会合に出席
比と「あぶくま」型移転で大筋合意

写真=日比防衛相会談(防衛省提供)


 小泉進次郎防衛大臣は、5月29日から31日の間、シンガポールで開催された第23回IISS(英国国際戦略研究所)アジア安全保障会議(通称「シャングリラ会合」)に参加した。シャングリラ会合とは、インド太平洋地域等の国防大臣等が一堂に会し、地域の安全保障課題等を議論する国際会議で、シンガポールの高級ホテル「シャングリラホテル」で開催されることからそう呼ばれる。

 期間中、アメリカ、イギリス、韓国、ニュージーランド、シンガポール、フィリピンの各国防相やベトナム国家主席との二国間会談、初となるオーストラリア・ニュージーランドとの三国間会談を行った。

 30日のオーストラリア・マールズ副首相兼国防大臣およびニュージーランド・ペンク国防大臣との三国間会談では、ニュージーランド政府が「もがみ」型護衛艦の能力向上型を次期フリゲート艦の候補の一つとして発表したことを歓迎。小泉大臣からは、仮に採用が実現すれば、既に同型の導入が決定しているオーストラリアとの3カ国間で、相互運用性と相互互換性の向上につながり、地域の平和と安定に大きく資する旨が述べられた。

 また、31日のフィリピン・テオドロ国防大臣との会談では、5月5日の防衛相会談で設置されたワーキングループでの議論を踏まえ、「あぶくま」型護衛艦を除籍後すみやかに、練習機TC90についても1機を2027年度中(※日本の会計年度)に移転する方向で議論を進めることで大筋合意した。

 31日はスピーチを行い、インド太平洋地域の平和と安定に貢献する日本の取組の方向性について語った。その中でインド太平洋は厳しい現実に直面しているとの認識を示した上で、「この地域は、ルールと原則を尊重するすべての国に開かれていなければならない」と述べ、「国家間には立場や意見の違いがあるからこそ対話が必要だ」と主張し、「対話の扉は常に開かれている」と呼びかけた。最後に「自由で開かれたインド太平洋は、私たち自身が築き、守るものだ。そして、次の世代に引き継ぐものだ」と同地域に対する決意を表明した。


重機操作訓練でケニアへ
教官団が出国国連TPP

写真=抱負を語る隊員たち


 国連三角パートナーシップ・プログラム(以降「UNTPP」)の一環で、6月15日から始まる国連PKOミッション等の工兵要員候補者に対する重機操作教育訓練を行うため、竹森博哉3陸佐(中央即応連隊)を教官団長とする23名の陸上自衛官がケニアに派遣される。それに先立ち、代表者4名が荒井正芳陸上幕僚長に対して出国報告を行った。

 荒井陸幕長は、「国連PKOに対する貢献は日本として非常に大きいものだ。その一翼を担う意義をよく考えてがんばってほしい」と激励した。

 竹森博哉3佐(団長)は「何度も施設訓練を行っているので、訓練基盤は整っている。今回も被教育者の全員合格を目標に教育し、良好な人間関係を構築したい」、永田裕也3尉(本部総括幹部)は、「教官団長を補佐し、任務を全うする」、佐々木優一曹長(教官班長)は、「なすべきことをなす」、神谷桃香3曹(操作教官)は「初めての参加なので、良い経験にしたい」とそれぞれ意気込みを語った。

 日本の旗振り役で始まった本事業に自衛隊は、平成27年以降アフリカおよびアジアで計20回(試行訓練含む)の重機操作訓練に参加し、延べ413名の陸上自衛官を派遣、PKOに派遣されるアジア・アフリカ・オセアニア地域の工兵要員517名に対し訓練を実施してきた。

 今回は6月15日から7月24日まで、ケニアの首都ナイロビ市内にある人道平和支援学校で行われる。

初のキャリア採用が卒業<陸自幹候校>

写真=優秀賞授与(キャリア採用幹部)


 陸上自衛隊幹部候補生学校(学校長・香川賢士陸将補=前川原)は、第62期医科歯科幹部候補生課程、第9期看護科幹部候補生課程及び第1期キャリア採用幹部課程に対する全ての教育を修了し、陸上幕僚長(荒井正芳陸将)立会の下、5月29日に卒業式を執り行った。

 今年度は、陸上自衛隊として初めてキャリア採用幹部※が7名入校し、卒業の日を迎えた。

 卒業式では石井秀夫久留米市議会議長、福島功二防衛医科大学校長、鈴木智史自衛隊中央病院長、内藤智子自衛隊福岡病院長等多数の部内外来賓が見守る中、学校長が候補生1人1人に卒業証書を授与した。式辞において学校長は、「卒業後の諸官の活躍は、我々学校職員にとって誇りであり、諸官は、本校において、部下隊員を指揮、指導する初級幹部としての知識及び技能を修得し、その基礎は確立した。これからは、諸官一人一人が個性を大切にして、自らの夢と希望に向かって、自分らしく能力を発揮するとともに、組織に貢献していってもらいたい」と餞の言葉を贈った。

 続いて、荒井正芳陸上幕僚長から、「自らの役割を全うせよ」「弛むことなく研鑽せよ」の2点が要望され、「諸官らは、衛生科幹部としての使命を果たすにあたり、医師、歯科医師、看護師としての能力を身に付けることは勿論のこと、部隊・隊員の即応性を高めるための広範、かつ、多岐にわたる識能が求められる。これらを修得するにあたり弛まぬ努力の継続は極めて重要である。諸官がこれから修得していく識能は、来るべき事態に備え、戦うための衛生として、救える命を確実に救う事に直結しており、ひいては、陸上自衛隊の任務完遂に大きく寄与することを肝に銘じてもらいたい」と餞の言葉が贈られた。

 卒業式の最後においては卒業生代表としてキャリア幹部の小林浩平1尉(中央病院)から答辞が実施され、卒業式に臨席した来賓及び香川学校長以下、候補生教育に携わった全職員に対する謝辞とともに、卒業後の幹部自衛官としての決意表明があった。この後、卒業生は教育の月日を思い浮かべながら、校歌を3番まで全て斉唱した。

 卒業式後に行われた医科歯科幹部候補生の任官式では、代表の金子2尉(防医大)の気迫溢れる宣誓が大講堂に響き渡った。

 任官式後は記念会食が行われ、約2カ月の教育を終えた候補生たちは、御家族、職員に拍手で見送られながら、気持ちを新たに幹部候補生学校を後にした。

 また、キャリア採用幹部は即戦力として、各自衛隊病院に配置された。

 ※キャリア採用幹部とは、大学等において、所定の専攻学科を卒業後、関連する業務経験を有する者を対象とした採用制度。


「挺身赴難」の覚悟!
 熊から仲間を救出<6師団>

隊員称える

 第6師団(師団長・若松純也陸将)は、6月2日、臨時表彰式を行った。

 本表彰式は、4月22日に発生した白河布引山演習場林野火災における鎮火確認の際、不意に現れた猛獣(熊)に襲われた隊員を救出するため、自らの危険を顧みず勇猛果敢に熊に立ち向かい、仲間を救出した2名の隊員(第44普通科連隊第3中隊齋藤3曹、同第4中隊後藤士長)に対し、若松師団長よりその功績を称えられたもの。

 2名の隊員は、不意に出てきた体長1・5mのツキノワグマが隊員に覆い被さり襲い掛かったところを、大声で威嚇しながら携行していたエンピ等で熊の頭部を10数発叩くなどの攻撃をして撃退し、隊員を救出した。表彰式で若松師団長は、「君たちのような勇敢な隊員が戦場で仲間を見捨てず最も信頼できる。まさに『挺身赴難の実践』である」と勇気ある2名の戦士を大いに称賛し、記念メダルを添えて賞詞を授与した。

 また、第44普通科連隊(連隊長・南利裕数1陸佐=福島)は、6月4日、連隊朝礼で、衛生隊員(本部管理中隊衛生小隊・武藤3曹)に対し臨時表彰を行った。武藤3曹は、猛獣(熊)に襲われた隊員に対し、速やかにCAT(戦闘止血帯)を用いた緊縛止血と、救急包帯を用いた圧迫止血の併用により迅速・的確に処置を行い、隊員の救助に貢献した。

 第6師団は、若松師団長統率方針「使命全う」のもと、如何なる任務も必成し得る強靭な部隊及び隊員を育成し、国民の安心・安全に貢献していく。

隊務優秀部隊を表彰
<1師団>

写真=第1高射特科大隊(大隊の部)


 第1師団(師団長・富崎隆志陸将)は部隊の士気高揚に資することを目的に、年度を通じて部隊の訓練・服務・検査等の隊務を総合的に評価して令和7年度隊務優秀部隊表彰を実施した。

 4月23日に第32普通科連隊が、物品管理・補給整備検査における良好な評価を獲得し、師団の隊務運営の質的向上に貢献する等で、5月13日に第1高射特科大隊が、各種検定実施率が約100%という高い水準で隊員各個の戦闘戦技能力の向上に努める等で、5月26日に第1特殊武器防護隊が、隊員自主募集の獲得200%以上を達成し、人的基盤の確保等で貢献した功績等により、それぞれ師団長から表彰を受けた。

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