自衛隊ニュース
防衛大臣より第1級賞状
クマ対策含む4部隊を称える
写真=賞状を受け取る第21普通科連隊長
3月26日、顕著な功績を残した部隊を表彰する第1級賞状授与式が大臣室で行われた。小泉新次郎防衛大臣から受賞した4部隊の代表者に直接賞状が手渡され、「ありがとうございました。これからもよろしくお願いします」と労いの言葉がかけられた。受賞部隊と功績は以下の通り。
〇陸上自衛隊第21普通科連隊(秋田) 秋田県におけるクマ被害防止のため、箱罠および駆除後のクマの運搬など延べ約900名による協力を実施し、地域の安全安心に寄与するとともに、自衛隊に対する国民の理解と信頼を深めた。
〇海上自衛隊横須賀地方総監部 外国要人の訪日にかかる諸行事を円滑に実施し、防衛協力交流の推進に寄与した。特に、令和8年1月の日韓防衛相会談及び同年3月の日独防衛相会談の実施に際しては、関係機関と緊密に連携し、万全の準備を整え、会談の成功及び防衛協力の深化に大いに寄与した。
〇航空自衛隊第9航空団飛行群第204飛行隊(那覇) 高い緊張感を強いられる状況下において、終始プロフェッショナルな対応で対領空侵犯措置を冷静かつ毅然と実施し、我が国領空の秩序維持に大いに貢献するとともに、自衛隊に対する国民の理解と信頼を深めた。
〇航空自衛隊南西航空警戒管制団南西防空管制群防空管制隊(那覇) 高い緊張感を強いられる状況下において、終始プロフェッショナルな対応で、対領空侵犯措置のための要撃管制を済々と実施し、我が国領空の秩序維持に大いに貢献するとともに、自衛隊に対する国民の理解と信頼を深めた。
南海トラフ地震・大規模海難に備え
第四管区海上保安本部との連携を一層強化
写真=海保航空機「いぬわし」の燃料補給を研修する澤井本部長(中央)
陸上自衛隊航空学校(学校長・廣瀬敏彦陸将補=明野)は、3月6日に東海地区における海上保安庁航空機に対する救助活動の支援に関する協定改正の調印式を第四管区海上保安本部と合同で行った。
南海トラフ地震や地震による津波が発生した際には、三重県南部(伊勢志摩・東紀州)では多くの孤立地域の発生が想定されている。その際、明野駐屯地はヘリコプターの活動基盤となることが想定され、また周辺には災害拠点病院が多数所在するという位置関係にある。
今回の改正は、海上保安庁の航空機が負傷した被災者を医療機関に搬送後、海上保安庁の航空基地やヘリコプター搭載巡視船まで戻ることなく、明野駐屯地において燃料補給等の物資援助を受けて再び被災地に向けて出発することができるという利点を有している。今回の調印式に併せて、海上保安庁航空機「いぬわし」への燃料補給訓練も実施し、陸上自衛隊の燃料タンク車から海上保安庁の航空機に燃料補給が可能であることを実地に確認した。
調印式にあたり第四管区海上保安本部長(現海上保安大学校長)の澤井幸保一等海上保安監は「我々は、大規模災害時には海・陸問わずヘリコプターでの救助や被災地支援を行っているが、どのような過酷な状況にあっても『生きる希望につながるメッセージ』を発信し続けていかなければならないと思っている。今回、陸上自衛隊航空学校と組織の垣根を越えて人を助け、被災した方々に手を差し伸べ、大規模災害から地域を守ろうという思いが一致して協定の改正につながったものと認識している」等のコメントを述べた。
また、陸上自衛隊航空学校長兼ねて明野駐屯地司令の廣瀬敏彦陸将補は「南海トラフ地震は『今この瞬間に起きてもおかしくない状況』であるが、我々が持つ三重県唯一の飛行場である明野駐屯地という基盤と、第四管区海上保安本部の持つ航空機・船舶のみならず潜水士といった特殊技能者というそれぞれの強みを活かした態勢をともに構築することが地域への貢献となると考えている」等のコメントを述べ、双方が組織の垣根を越えて、より一層迅速かつ円滑に連携し、国民の生命と財産を守り抜く決意を新たにした。
防衛省版サラ川 防衛大臣賞決まる
求めます! 処遇改善 家庭でも
<防衛大臣賞>
求めます! 処遇改善 家庭でも(永年勤続25年)
<優秀賞>
明日代休 喜ぶ旦那 睨む妻(髭の戦士)
手を振った 子の敬礼に 胸熱く(黒髪の桜蘭)
<輝け!女性隊員賞>
キャンプ場 息子相手に 地点指示
(もうすぐ五十歳)
自衛官 迷彩脱げば 2児の母(推し事人間)
防衛省・自衛隊ならではの部隊や家庭の日常風景を切り取った「第一生命 防衛省版2025年サラっと一句!わたしの川柳コンクール」の入賞作品が決定した。
防衛大臣賞には、中部方面総監部人事部檀野涼子事務官の作品が選ばれ、3月17日、遠藤充中部方面総監から防衛大臣賞賞状と記念品が渡された。檀野事務官は「こんな光栄なことはない。10句作ったうちの中から良いと思った5句を提出した。自分としても一押しの句が防衛大臣賞に選ばれた。サラ川への投稿を勧めてくれた援護業務課長からトレンドを取り入れるようにとのアドバイスもあり、処遇改善をテーマにした。雅号については、実はまだ勤続25年ではないが、永年勤続25年の男性自衛官を想定して作成した。まさか自分が防衛大臣賞を取れるとは、本当に良い機会をいただいた」と語った。
遠藤中部方面総監は「防衛大臣賞が中部方面総監部から出たという事を本当に嬉しく思う。受賞の要因を考えると、タイムリー性と日常の風景となっているということをしっかりとキャッチしたということ、あとは共感だと思う。共感を得るというのは皆心当たりがあるもの、それをウィットに川柳にできるかどうかという事だと思う。この度は受賞本当におめでとうございます」との感想を述べた。
また、同じ部隊の白川2佐も良好賞に選ばれ一緒に表彰を伝達された。
応募総数は5035句で、応募数の多かった高等工科学校、陸上自衛隊幹部候補生学校、東千歳駐屯地が団体賞を受賞した。
自衛隊員がお気に入りの句を投票できる「いいね!」投票の仕組みが導入され、その投票結果をもとに第一生命にて最終選考が実施された。
防衛大臣賞1、優秀賞2、輝け!女性隊員賞2、優良賞5、良好賞20の計30句が選ばれた。防衛大臣賞、優秀賞、輝け!女性隊員賞は次の通り。
<防衛大臣賞>
求めます! 処遇改善 家庭でも(永年勤続25年)
<優秀賞>
明日代休 喜ぶ旦那 睨む妻(髭の戦士)
手を振った 子の敬礼に 胸熱く(黒髪の桜蘭)
<輝け!女性隊員賞>
キャンプ場 息子相手に 地点指示
(もうすぐ五十歳)
自衛官 迷彩脱げば 2児の母(推し事人間)
機略縦横(115)
立ち上がりましょう
富士学校最先任上級曹長
准陸尉 山本 喜彦
ブラックホークダウンという実話を基に作られた映画をご覧になったことはありますか?この中で二人のデルタ隊員が仲間のパイロットを救出するために無理を承知でヘリから降下してパイロットの命を救いました。しかし、二人のデルタ隊員は命を落としました。死を覚悟して仲間を救ったのです。救われたパイロットは後に「彼らは死を前にしても落ち着き冷静に行動していた」と尊敬の念を抱いて語られていました。
私はこの中に大きく二つ「精神の崇高さ」と「戦技能力の高さ」を感じました。振り返って我々下士官はどうでしょうか?仲間のためにと自己犠牲の精神はありますか?真に戦うという思いで訓練していますか?困難に直面したとき、損得勘定で判断をせず、善悪で判断していますか?
近年、新たな戦い方や装備品等が目まぐるしく変化し、人材不足も相まって処遇改善がなされ、訓練をする上で素晴らしい環境が整ってきています。まだ整っていないのは我々下士官の「真心」つまり仲間を守り貫く強い意志だと思います。
新装備品に胸を弾ませ、処遇改善に心を躍らせているばかりでなく、今、真に戦える隊員として技術と気概を高め、来るべき時に備え肚決めをする時が来ていると思いませんか? さぁ、我々下士官の底力が試されるときです。祖国のため、家族のために立ち上がりましょう‼