自衛隊ニュース

防医大生が説明<本部>
東京地方協力本部(本部長・山下博二陸将補=当時=)は12月3日、三宿駐屯地において防衛医科大学校医学科1次合格者説明会を開催し、1次合格者143名及び保護者50名の参加者へ、防衛医大の概要説明やリクルータによる体験談、質問対応、保護者を交えた懇談会等を実施した。
概要説明では防衛医大医学科の教育カリキュラム、卒後研修や医官任官後の勤務概要及び2次試験の受験準備について説明。続いて医学科1年生(第50期)宮澤学生が自身の経験を踏まえて志願動機や学業及び学校生活の状況を分かりやすく語った。
温かいエール
学業に専念できる教育・生活環境の中で、日々規則正しい生活を送りながら学友会活動にも積極的に参加し同期や先輩との絆を深め楽しく学業に励んでいると紹介するとともに「一緒に学びましょう!」、「皆さんの入校を待っています!」と2次試験を間近に控えた受験生に温かいエールを送った。
航空自衛隊入間病院の山田3空佐、自衛隊中央病院の豊田2陸尉との懇談では現役医官として、任務内容や医師としてのキャリアアップのほか、仕事と家庭の両立等、医師たる幹部自衛官としての医官像をより具体的に説明した。
また初の試みとして、防衛医大医学科学生保護者でつくる桜鳩会の池田隆徳会長以下会員8名も説明会に参加し、保護者と懇談を行った。親目線で防衛医大の魅力や医官の仕事の素晴らしさを伝え、保護者の不安払拭の強力な後押しとなった。
参加者からは「説明が分かりやすく防衛医大、医官への理解が深まった」、「2次試験に向けてしっかり準備します」などの声が寄せられた。
東京地本は、防衛医大のような難関受験種目であっても、説明会等を通じ受験者を確実にフォローし、あわせて継続的なサポートを実施して、保護者を含め不安を払拭するとともに、受験者の受験意欲・入校意欲を振作して、一人でも多くの合格者を入校までつなげていく。
トウチとさくら
(トウチ君とさくらちゃんは東京都の鳥「ゆりかもめ」がモチーフの東京地本のマスコットです)
ハイレベル講話<大阪>
初めての開催
大阪地方協力本部(本部長・深草貴信陸将補)は1月19日、募集対象者等に対し陸海空ハイレベルリクルーター講話を実施した。
本講話は昨今の募集難に際し、陸上自衛隊より堀井中部方面総監、海上自衛隊より二川呉地方総監、航空自衛隊より門間中部航空方面隊司令官の近畿防衛を担う陸海空の最高指揮官が募集対象者等に対して自身の勤務経験談などを織り交ぜて広く自衛隊のやり甲斐など魅力を発信した。
中方管内の各地本を通じ、入隊予定者、将来の受験予定者、保護者及び教員等学校関係者に案内し、大阪地本募集課学校班の粘り強い調整と募集に係る3自衛隊の強固な連携によって対面及びリモートのハイブリッド方式で合計150名の参加者を得て実現したものであり、3自衛隊最高指揮官が一堂に会して実施する講話としては初めての開催となった。
当日は、令和6年能登半島地震に伴う災害派遣活動の中、統合任務部隊指揮官の堀井中方総監及び空災部隊指揮官の門間中空司令官が災害派遣活動状況も含め、熱い想いを語った。
それぞれの指揮官が入隊の動機、入隊から現在までの職務におけるさまざまな経験から得た職業としての自衛隊の魅力、自衛官にしか得られない知見などを時にユーモアを交えながら分かりやすく説明し、参加者も熱心に耳を傾けていた。
参加者からは、「指揮官から今起こっている災害に関連した貴重な話を聞けた」、「リアリティのある話を聞けて大変勉強になった」、「自己の成長のために必要なことを経験談を通じて教えてもらえた」、「普段は聞けない話を聞けて入隊までのイメージが鮮明になった」など、肯定的な意見が多数聞かれ、企画側にも大いなる手応えを得る事業となった。
大阪地本は今回得た成果も生かし、今後も総監部等各部隊と密接に連携した募集活動により将来の自衛隊を担う人材確保に邁進していく。
女子トーク<鹿児島>
鹿児島地方協力本部(本部長・松浦幸一1海佐)は1月21日、鹿児島第2地方合同庁舎(鹿児島市)において『なんでも聞いて! ガールズトークイベントin鹿児島地本』を実施した。
本イベントは、入隊前の不安の解消及び入隊意欲の振起を図る事を目的として、女性に限定して陸海空入隊予定者、募集対象者及び保護者の参加者を募り、約20名を迎えて開催した。
また陸自第8施設大隊(川内)、海自第1航空群(鹿屋)及び空自第5航空団(新田原)、それぞれの部隊より陸海空の女性自衛官の協力を得るとともに、地本勤務者も女性のみの参加とし、女性特有の悩み事などを相談しやすい環境で、懇談形式で実施した。
積極的質問も
各女性自衛官による陸海空自衛隊、職種等の自己紹介が実施され、引き続き質問形式で入隊までにそろえておきたい物品等、役立つ情報が提供された。入隊予定者からは配属、職種、入隊後に取得できる免許など、積極的な質問があった。
参加者からは「現役女性自衛官、同じ入隊予定者を交じえて懇談出来る機会を設けていただき感謝します。ありがとうございました」、「生涯続けられるという事を現役女性自衛官に細かく聞けて良かった」。さらに保護者から「女性が少ない職場と聞いていて不安に思っていましたが、懇談に来られた現役女性自衛官方々の楽しい話を聞けて安心して入隊させられると感じました」など多くの感謝の言葉と感想をいただいた。
鹿児島地本は「引き続き、入隊予定者等の事前懇談会等を通じて、入隊に際しての心構え等を伝える機会を設けるとともに入隊予定者の不安を払拭し、自衛隊への信頼獲得に努めていく」としている。
被災地へ前進<和歌山>
和歌山地方協力本部(本部長・栫憲記1陸佐)は1月1日に発生した能登半島地震による災害派遣に伴い、和歌山県在住の即応予備自衛官1名に災害等招集命令書を交付するとともに、信太山駐屯地で出頭を確認した。
命令書を受領した即応予備自衛官は1月8日、指定部隊の信太山駐屯地に出頭した後、受付、健康診断、被服の受領、派遣準備を行い、編成完結式が実施される金沢駐屯地へ前進した。
今回招集された和歌山県在住の即応予備自衛官の災害派遣は平成30年7月豪雨に続いて2回目。「前回は豪雨による派遣であり地震による派遣は初めてだが、被災した方々の生活支援について頑張りたい」と意気込みを語った。
信太山駐屯地に出頭した即応予備自衛官等は、駐屯地の隊員や関係者に見送られながら被災地へ向け出発した。
自衛隊体操躍る<群馬>
群馬地方協力本部(本部長=防衛事務官・小久保勝之)は「熱血!高校生販売甲子園」に参加した。このイベントは群馬県内外の高校12校が独自の商品を販売して競い合う商業祭で、高崎経済大学の大学生が実行委員となり高校生をサポートする。また、大会を街なかで開催することにより高崎市の地域振興に貢献している。
ステージでは、実行委員会の大学生と同大学の予備自衛官補1名、幹部候補生採用予定者(海)1名とともに真剣に自衛隊体操に取り組み、その後、来場者が楽しめるよう"大人ブルー"の曲に合わせて自衛隊体操をアレンジして踊った。
昨年8月頃から大学生と打ち合わせを行い、内定決定後は高崎所員が教官となり、自衛隊体操を指導するなど自衛官と大学生が交流する良い機会になった。この交流をきっかけに次年度の幹部候補生、予備自衛官補の対象者情報を獲得できた。
今回の「自衛隊体操踊る」は、広報官業務の枠を超えた活動かもしれない。しかし、志願につながる一定の成果も得た。広報官業務は何でも挑戦してみることが必要だと感じる。
厳しい募集環境化でもさまざまな活動を通じ志願者獲得につなげたい。(「自衛隊体操を踊る」は、群馬地本YouTubeで配信中)
府と意見交換会<京都>
京都地方協力本部(本部長・岡本宗典1陸佐)は12月21日、自衛隊京都地方協力本部及びオリエンタル京都朱雀邸において「令和5年度京都府と自衛隊との意見交換会」を開催した。
本意見交換会は平成9年から開催。災害等発生時に緊密な連携がとれるよう京都府と自衛隊の関係をより強化することを目的としている。
今回は「大規模自然災害への対応」をテーマとして実施。第1部の意見交換会では京都府から山下副知事、危機管理監、防災監及び関係職員、自衛隊からは京都府下所在各部隊等の指揮官・担当幕僚計約27名が参加し、対応要領についての意見交換が行われた。
第2部の懇親会では、西脇知事、下舞鶴地方総監、佐藤第3師団長、吉春第4施設団長のほか、京都府下所在部隊の各級指揮官も参加し、親睦を深めた。
京都地本は、「今後も自衛隊の窓口として京都府との関係を強化していきたい」としている。