青森港に入港した「しらせ」(青森地本)
G1「菊花賞」で広報<京都>
京都地方協力本部(本部長・田方一寿1陸佐)は10月20日、京都競馬場で開催されたG1レース「菊花賞競走」において、第3音楽隊(隊長・川良匠1陸尉)の協力を得て、ファンファーレ及び表彰式で生演奏を披露するなど、広報活動を行った。
中央競馬クラシック三冠競走の最終戦で「最も強い馬が勝つ」と言われる菊花賞競走。
澄み渡る秋晴れの下、4万人を超える競馬ファンに埋め尽くされた場内に、今回初登場の第3音楽隊が一糸乱れぬ姿で登場すると、割れんばかりの拍手に包まれた。大空へと吸い込まれる勇ましいファンファーレと共に大歓声が沸き起こり菊花賞競走の幕が明けた。レース了後に行われた表彰式でも音楽隊は得賞歌を演奏し、花を添えた。
レースの合間には、大型映像ディスプレイに自衛官募集のPR動や音楽隊のファンファーレ演奏告知が上映された。
京都地本は、「老若男女問わず幅広い年齢層が多数来場される中、知名度の高いレースの場で広報する機会に恵まれた。全国放送のテレビやラジオのほか、動画サイトやSNSでも多く取り上げられ、抜群の広報効果が得られた。今後も自衛隊に対する理解を深めていくため、自衛隊活動を府民の皆様に幅広く紹介していく」としている。
砂漠走挑む<鹿児島>
鹿児島地方協力本部(本部長・松浦幸一1海佐)は10月14日、吹上浜海浜公園で実施された「砂漠疑似体験マラソン大会in吹上浜」に参加した。
本イベントは鹿児島県自衛隊広報大使で即応予備自衛官でもある岩元みささん(通称PONちゃん)が主催、南さつま市などの後援で実施された。岩元さんは走る冒険家として知られ、モンゴルゴビ砂漠250キロ等を完走している。
吹上浜に設定された7キロと3キロのコースに県下一周駅伝ランナー、親子で挑戦する小学生、地元の陸上部中学生や現役予備自衛官も参加。鹿児島地本からは陸上自衛隊イメージキャラクター「まもる君」が挑んだ。まもる君は足場の悪い砂浜、途中設定された起伏のある最難関を、参加者と助け合い、折り返し地点ではお互いタッチするなどイベント参加者と交流をしつつ完走した。
スポーツの日にちなんだ本疑似体験マラソン大会の様子は当日夕方のテレビで放送され、自衛隊の存在をPRすることができた。
鹿児島地本は、「引き続き鹿児島県自衛隊広報大使とともに、鹿児島県民に対し、自衛隊の理解促進及び認知度向上につながるすべての活動を積極的に実施するとともに、あらゆる機会を活用して隊員募集に資する広報活動を継続的かつ効果的に実施していく」としている。
しらせ入港<青森>
青森地方協力本部(本部長・岡村正彦1空佐)は10月13、14日の両日、青森港新中央埠頭において、砕氷艦「しらせ」(艦長・齋藤一城1海佐)による艦艇広報を支援した。
横須賀基地を母港とする「しらせ」は19年ぶりに青森港に入港。歓迎式典には、青森ねぶた祭のはやし方とハネトが登場し乗員を温かく出迎えた。
一般公開では長蛇の列ができ、来場者は広い艦内をはじめ航空機2機を収納可能な格納庫等を見学したほか、甲板の「南極の氷体験コーナー」では遠い南極に思いをはせた。
岸壁においては、陸上自衛隊(青森駐屯地)から、82式指揮通信車・軽装甲機動車、救急車、オートバイ等が、航空自衛隊(車力分屯基地)から、地対空誘導弾等が装備品展示され、来場者は隊員から詳しい説明を受けながら、興味深そうに見学していた。
また八戸航空基地よりP3C哨戒機が歓迎飛行でしらせ上空を旋回し、来場者はしらせとP3Cのコラボに喜んでいた。
青森地本は、自衛隊PRコーナーを開設し、見学を終えた来場者へ自衛隊についての説明及びミニ制服の試着やVR体験・自衛隊メタバースなどの子供から大人まで楽しめる催しを行ない家族連れや学生らに楽しんでいただいた。中でも、パリオリンピック近代五種日本代表で銀メダリストの「佐藤大宗2海曹」がPRコーナーに来場、メダリストと一緒に記念撮影ができるとあって、大勢の方が喜び会場に花を添えた。
「しらせ」の艦艇広報は2日間で約8500名が来場し、大盛況のうちに終えることができた。
隊内生活を<石川>
石川地方協力本部(本部長・梶川1空佐)はこのほど、航空自衛隊小松基地において県内募集対象者21名に対し、宿泊を伴う隊内生活体験を実施した。
隊内生活体験は基地内で生活する隊員の日常を疑似体験することで自衛隊の理解と魅力を伝えることができる募集施策であるが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、石川地本では宿泊を伴う募集施策を行っていなかった。今般、小松基地の全面協力の下、実施する運びとなった。
中学生、高校生の参加者は基地内で隊員と同じ迷彩服、迷彩帽姿となり、1日目は飛行群、整備補給群の見学のほかに、気象隊や基地業務群(消防小隊)といった一般見学では見学機会が少ない職種も見ることができ、興味津々の様子で隊員の話を聞き、積極的に質問をしていた。
17時以降の課業の時間外には、入浴やベットメイキング、売店での購買、隊員との懇談など基地内での隊員の生活を体験した。年齢が比較的近い現職隊員との懇談では会話が弾み、営内での生活実態を知ることができ、満足している様子であった。
当初は緊張した面持ちの参加者も、共通の話題から次第に打ち解け合って交流を深めたようで、消灯後も新しくできた友達との話が尽きず、にぎやかな時間がしばらく続いていた。
翌朝は起床ラッパ後に自衛隊体操を元気よく行い、隊員食堂でおいしい朝食を食べた後、管制隊、救難隊、基地業務群(衛生隊)を見学し、基地を後にした。
参加者からは「入隊意欲がより高まった」、「自衛隊がきついだけの職業ではないことがわかった」などの意見を頂き、石川地本としても自衛隊の理解と魅力を伝えることができ、大きな成果が得られた。
石川地本は、「県内での災害派遣活動が続く中ではあるものの、引き続き自衛隊の活動の理解促進及び人的基盤強化のため、募集・広報活動に邁進する」としている。