自衛隊ニュース

雪月花
大学時代の同級会がまだ続いている。「お前が一番暇そうだからクラス会の幹事をやれ」との指名を受けて30年が過ぎた。年齢のことを考慮して会場は数年前から東京お茶にある水の母校のCaf'eにしている。ブラっと来て気が向いた時間だけ喋ってお互いの健康を確認する程度である。若い時のようにホテルを貸し切りにして賑やかに騒ぐ時代は過ぎた。昭和37年卒業だからみんな84歳から86歳になっているが全国から毎年10人くらいが出席してくれる。元気な頃は毎年自分の地元に呼びたくて1年前から観光パンフレットなどを送ってきた。まるでオリンピックの誘致みたいなことをした。高知県出身の筆者も数年前、四国で開催に手を挙げたが同じ四国での香川県出身者がおり、金毘羅山と瀬戸大橋の人気に完敗したことだった。その後北海道の呼び込みではオリンピックが開催された大倉山とサミットが開催されたウィンザーホテルに宿泊する洞爺湖周辺案といって名乗りを上げてきた。更に石見銀山、長良川の鵜飼などまんべんなく全国を回った。
「俺一人になってもこの会は続ける」と言っていた一番元気だった友は去年の夏急逝した。25人になった名簿からこれ以上少なくならないことを祈っている。毎年5月の第三水曜日と決めており今年は5月15日。何人の参加になるか楽しみだ。
5旅団、コブラゴールド24に参加
多国間連携の医療活動能力を向上
アジア最大規模演習
2月20日から28日までの間、タイ王国で実施されたアジア最大規模の演習である多国間共同訓練「コブラゴールド24」に第5旅団(旅団長・鳥海誠司陸将補=帯広)から第5旅団司令部の2名、第5後方支援隊衛生隊の2名で計4名が参加した。
本訓練は、米国及びタイ王国共催の他、日本、中国、韓国、シンガポール、マレーシア、インドの計8カ国が参加したものであり、国際平和協力活動に係る統合運用能力を向上させるとともに、参加各国との連携強化及び相互理解を増進することを目的としている。
訓練前半のTTXでは、人道支援・災害救援活動について、各国が座学による説明を実施して、被災地域や国際人道法などを含む各種関連規範について理解を得るとともに、その後の座学で学んだ事項をテーマにした討議により、各国間の情報共有を含む連携等について認識を共有した。
訓練後半のFTXにおいては、司令部医務官である伊東傑2佐が参加国に対して、日本の自衛隊災害派遣活動(災害医療活動体制)について普及するとともに、実動訓練では、マグニチュード7・3の大地震が発災した想定に基づき、各国軍及びタイの消防等との混成医療隊を編成して、トリアージ区分に応じた医療活動を実施した。また、訓練間に熱中症実患者が発生したが、司令部第4部・衛生班長の八幡真太郎1尉が迅速・適切に対応するという場面もあった。
本訓練を通じて、第5旅団から参加した隊員は、多国間連携の医療活動能力の向上に寄与するとともに、今後は、今般修得した事項を教訓とし医療活動任務に邁進していく。
新たに23名の空中機動指導官誕生
2年ぶりに集合訓練
第2普通科連隊(連隊長・末本紀彦1陸佐)は1月9日から3月1日までの間、相馬原駐屯地、相馬原飛行場及び相馬原演習場において、2年ぶりとなる令和5年度空中機動指導官養成集合訓練を担任し、旅団隷下部隊から選抜された23名の隊員が参加した。
本訓練は空中機動に係る訓練指導能力及び小部隊指揮官等(搭乗長、搭乗統制班長及び着陸誘導班長)としての実員指揮能力を向上させ、作戦における各部隊の基幹要員を育成する目的で実施した。訓練では「空中機動基礎」、「搭載・卸下」、「指揮・緊急時の対応」、「航空機誘導」、「降着地域の確保・降着戦闘」などを演練し、指導官として必要な知識及び技能を習得させた。
被教育者は2月22日、23日の両日、練度の評価・判定(指導官検定)に臨み新たに23名の指導官が誕生した。
34普連、ダルマガーディアン23に参加
印陸軍と相互理解の促進図る
第34普通科連隊(連隊長・兜智之1陸佐)は2月23日から3月11日までの間、インドのラージャスタン州において「令和5年度インドにおけるインド陸軍との実動訓練(ダルマガーディアン23)」に参加し、日印陸軍種間の関係強化を図り、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に寄与した。
本訓練は、対テロに係る戦術技量と首都機能の維持に係る能力の向上に資するとともに、日印両国の相互理解と関係強化を目的に連隊から約40名が参加し、印陸軍第19歩兵大隊と共同訓練を実施した。
訓練は、対テロ分野に係る効果的な訓練を可能とする印陸軍訓練施設等を使用し、戦闘射撃、テロリストの捜索から撃滅等の機能別訓練、互いの訓練実施要領を展示して、そのノウハウを共有する等、相互理解の促進と戦術技量の向上を図った。
終盤には総合訓練を実施し、潜伏するテロリストを日印共同により捜索から撃滅する一連の行動を演練し、両部隊の隊員はこれまで積み上げてきた訓練成果を如何なく発揮し、与えられた任務を完遂した。