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   2003年8月1日号
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インド洋へ3艦出発
呉、舞鶴
テロ特措法に基づく補給支援
8月上旬、任務交代へ
海自護衛艦「あさぎり」(艦長・田中亮二2海佐)と補給艦「とわだ」(艦長・外村尚敏1海佐)が7月15日、呉基地を出港し、インド洋へ向かった。同日、舞鶴基地で護衛艦「はるな」(艦長・清水利広1海佐)も出港。約2週間後には任地に到着する。現在、インド洋で同任務についているイージス艦「こんごう」、護衛艦「ありあけ」、補給艦「はまな」の3隻と交代となる。   
第3護衛隊群司令・河野克俊海将補、第8護衛隊司令・迫幸一郎1海佐の指揮のもとに、テロ対策特別措置法に基づいて協力支援活動を行う予定。米英ほか9ヶ国の艦船に対する燃料補給と護衛などに従事する。
 呉基地ではまず、補給という重要な任務を帯びた「あさぎり」と「とわだ」に声援を送ろうと駆けつけた家族や関係者の見送りを受けた。
舞鶴基地では北吸桟橋で自衛艦隊司令官・牧本信近海将より激励を受けた。約650人の隊員たちは午後3時、ここでも国旗を手にして見送りに来た人々に対して、手を振って声援に応え、インド洋へ出航した。

「市ヶ谷台ツアー」
見学者10万人超える
盛大に記念セレモニー
一般の方々に防衛庁内を紹介する「市ヶ谷台ツアー」の参加者が、7月11日に10万人を突破。これを記念して市ヶ谷記念館の前では「見学者10万人達成記念セレモニー」が行われた。セレモニーでは赤城徳彦防衛庁副長官が、10万人目の来訪者に花束を贈呈し、くす玉が割られるなど節目を祝った。
 ツアーは六本木から市ヶ谷の新庁舎に移転した直後の2000年6月1日、防衛庁・自衛隊への理解と親睦のために始まった。とりわけ市ヶ谷記念館は陸軍士官学校、陸軍省、東京裁判、三島事件と時代に耐えた風格を持ち、見学コースの目玉となっている。
 これまで高齢者を中心とする多くの団体参加者から好評を博してきたが、近日では修学旅行の中学生が教育のために参加する機会が増えた。口コミとホームページで着実に広まり、始まってわずか3年で10万人突破となった。
この日、午後の部の見学者に「実はこの中に10万人目の見学者がいます」と内局広報課の井上康史事務官から告げられたのは記念館の前。10万人目の入場券を手にしたのは、千葉県銚子市で農業を営む辻谷としさん(59歳)。選ばれた瞬間は驚きのあまり、なかなか列から出てこられなかった辻谷さん。笑顔で赤城副長官の隣に進み出てくす球を割ると、ツアー参加者と防衛庁・自衛隊の高級幹部、報道関係者から大きな拍手が送られた。
 紙吹雪が舞う中で副長官が辻谷さんに花束を贈呈。祝辞とともに市ヶ谷の歴史について触れ、温故知新と国際情勢に思いを馳せてほしいと願う、と挨拶した。
 辻谷さんの「市ヶ谷台ツアー」は今回で二度目。銚子生活運動のサークルのみなさん30人と参加。「びっくりしました。夢のようです。何の主役かと思いました」と笑顔で記者に話した。「こんな時代です、いつも平和を願っています」と自衛隊への期待を話し、関係者全員で記念撮影した。
      <入船浩之>
 次回のセレモニーは15万人目の予定。
<ツアー申し込み先>
お申し込み・お問い合わせは、防衛庁長官官房広報課記念館係まで。〒162-8801 東京都新宿区市ヶ谷本村町5−1。?代表03-3268-3111

陸自研究本部で初のセミナー開催
防衛産業と活発に意見交換
 陸上自衛隊研究本部(本部長・寺尾憲治陸将)が6月28日、新編2周年を迎えたことに伴い、「第1回研究本部セミナー」を開催した。これは、陸上自衛隊研究サイドと防衛産業との意見交換、交流の促進を図るために初めて実施されたもので、柳澤協二防研所長、米陸軍資材司令部のライルス大佐、研究本部研究員をはじめ部内外の研究機関や防衛企業の技術者等約500名が参加した。
 研究発表は、最初に研究本部総合研究部から「イラク戦争の教訓と将来の陸上戦闘様相」と題して、研究本部のプロジェクトチームが収集・分析したイラク戦争の教訓に関する研究成果が発表された。続いて、日本防衛整備工業会から「将来技術の動向」をテーマに砲弾技術及びIT技術の動向について研究発表が行われた。
 最後に、それぞれの発表に対して参加者から質問が出されるなど、庁内、部外研究機関とが活発に意見交換した。このセミナーに参加した企業の若手技術者は「こういう試みは初めて。大いに刺激になり、極めて有意義だった」「今後もぜひ続けて欲しい」と、感激した面持ちだった。
 研究本部は、平成13年3月27日に朝霞駐屯地に新編された陸上自衛隊唯一の研究専門機関であり、陸自のシンクタンクとして期待されている。今回のセミナーは新編以来、初めて実施されたもので、今後も定期的に開催していくとしている。

防衛懇話会が舞地連を研修
 舞鶴地方隊(総監・岡俊彦海将)では6月25、26日の2日問にわたって防衛懇話会(32名)の海自研修を支援した。
 防衛懇話会は、昭和40年9月に経済6団体(経済団体連合会、日本経営者団体連盟、経済同友会、日本商工会議所、東京商工会議所、日本工業倶楽部)を発起人とし、国防思想の普及高揚を図るとともに我が国の平和と繁栄に貢献することを目的として設立。全国の有力企業、著名財界人からなる法人会員約1,000社、個人会員約190人を会員としている。
 防衛懇話会は、25日から27日までの3日間にわたって陸海空自衛隊を研修、25日に空自小牧基地の研修の後、空路で舞鶴航空基地に到着した。総監部に場所を移し、代表者が総監を表敬した後、海軍記念館を見学した。
 26日は、総監部広報室で防衛部長が舞鶴地方隊の現状等についてブリーフィングを行った。その後、イージス護衛艦「みょうこう」の研修では、みょうこう艦長(村田1佐)の現状説明を受け、質疑応答では活発な意見交換が交わされた。
 懇話会一行は、引き続き旧海軍の歴代鎮守府司令長官官舎(現:舞鶴地方総監部会議所)を見学、舞鶴の歴史の一端に触れていた。最後に、舞鶴航空基地に移動、平成13年3月に開港した日本海側初のヘリ基地の研修を行い、海上自衛隊に対する見識を一層深めた。

1空群1整補隊の「レモン6」
創意工夫で文科大臣賞受賞
 海上自衛隊第1航空群隷下の第1整備補給隊の業務改善活動グループ「レモン6」(リーダー・又木徹也2曹)は4月14日、哨戒ヘリコプターSH-60J用メイン・モジュール・チップ・ディテクター取外工具の考案作成の功蛍により職域の創意工夫功労者に対して授与される第44回文部科学大臣賞を受賞した。
 「レモン6」はSH-60J、OH-6D等のヘリコプターの定期検査等を実施する第12検査隊の隊員をメンバーとする業務改善グループで、自らが従事するヘリコプターの整備作業において整備性や安全性の観点からその更なる改善ができないかに着目し、メイン・モジュール・チップ・ディテクター取外専用工具の作成を思いついた。
 約1年にわたり検討と試作品の作成・改良を繰り返し、実用に供し得る専用工具を作成した。今回受章の対象となった工具はワインのボトル・オープナーの原理によりチップ・ディテクターを安全かつ効率的に取り外すことができるもので、創意工夫の源が自分の周りのあらゆるものに問題意識を持つことであることを如実に示している。
 第1整備補給隊は昭和60年から業務改善のグループ活動を積極的に実施しており、今まで300以上のグループが業務改善活動に取り組み、過去にも数多くの防衛技術奨励賞や科学技術長官賞を受賞している。本年度もすでに7グループが年間活動計画を作成し、活動に着手しており、今回の受賞で「レモン6」に続けとばかりに各グループとも業務改善意欲を燃やし、それぞれの活動に拍車をかけている。

粟理事長が米海兵隊司令官に感謝状贈呈
 独立行政法人駐留軍等労働者労務管理機構の粟威之理事長は7月16日、在日海兵隊司令官ワイス・C・グレグソン中将が離任するにあたり、沖縄県具志川市にあるキャンプ・コートニーの海兵隊司令部で、同司令官に感謝状を贈呈した。
 同司令官は、平成13年7月在日海兵隊司令官として着任以来2年間在任し、その間、駐留軍等労働者の重要性を認識し、その労務管理の円滑な運営を支援した。特に、着任9ヵ月後に発足した同機構の業務に対し深い理解を示し、その高い識見と豊富な経験の下に、卓越した指導力によって、同機構と海兵隊の意思の疎通と友好関係の一層の発展のため貢献した。そのことに対し、感謝の意を表した。

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