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   2003年8月1日号
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健康増進法、その効果は?
減らない受動喫煙の被害
居酒屋が飲食店ワースト1
 5月から施行された健康増進法で、公共施設では利用者が他人のタバコの煙を吸わされないように防止策を講じる努力義務が課された。しかし飲食店の多くは喫煙者中心で、禁煙や分煙をしていない店内では法定基準の粉じん濃度(空気の汚れの指標)を大きく上回っていることがわかった。
 ▽粉じん計で計測
 調査したのは東京大学大学院医学系研究科院生の中田ゆりさんと産業医科大学産業生態科学研究所の大和浩助教授。今年1月から3月にかけて都内の飲食店50店を「全面禁煙」「完全分煙」「不完全分煙」「時間分煙」「自由喫煙」の分煙対策別で各10店を対象に粉じん計を使って計測した。
 その結果、全面禁煙のコーヒー店では厚生労働省が事務所衛生基準規則で定めた粉じん濃度が法定基準値の1立方メートル当たり0.15ミリグラム以下を下回る平均0.01ミリグラムだった。
 ▽禁煙席でも喫煙状態
 これに対して喫煙が自由な居酒屋では最高2.73ミリグラムと基準の18倍、平均でも0.71ミリグラムと5倍近くにのぼった。同じフロアで禁煙と喫煙に分煙した居酒屋では喫煙席で平均0.62ミリグラムと4倍以上、禁煙席でも同0.42ミリグラムと約3倍の粉じんを検出した。原因は換気扇の位置が悪く外に煙が出ず、部屋の空気がかくはんされるためだ。
 また1階を喫煙、2階を禁煙としたファーストフード店やコーヒー店では煙が階上にのぼり、2階の禁煙席が基準の倍以上の粉じんが検出されたのに対して1階が微量に留まるなど逆転現象が起きていた。
 ▽利用者も声を
 この現状に対して中田さんは受動喫煙を減らすために次のようにアドバイスする。
 まず全面禁煙の店を選ぶ。そうでない場合には空気が完全に遮断できる個室を選ぶ。また分煙の店でタバコの煙が不快だった場合には店長にその旨を告げる、飲食店を監督する最寄りの保健所に訴えることも重要だ。
 有効な分煙には店自体の換気扇の位置や数、クーラーの送風機の位置、階段などのレイアウトのチェックが不可欠だが、中田さんのグループでは飲食店からの相談にも応じている。
 「喫煙率は約3割にも関わらず、飲食店はいまだに喫煙者中心の経営だ。未成年者や妊婦、ぜん息患者など多く利用する場所なので店だけに対策を任せず利用者も分煙や禁煙を求める声を積極的にあげるべき」と強調する。

健康と美容
スポーツ時に注意・肌と髪の日焼け
 テニス、ウォーキング、ゴルフなど屋外でのスポーツの際には、くれぐれも紫外線予防を心がけましょう。
 紫外線は皮膚ガンの原因になったり、免疫力が落ちたりします。肌だけでなく髪も日焼けするのでスポーツするときには肌には日焼け止めクリームを、髪は帽子やヘアバンド、ターバンなどで覆って保護します。
 スポーツ後は、汗をできるだけ早く洗い流します。汗をそのままにしておくと、汗の塩分が肌を荒らししみやしわの原因になります。ぬるま湯で石けんあるいは洗顔クリームを十分泡立てて洗顔し、化粧水をたっぷりつけておきます。
 シャンプー剤は、皮脂分を落とし過ぎないものを使用して、ソフトに洗います。一度傷んだ髪は元には戻らないので、トリートメントで髪を構成しているケラチンを補うようにします。
 いずれもスポーツだけでなく、バランスのよい食事で体調を整えておくことが基本です。(美容家、ジェニー・牛山)

レトロ着物は現代風小物で
 大正から昭和にかけてのレトロな着物を装うことが若い女性に人気。帯止めや根付など小物アクセサリーも、洋服感覚で登場している。
 レトロ着物が人気なのは、帯までそろえても2万円前後で手に入る安さに加えて、当時の柄や染めの色が現代にはない大胆でしかもかわいいデザインのため。また着物に足もとはレースの足袋やスニーカー、襟元にはスカーフなど、全体が洋服のおしゃれ感覚なのが現代風。最近はビーズのバッグやレースのうちわの他に、帯留めや指輪など細部にわたるアクセサリーまで登場してきた。
 写真は、ピンクの着物に草色の襟を重ね、帯には大きなハート型のアクリル製帯留めとビーズの根付。手に持つのは、ネコの絵柄の七宝やアクリルを裏彫りした扇形の帯留め、アクリルのハートやバラの根付など。
 洋服にはない色柄の着物を自由に着こなし、現代風アクセサリーをマッチさせるおしゃれが、新しい着物文化を創りだしそうだ。

創作盆ちょうちん
洋風インテリアにマッチ
 洋間やマンションに置く現代風の仏壇に合わせて、盆ちょうちんも伝統的な形にとらわれないデザインが増えています。
 初盆に仏壇の前に飾る家紋入り盆ちょうちんは、故人の魂が初めて戻って来るときに道を照らすためといわれ、天井からつる長筒形の住吉と床に置く球形の置きあんどんを、仏壇の前に左右一対に複数飾るのが伝統的な飾り方です。
 ところが最近の仏壇はコンパクトで和洋折衷の家具調が多くなり、伝統的なデザインではしっくりいかない例も。そこで新スタイルの創作盆ちょうちんの需要が増えてきました。
 例えば和洋どちらのインテリアにも合うモダンな置き型では、六角柱の竹枠に竹の網代を張り、上には豪華な造花を飾ったり(=写真左)、焼き目をつけた杉材の四角い箱形に三日月形の飾り窓を開けて障子を張ったり(=同右)、四角や円筒形の木枠に紅葉の葉や草花をすきこんだ和紙を張ったり、竹筒の一部を切り抜いて網代を張ったり。家紋は別に小さな家紋盾などで示します。
 大都市圏での需要も落ちていません。「散骨や樹木葬など従来の形式にとらわれない葬儀が増えていても、故人の魂を迎えたい心情は変わらないのです。

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