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   2003年10月15日号
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副長官 政務官 利着任行事 2面

テロ特措法に基づく対米支援200回超える
米空軍司令官 空自に感謝表明
航空自衛隊がテロ対策特措法に基づく対米支援200回を達成したことに対して9月30日、都内のホテルで第5空軍司令官・ワスコー中将から津曲義光空幕長に記念の楯と写真付の礼状が贈られた。また、香川清治支援集団司令官に対しても同様に礼状が贈呈された。なお、200回目の任務は8月14日に行われている。

新生「東部方面隊」へ一歩踏み出す
石原東京都知事、上田埼玉県知事も激励
 東部方面隊の創立44周年を記念して10月5日、陸上自衛隊朝霞訓練場で「東部方面隊観閲式」が行われた。方面隊が主催する観閲式としては初めての試み。6年ぶりの国家行事「自衛隊観閲式」を来年度に予定する担当方面隊として、能力と隊員の士気向上を目的とする。あわせて地域住民との交流が図られた。観閲官は東部方面総監・菅博敏陸将、主賓に石原慎太郎東京都知事、上田清司埼玉県知事、歴代東部方面総監や協力団体を迎え、また中国の新華社通信やドイツのZDF放送なども取材に訪れ、力強い観閲行進とアトラクションが世界に発信された。
 10時10分から観閲部隊20個部隊・1,600名が入場し中央に並んだ。2万人の観客が特設スタンドから見守る中で、まずは観閲部隊指揮官、第1師団副師団長・師富敏幸陸将補が入場し栄誉礼を受けた。国旗入場後は、石原都知事、上田埼玉県知事が入場。続いて観閲官の菅博敏陸将が入場し栄誉礼を受けたあと、君が代の演奏とともに日の丸が掲げられ、車両で整列部隊を巡閲した。
 訓示で菅陸将は、44周年を祝うと同時に「平時から有事」「国内から国外」へ陸自は創隊以来の改革の時を迎えているとし、「新生東部方面隊」は「新しい一歩」をこの日に記し、また「武力集団の原点を忘れず」任務完遂で国民の負託に応えると述べた。
 来賓祝辞で石原都知事は、一昨年9月11日にワシントンにいた経験談から、世界情勢は「他人事とは言えない」として、「何が起こるかわからない」衝撃の教訓をもとに、首都圏という「国の心臓部」を守るために万一に備える隊員たちに、国民・都民を代表して感謝したいと、祝辞を述べた。
 上田埼玉県知事は、県民を代表して44周年を祝い、また自衛隊からは防災訓練・災害派遣など常に協力を得ており、この場を借りて感謝しながら集団的自衛権はあるが組織できないという「摩訶不思議」は早期解決を望むとした上で、「出動しないで済む平和を作るのが政治」とも述べ、今後とも協力を願い国民の生命財産を守ることに感謝する
と挨拶した。
 その後、観閲行進準備に移行しヘリが飛来。ホバリング中に女性を含む隊員がロープで地上へ降下したのを皮切りに、徒歩や戦闘車両などの部隊が観閲台の前を次々に行進した。空挺隊員仁よるパラシュート降下も行われ、秋晴れの青空から着地の瞬間に、スタンドからは拍手が沸き起こった。
 行進が終了し国旗降下後は、アトラクションが実施された。テーマは音楽による「戦争と平和」の表現。第1師団ラッパ隊の吹奏では、珍しい旧軍ラッパも披露された。少年工科学校儀仗隊によるファンシードリルは、日ごろの訓練の成果を存分に発揮し、観客の目を惹きつけた。また朝霞振武太鼓・武山振武太鼓がSLや秩父の山々の木霊をイメージした和太鼓演奏を行った。
 最後に「大序曲・1812年」が朝霞の東部方面音楽隊・練馬の第1音楽隊・相馬原の第12音楽隊の合同により演奏された。トルストイの長編小説「戦争と平和」をチャイコフスキーが音楽で表現したもので、ナポレオン戦争のフランス軍とロシア軍の激戦を、それぞれの国歌と大砲発射音を使って表現する壮大な曲。東部方面隊に所属する日本で唯一の礼砲部隊が、実際の105ミリ榴弾砲を使って演奏した。自衛隊ならではの演目に観客は盛んな拍手を送っていた。(入船浩之)

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