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   2003年5月1日号
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自衛隊史跡めぐりシリーズ
久居駐屯地『資料館』
旧歩兵第30旅団司令部が使用していた建物(現在の資料館)
 陸上自衛隊久居駐屯地が所在する三重県久居市は、三重県のほぼ真ん中に位置し名古屋まで約60分、大阪まで約90分という極めて便利な所にある。
 日露戦争後、当時三重県下には兵舎(駐屯地)は無く事案の発生の都度、大阪や名古屋から軍隊の派遣を待つ状態であったが県民の強い要望で明治41年に久居駐屯地が創設された。
 この駐屯地には第30旅団司令部とともに歩兵第51連隊が配置されたが、大正14年の軍縮により廃止されると、名古屋から歩兵第33連隊が移駐された。
旧軍、自衛隊の歴史を伝える資料館内部
 その後、満州事変、太平洋戦争の勃発等にあわせて歩兵第51連隊が再編成され、その他に第133連隊、第151連隊等の部隊が久居駐屯地に数々編成された。
 太平洋戦争終結までの間幾多の戦士がこの駐屯地から祖国の安泰を願い出兵して輝かしい伝統を築いた旧軍ゆかりの地である。
 終戦後は警察予備隊から保安隊の編成にともない、昭和27年7月、久居駐屯地を開設。昭和37年1月駐屯地の主力部隊である現在の第33普通科連隊が編成された。そして平成14年、駐屯地開設50周年を迎えた。
 現在の正門を入った所に「誠心」の碑がある。昭和7年に軍人勅諭拝受50周年を記念して建立されたもので、この碑は今も久居駐屯地のシンボルとして親しまれている。
 旧歩兵第30旅団司令部が使用していた建物は現在、資料館として利用されており、今も当時の面影を残している。資料館の中には数々の貴重な資料等も展示され、申請により見学する事ができ、年間約2,000名が訪れている。
 <お問い合わせ先>久居駐屯地広報室 電話059・255・3133(内線229)

地元に根差す広報求めて
72年ぶりの大祭礼に参加
茨城地連・日立出張所
広報官 3海曹  倉持 成年
 3月22日から31日までの10日間、茨城県の金砂郷・水府地区で、金砂郷大祭礼が盛大に行われました。この大祭礼は、6年に1度の祭礼の大きな節目として72年毎に行われる地元の一大イベントです。
 私は日立出張所に所属し、2市1町2村を担当する広報官で、今年で5年目になります。今回、この大祭礼に遭遇し、「地元に根差した広報活動」には、まず地元を良く知ることが大切と考え、個人参加を決意しました。
 この大祭礼は、山(西金砂神社)の神が海(東金砂神社)の神に会うため、往復75?を渡御しながら、途中で神事や田楽を披露するというもので、中でも金砂大田楽は古式ゆかしい平安装束や江戸時代の裃等を身につけての能や舞を披露する、荘厳な歴史的絵巻そのものです。
 両神社から500人もの氏子が参列し、見物人も13万5千人を超える大反饗となりました。
 今回、私は地元の歴史の一端を知り、また多方面の方々と親睦を深めることができ、広報官として大変有意義な時間を過ごすことができました。今後も、防衛基盤の拡充のため積極的に各種イベントに参加したいと考えています。

ペトリ・モニュメント完成
ナイキとともに2大ミサイル揃う
高射教導隊
 空自高射教導隊(隊司令・高橋健二1空佐)は3月12日、ペトリオットモニュメント完成式を行った。このモニュメントは、高射教導隊本部庁舎前に設置され、ペトリオットキャニスターの先端をうち破り、今まさにミサイルが飛び出そうとしている姿を再現している。
 高射教導隊は毎年米国ニューメキシコ州のホワイトサンズ射場とマクレガー射場で実施される高射部隊年次射撃訓練(ASP)に参加している。この訓練は、同隊が実施するペトリオットの性能限界の確認や、新たな運用法を開発する「研究射撃」と、全国6個高射群による部隊の練度を確認する「実弾射撃」とに区別して実施されている。
 今回設置されたキャニスターは、平成14年度ASP研究射撃(昨年9月24日)で、高速標的(AQM-37)に対し世界で初めてダイレクトヒットさせ米陸軍から高い評価を受けた本物で、空幕装備部の尽力と前装備班長・坂下富士雄3空佐以下関係者による自隊作業により完成し、日本国内で最初のペトリオットモニュメントとして披露された。
 本部庁舎前には、以前設置されたナイキJミサイルがあり、これで山門の阿吽ならぬ航空自衛隊の2大ミサイルが揃った。

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