防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   951号 (2017年3月15日発行)
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鳥インフルエンザ災害派遣拡大防止に貢献
〈第4師団〉
 第4特科連隊、第4高射特科大隊を基幹とし、これを支援する第4後方支援連隊及び第4通信大隊は、2月4日から7日までの間、佐賀県杵島郡江北町において発生した鳥インフルエンザの防疫作業に当たった。
 佐賀県知事からの災害派遣要請を受けた第4特科連隊長は、第4高射特科大隊長を派遣隊長とした派遣部隊を現地へ急行させ、不眠不休の作業により鳥インフルエンザの拡大防止に貢献した。
 災害派遣に参加した第4高射特科大隊第1中隊 上田晶士長は「初めての災害派遣任務でしたが、無事に完遂でき、安堵感と充実感を感じた」と感想を語ってくれた。

訓練としての名古屋城清掃
連隊として初の実施
〈第35普通科連隊〉
 第35普通科連隊(連隊長・相園和宏1陸佐=守山)は2月28日、訓練の一環として名古屋市中区にある名古屋城(国の特別史跡)の清掃を、連隊として初めて実施した。
 連隊は約200名の隊員が参加し、城の石垣に根を下ろしている雑木等の除去を行い、あわせて名古屋市職員(名古屋城総合事務所)と協同で、敷地内の枯草等を収集した。
 石垣清掃では、レンジャー特技を保有する隊員がロープにより降下し、チェーンソーや鉈(なた)、ハンマー等を巧みに使い分け、石垣を傷つけない様に丁寧かつ細心の注意を払って雑木を切り落とし、それを堀の中の渡河ボートで回収するという手順をとった。その結果、大量の草木を回収することができ、テレビ局・新聞社等多くのメディアに取り上げられ、東海地区一帯で35連隊の活躍が紹介された。
 連隊はこれまで、自衛隊の訓練施設のみならず、愛知、岐阜県内の多くの生地でロープ訓練や漕舟訓練を実施し、地域の協力者等の支援・協力を受け、技術力を蓄積・継承してきた。今回の名古屋城清掃は、これまで長年にわたって培ってきた力を活かすとともに、更なる練度向上の修練の場として、それらの生地訓練を拡充した位置付けにあるものである。
 連隊は、郷土に対し更なる貢献ができる様、訓練練度の向上に繋がる生地訓練環境の拡充に今後も努めていく所存である。

魁の風
〜中央即応集団〜
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南スーダン派遣施設隊(第11次)
主要幹線道路補修完成
 南スーダン派遣施設隊(第11次要員隊長・田中仁朗1陸佐)は、昨年12月13日から実施していたジュバ〜マンガラ間の補給幹線道路の補修作業を2月10日に終了した。
 この作業の目的は、第11次要員への指揮転移直後から開始した道路補修作業でUNMISSの任務である人道支援実施の環境作りや文民保護の基盤確立を目的とするものであるが、同時に及び南スーダン国民の生活の向上にも資するものである。
 派遣施設隊による整備は、車両の往来や雨水の流水によりできた道路の陥没に赤土を敷き詰め、施設器材により道路をならす要領で実施し、約70キロの距離を30日間の整備日数で完成した。
 ジュバ〜マンガラ間の道路は、物資の輸送で頻繁に使用される道路であり、南スーダン国民にとって交通の大動脈となる道路である。また、雨季に入るまでの間に道路補修を完了し、所要の物資を輸送する必要があるため、速度を重視して補修を実施する必要があった。そのため南スーダン政府の協力を得ることにより施設器材の作業時間を確保し効率的な補修が可能となり、予定の期日より約3週間工期を短縮することができた。また、施設派遣隊はジュバ〜マンガラ間の道路補修が実施できない日は、ジュバ市内において、国連ハウス地区からカスタムマーケットまでの間の道路補修を実施している。この道路の補修は国連職員はもとより、南スーダン国民にとっても非常に重要なものであり、派遣施設隊の誇れる高い技術力を駆使して作業を実施している。
 派遣施設隊は、「我々の活動がUNMISS及び南スーダンにとって有意義なものとなるよう、引き続き日々ベストを尽くして活動していく」所存である。
 ジュバ〜マンガラ間の道路補修を完了した派遣施設隊は、じ後、同じくUNMISS及び南スーダン国民にとって重要なジュバ〜コダ間の道路補修を予定している。
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派遣海賊対処行動支援隊(第7次)部隊交代
 2月初旬、ソマリア沖・アデン湾〜ジブチ共和国において海賊対処行動に当たっている第6次DGPE(支援隊)6次要員は、その任務を終了し、次期派遣部隊・要員と交代した。(第6次DGPE司令・佐藤和之1陸佐については、引き続き第7次DGPE司令として任務に邁進しているところである)
 平成20年の国連安保理決議第1816号をはじめとする決議に基づき、これまでに米国など約30か国がソマリア沖・アデン湾に軍艦などを派遣しており、平成21年に第151連合任務部隊(CTF151)による活動のほか、欧州連合(EU)は平成20年から「アタランタ作戦」を、NATOは平成21年から「オーシャン・シールド作戦」を行っているなど、各国は現在も引き続きソマリア沖・アデン湾の海賊に対して重大な関心をもって対応している。
 我が国の派遣海賊対処行動部隊は、平成21年から継続して派遣されており、同海域における海賊行為は極めて低い水準で推移しているものの、海賊を生み出す根本的な原因とされているソマリア国内の貧困などはいまだに解決されておらず、一般社団法人日本船主協会などからも引き続き海賊対処に万全を期して欲しい旨、継続的に要請を受けている。我が国が海賊対処を行っていかなければならない状況に大きな変化はないとの判断から、本年11月までの派遣延長が閣議決定されている。
 自衛隊による海賊対処行動は、各国首脳などから感謝の意が表されるほか、類似の国連安保理決議でも歓迎されるなど、国際社会から高く評価されている。

雪月花
 世界的大ヒットを続けている映画「君の名は。」はじめ、何気なくこれは往年のすれ違い映画「君の名は」のリメーク版かと思っていたからそれほど興味も持たなかった。だが1ヵ月で何億の興行収入、中国や韓国でも何十億などのニュースを聞いて改めて確かめてみると全然別物だった。あまりの人気に慌てて映画館に行った。最近のアニメはこんなにも繊細にきれいに作っているのかと感心したが肝心のストーリーが解りにくい。主人公の少年と少女が入れ替わったり前世と現世が混同したり難しい部分もあるが壮大でロマンのあるストーリーなのだ。これのロケ地を回る聖地巡礼が防衛省の所在する四谷周辺でも目立つようになった、去年の秋ごろからだっただろうか。アニメだから本当のロケ地とは言えないが現場ははっきりとわかる。四ツ谷駅周辺、信濃町駅、神宮外苑そしてクライマックスに登場したのが四谷3丁目の須賀神社。顔は知らないが心だけがわかる二人がすれ違いそうになる須賀神社への階段。ここが聖地巡礼のメッカなのだ。スーツケースを引きずりながら若い人たちがいっぱい、ほとんどがアジアからの外国人だ。階段の上から下から携帯をかざして賑やか賑やか。10数年前、市ケ谷に自衛隊の駐屯地、基地があったときには陸空の自衛官が須賀神社の神輿渡御の支援交流をしており取材に行ったことがあった、その神社がこんな形で世界的な人気スポットになっている。

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