京都地本(本部長・石田裕1陸佐)は11月20日、防衛大学校で「防衛フォーラム2010」に参加した。毎年、防大の開校祭にあわせて催されるこのフォーラムは防大生と京都大学生が相互に啓発することを目的に安全保障について意見交換を行うもので、京大生は事前に陸海空の部隊研修を終えて、このフォーラムに臨んだ。
今年は京大生6名、防大生6名、防大特別研究員1名の合計13名が参加した。「南シナ海について、日米関係について」と題したテーマのもとに、前後半に分けて防大生・京大生がそれぞれ発表した後、ディスカッションへと進んだ。討論では様々な視点からの意見が出され、白熱した議論は休憩を挟み約4時間にも及んだ。
京都地本では、「平成14年より実施している歴史あるフォーラムを今後も継続し、安全保障を考える機会を日本の未来を背負う若者達に提供していく」としている。
防衛フォーラムに参加して
京都大学3回生 花園 真理
防衛フォーラムの経験は自分にとってとても有意義なものなりました。
主に南シナ海問題や、日本の対外行動について話し合いましたが、まず、防衛大学校の学生の知識の豊富さと、問題意識の高さに驚かされました。防衛大学校というと、私の中では実際の訓練等が学生生活の中心を占めるイメージがありましたので、勉学の面でも高い教養を培っていることに対して尊敬の念さえ抱きました。また、京都大学の学生チームは、抑止力としての防衛力を主なテーマとして考えをまとめてきたのですが、防衛大学校との討論を通して、有事の際の有効性という観点が抜け落ちていたことに気づかせられました。非常に勉強にもなりましたし、安全保障や外交政策を考える上での新しい視点も知ることができ、とても良い経験になりました。
自衛隊研修を含めた一連の防衛フォーラムは、自分の知らない世界を実際に見て、その世界で働く方のお話を聞いて、しっかり考える機会を頂いたとても貴重な体験でした。私は大学で国際関係論を専攻しているのですが、今回知った新しい視点を生かし、また今回痛感した自分の不勉強さを改めるためにも、これからしっかりと大学で勉学に励んでいきたいです。 |