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自衛隊ニュース   2011年11月1日号
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観閲官に野田首相
航空装備、800隊員が一堂に
航空観閲式
野田首相「国を守り最前線で奮闘する自衛隊員は『国の誇り』」

 「平成23年度自衛隊記念日記念行事航空観閲式」が10月16日、自衛隊最高指揮官の野田佳彦内閣総理大臣を観閲官に迎え、空自百里基地とその周辺空域で行われた。前日には、同記念日中央行事の一環として自衛隊殉職隊員追悼式(防衛省慰霊碑地区)と防衛大臣感謝状贈呈式(グランドヒル市ヶ谷)が行われた。
 平成8年から始まった航空観閲式も今回で6度目。前日は低気圧が張り出し関東全域は荒天であったが、当日未明には雨も上がり、式開始刻限の昼前には、雲の切れ間から陽が差し込み汗ばむ陽気となった。防衛省・自衛隊の高級幹部および自衛隊協力者等約6000人の招待者、衆参国会議員・各国大使館関係者等多数を観覧席に迎え、会場は華やかなムードに包まれた。
 創立50周年を迎えた空自中央音楽隊の音楽演奏に続き、観閲地上部隊(空自中音・陸自部隊・海自部隊・第1〜第3空自大隊・空自機動部隊)が入場。陸海空各部隊から選抜された約800名が威風堂々の行進を披露した。続いて観閲地上部隊指揮官の石野次男中空司令官、観閲式執行者の片岡晴彦総隊司令官が相次ぎ入場し、地上部隊による栄誉礼。そして、観閲官の野田内閣総理大臣が一川保夫防衛大臣と共に臨場し、特別儀仗隊による栄誉礼が行われた。
 国旗掲揚に続き観閲飛行がスタート。海自P—3C哨戒機、空自U—125A捜索救難機、C—1中型輸送機、KC—767空中給油・輸送機、F—2戦闘機が次々と会場右手から飛来する。東日本大震災災害派遣で被災者の捜索・救助活動、物資・人員輸送などに従事した機種に関しては場内アナウンスでその旨が紹介された。観閲飛行に続き観閲官・野田首相が片岡観閲部隊指揮官を伴いオープンカーに乗車して地上部隊の巡閲。
 全国から観閲式に集った精強な自衛官たちを頼もしげに見つめ、観覧スタンド前に首相の乗車が近づくと招待者から首相に対し熱のこもった拍手と国旗手旗が打ち振られた。
 首相は巡閲に続く観閲官訓示でも感極まった様子でこの日の訓示で自身が自衛官を父に持つことに真っ先に触れ、「自衛官は国の誇り」と語り、東日本大震災における災害派遣活動を労った。また、中国の古典を引用し「天下、安らかなりといえども、戦いを忘れなば必ず危うし」と述べて日本と国民を守るためさらなる精励をするよう要望した。その後、観閲地上部隊が退場した基地エプロン上では、航空機による展示視閲が行われ、F15、F—4EJ改、F—2が地上滑走。続いて、緊急発進ボタンを野田首相が自ら押してF—4EJ改がスクランブル発進を展示した。最後に、観閲式の締めくくりにT—4ブルーインパルスが6機編隊で展示飛行。大空に三角形や星、白鳥、十字架、木などを形づくる華麗な飛行を次々に披露して万雷の拍手を浴びていた。


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