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   2004年6月1日号
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白熱!第8回全自陸上競技会
公認化レースに好タイム続出
加藤空士長、1万メートルで新記録を達成
 第8回全自衛隊陸上競技会(自衛隊体育学校主催・埼玉陸上競技会共催)が5月19日、朝霞駐屯地の体育学校陸上競技場で開かれ、全国の陸海空135部隊から参加した400名の選抜選手が13種目競技で熱戦を繰り広げた。
 今大会から日本陸上競技連盟が正式に記録を認める公認競技大会となったことで日本記録誕生への期待が高まる中、午前8時30分、大会の幕が開けた。
開会式では、国会等で欠席となった大会会長である石破茂防衛庁長官にかわって伊藤伸彰内局人事教育課長が挨拶を述べ、続いて星俊文選手(少工校)が選手宣誓。グラウンドに力強い声を高らかに響かせ競技がスタートした。
 午前中は1500mの各競技、男子3種目予選が行われいずれのレースも白熱。選手たちはトラックをとり囲む仲間や監督の熱い声援を浴びながら全力を尽くし、開始早々から場内は熱気に包まれた。
午後、前半の女子走り幅跳びでは2大会ぶりの出場で華麗な跳び姿を披露した中島3空尉が優勝。「あと数センチで5mの記録に届かず悔しい。来年も絶対出たい」と大会への意欲を見せていた。
 その後、気温が低下し、湿度は上昇。小雨がパラつき、一気に雨足が強まったものの競技は続行され、悪条件の中でも選手は次々と好タイムをはじき出した。なかでも1万m種目では大幅に大会記録が塗り替えられ、また一歩日本記録レベルへと迫った。優勝した加藤空士長は「全自は取らなければいけないタイトル。来年は29分のタイムを出したい」と話し、勝因を「周りをよく見る事が出来て、作戦どおりの展開になった」とコメント。年間を通じて励んできた練習の成果を発揮し、2回目の出場にして見事に初優勝を飾った。
 閉会式では各賞の表彰が行われ、円谷賞は1万mで新記録を達成し優勝した加藤亮一空士長(第1補給処)に、優秀賞は加藤選手の他に400m種目で3連覇、通算7回目の優勝を果たした飯野和哉2海曹(横須賀教育隊)、1500m、100m、でそれぞれ好タイムを記録した大下弘陸士長(17普連)、廣原光弘3陸曹(12普連)、中竹雅臣陸士長(24普連)に贈られた。
<男子1万m>1位=加藤亮一空士長(◎30分4秒51)2位=武田国拓陸士長(◎30分9秒36)3位=山本幸延陸士長(◎30分18秒12)
<男子走り幅跳び>1位=佐藤剛3陸曹(6m66)2位=亀山宏晃陸士長(6m61)3位=宅島和弘空士長(6m51)
<女子100m>1位=高橋桃子陸士長(◎13秒41)2位=田中玲奈1陸士(◎13秒45)3位=清水昌子3陸曹(13秒96)
<女子1500m>1位=有田真弓陸士長(4分46秒85)2位=吉田香織陸士長(4分52秒68)3位=塚原有希3陸曹(4分55秒61)
<女子5000m>1位=三上尚子陸士長(17分12秒66)2位=富樫里美3陸曹(17分23秒69)3位=片山志保陸士長(17分23秒71)
<女子走り幅跳び>1位=中島樹里3空尉(4m99)2位=高橋桃子陸士長(4m94)3位=田中美智子1陸士(4m84)
注・◎印は写真判定装置を導入した第6回大会以降の大会新記録

全自サッカー
厚木マーカス 無敵の9連覇!!
3−0で空第3補給処下す
 第38回全国自衛隊サッカー大会(自衛隊サッカー連盟主催、財団法人日本サッカー協会他後援)が4月25日から5月3日の間、東京・北区の国立西が丘サッカー場周辺で行われ、海上自衛隊厚木基地マーカス(厚木マーカス)が決勝戦で空自第3補給処を3対0で下し、自衛隊サッカー史上初9連覇の偉業を達成した。
 展示試合に続いて行われた全自サッカー本大会は、前回優勝チームである厚木マーカスを除く28チームを7ブロックに分け、予選リーグを行った後、それぞれのブロックの1位と前回優勝チームの計8チームによる決勝トーナメントが行なわれた。厚木マーカスはシードされ、決勝トーナメントからの出場であったが、準々決勝戦では、海自下総チーム(千葉)に0対0(PK5−4)で接戦をものにし、準決勝戦では空自浜松チーム(静岡)に2対0で快勝し、決勝戦に駒を進めた。決勝の対戦相手には、過去全自大会においても実績のある空自第3補給処チーム(埼玉)が勝ち上がった。
 決勝戦当日は、五月晴れの天気のもと、13時ちょうどにキックオフ、厚木マーカスは、全員攻撃、全員守備のフットワークのいいリズムでグラウンドを広く使った試合運びで優位にゲームを進めた。それに対して、空自第3補給処はディフェンスを強化し、かつカウンター攻撃で対抗。厚木マーカスは、まず開始早々の前半3分、相手陣内において、DF松本士長からスローインを受けたFW池田3曹からMF板倉士長につなぎ、そのまま押し込んで先制。そのあと前半戦は、一進一退を繰り返し、双方とも得点できずに1対0で終了。
 後半に入って、厚木マーカスは、得点機会を増やそうと、守備を固める空自第3補給処の陣形を少しづつくずしにかかる。まずはリズムを変えるための選手交代を矢継ぎ早に行い、次第に、厚木マーカスの流れになっていたところ、60分、DF松本士長からボールをもらったFW須田士長が持ち味の突破力を発揮し、ドリブルで相手ゴール前まで持ち込み、タイミングのいいシュートにより追加点を得た。さらに、66分、またしても波に乗るFW須田士長がゴロパスを受け一人で持ち込み、相手をかわしてこの日2点目となるシュートを放った。
 この後も、厚木マーカスはサイドを使ってリズムよく攻め上がるなど積極的なプレーが目立ち、空自第3補給処も最後の力を振り絞って懸命に反撃してきたが、最後まで相手に得点を許さず、優勝を決めた。

シンクロオリンピック日本代表コーチらが来訪
『1ミリの努力』井村コーチ熱弁
<小月航空基地>
 小月教育航空群(群司令・遠山和夫1佐)では4月22・23日、航空学生等に対し、訓育の一環としてシンクロナイズドスイミング日本代表コーチ(井村氏)、選手(立花氏、武田氏)を迎え、講演、シンクロの模範演技披露が行われた。
 コーチの井村氏は、シンクロナイズドスイミングコーチとして、オリンピック代表選手を多数育成するなど、指導者としての立場から「人を育てる(優しさ・厳しさ・社会人として)」を演題に約2時間にわたり隊員約600名に対し熱弁を奮った。
 講演内容の要旨は、その(1)『1mmの努力』の重要性。垂直とびで、「昨日・今の記録より10cm高く飛ぶ目標」を掲げても、それを実現するのは難しい。しかし、「今の記録より1mm高く飛ぶ目標」は達成可能である。言い換えると、『指導者としての目標達成は』1歩先の実現可能な目標設定であり、100歩先の実現困難な目標設定は不適切である。その(2)一流選手は、難題を出された時に一般の選手が陥りがちな、「向いていない」「才能がない」等という後ろ向きな気持ちを、失敗を恐れるのではなく、「やってみよう」「あきらめない」という前向きな気持ちに切り替えることができる、『心の才能』を持っている。その(3)選手としての心構えとしては、「先輩に追いつき、試合本番で成功するためには、日頃の練習と努力が重要であり、選手の休日は次の日の練習にベストの状態で臨める個人的準備のための、自分のペースで練習できる日と考えるべきである」つまり、「休日は自由に使える日ではあるが、決して練習をしてはいけない日ではない」ということ。
井村氏は豊富な経験を基に失敗談、ユーモア等を交え、飽きのこない口調で語り、特に、今年4月に入隊した第56期航空学生にとっては、自分達だけが苦しい訓練をやらされていると思い込んでいるこの時期に、一流選手を目指したもっと厳しい世界があることを知り、大きな発奮材料となった。
 翌日は、基地内の屋内プールで、立花、武田ペアによる、オリンピック競技種目「デュエットのテクニカル・ルーティン(TR)」の模擬演技があり、見学した隊員は躍動感溢れる素晴らしい演技に魅了された。終演後、アテネオリンピックにおける「金メダル」を祈り全員でエールを送った。

クラブ紹介
国分女子バレーボール部
 国分駐屯地では、平成14年に女性自衛官の希望からバレーボール部活動がスタートしました。
我がバレーボール部(部長・北原守2佐)は、キャプテン国分業務隊長沼3曹以下女性自衛官10名、事務官1名、隊員家族1名の総員11名。監督、副監督、コーチを中心として練習に励んでいます。
活動時間は、課業外の時間を利用して週2回(月・水曜)6時半から8時半まで。それぞれ勤務場所が異なるためなかなか全員集まる事が難しいのが現状ですが、勤務の合間をぬって頑張っています。
活動状況は、地域のバレーボール大会に積極的に参加し、地域住民との交流を深めるとともに、技術の向上に努めています。また、先日行われた全九州自衛隊バレーボール大会にも参加。これらの活動の他に、試合の後の反省会など、部員の融和・団結を図る事が主な活動の内容です。
 バレー経験の少ない者もいますが「明るく、楽しく、元気よく」をモットーに頑張っています。

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