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   2004年4月15日号
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春の定期異動 2、3、5、6、7面
(防衛ホーム4月15日号紙面をご覧ください)

先崎陸幕長、イラク視察へ
イラク派遣隊員に「謙虚な気持ちで、今後も油断しないよう」と訓示し、番匠群長(右)とともに「サマワ宿営地」の看板を掲げる先崎陸幕長
 イラク人道復興支援特措法に基づき、イラク南部のサマワで活動している第1次イラク復興支援群(群長・番匠幸一郎1佐)の本隊第3波が3月27日、現地に到着し、これで1月中旬から逐次展開してきた同群の全隊員550名が揃った。同15日には陸自車両約70台を積んだ海自輸送艦「おおすみ」も約1ヵ月の航海を経てクウェート港に着岸。陸揚げした装備品等が引き渡され、いよいよ給水・医療・施設の修復など人道支援活動が本格的に始動した。また、先崎一陸幕長が4月1日、サマワ宿営地を訪れ隊員を激励した。活動状況等を視察した陸幕長は過酷な条件下での基盤整備の成果を評価し、「これまでの活動の成功に謙虚な気持ちを持ち、今後も油断しないように」と訓示した。翌日、宿営地ゲート前で行われた開設式では、陸幕長と群長によって書家の柏木白光氏揮毫の「サマーワ宿営地」と書かれた看板が掲げられた。
オランダ軍キャンプスミッティーに到着
巡閲
医務室
医務室
給水

「知・体・徳」3拍子備えた幹部に
防大52期入校式
浜田副長官『新時代を自覚し研鑽を』
桜が咲く陸上競技場で在校生の観閲行進が新入生と父兄を迎えた
 未来の幹部自衛官「本科学生」と、自衛隊の頭脳「研究科学生」が刻苦勉励を宣誓−−。防衛大学校(西原正校長)は4月5日、記念講堂で入校式を行い、浜田靖一防衛庁副長官、道家一成海幕副長をはじめ防衛庁・自衛隊の高級幹部や来賓、入校生の家族ら約2,000人が参列した。今年は第29期卒業生・西村弘文2空佐が編隊長を務める「ブルーインパルス」が上空に登場し、華麗な演技で祝賀に彩りを添えた。式典後は学生食堂で催された午餐会に、来賓、学校関係者、家族らが列席。「第2の故郷」横須賀市・蒲谷亮一副市長の祝辞から、星野雄三空幕副長の励ましの言葉に続き、同窓会・佐伯聖二副会長の万歳三唱で盛大に新入生の前途を祝した。(入船浩之)
 新入生は4月1日に私服で着校し、入校式に備えた。初日は被服適合ほか各種説明。以後は外出時も制服を着用し、規律の誉れ高い防大生として素養を育む。
 入校式に臨んだのは、留学生8名を含む本科第52期学生512名(うち女子31名)と、理工学研究科前期課程第43期学生81名(留学生6名)、理工学研究科後期課程第4期学生1名、総合安全保障研究科第8期学生11名(留学生1名)。
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 凛々しく誇らしげな姿。すでに打ち解けた様子で同期と談笑する新入生だが、ややこわばった表情で帽子に手をやる回数もこころなしか多い。
 空自航空中央音楽隊の演奏が、小気味良く場内に響いて午前10時前、儀仗隊入場に続き浜田副長官が臨場。栄誉礼、国歌斉唱に続き、西原校長が登壇した。
 まず本科学生を任命。代表の第141小隊・辻野純司本科学生(大阪明高校出身)が力強く宣誓を読んだ。続いて研究科各学生の任命、各課代表の申告が行われた。
 着座し聞き入る詰襟姿は格式ある「学習院型」。旧海軍予科練の制服をベースに学習院の制服を融合したもので、縁に蛇腹がつくのが特徴。今4月から女子にも男子と同じ詰襟短ランが適用された。
 【防大生よ、広い視野を】
 「諸君の防大生活が、知力と体力、徳操を培ってくれることを祈念して−−」西原正校長は、「2万名を越す先輩がリーダーとして大奮闘しているが、小原台で培った勉学と訓練、部活動などがその基本となっている」とし、「難関を突破したことを誇りに4年間思う存分、自己啓発に努めて」幹部への準備に励み、重ねて「上級生の指導を受け、立派な人間になってくれることを要望する」と述べた。
 研究科学生には、「研究に精力を注ぎ立派な成果を出し、日本や国際社会の安全保障環境の向上に貢献」を呼びかけ、全学生に「海外に出る機会を多く求めて視野を広め」さらに、タイ、インドネシア、韓国、ルーマニアからの留学生には、「一日も早く日本の生活に慣れ、交流を楽しんでくれることを期待する」と式辞を結んだ。
 【派遣隊員と心はひとつ】
 浜田靖一防衛庁副長官は、祝いの訓示を「国民の期待に応えるため、我が国の安全と平和に万全を期する」と熱意で切り出し、そのために「石破長官を補佐し、防衛力のあり方に関する検討を深化加速させていく」と展望を語った。
 「諸君の入校する本年が防衛庁・自衛隊の新しい1つの時代であることを自覚し、初心を忘れず自己研鑽を」と本科生に訴え、続いて研究科と留学生それぞれへの期待を述べ、「イラクに派遣された隊員と心を1つにして緊張感をもって任務の遂行に全力を尽くされんことを」と激励した。
 最後に先輩として、また陸海空自衛官を代表し海幕副長・道家一成海将が来賓代表の祝辞で締めくくった。
(写真・ブルーインパルスのパイロットも卒業生)

68名が医官目指す 防医大
 防衛医科大学校(鳥潟親雄校長)医学科第31期学生の入校式が4月8日、浜田靖一防衛庁副長官はじめ防衛庁、自衛隊の高級幹部、来賓、父兄ら関係者多数を迎えて埼玉県所沢市の同校体育館で行われた。
 真新しい制服に身を包んだ入校生68名(女子21名)と在校生が整列する中、浜田副長官が臨場、同校儀じょう隊の栄誉礼を受けたあと全員で国家斉唱。次いで鳥潟校長が登壇、入校者に対して任命を行い、代表の石坂隆博学生(東京都出身)が力強く宣誓した。
代表学生が鳥潟校長に宣誓書を手渡した
 鳥潟校長は式辞において、医師たる幹部自衛官を目指すという道を選んだことを讃え、「防衛医科大学校の学生として自覚と誇りを持ち、調和のとれた豊かな社会性を身につけるよう」要望した。
 続いて訓示に立った浜田副長官は、近年の国際情勢で自衛隊をとりまく環境が大きく変化していることについてふれると「働く自衛官、行動できる自衛官へ変わっていく必要がある」とし、現在イラクに派遣されている卒業生を紹介しながら、将来の幹部自衛官として「こころを一つにして緊張感をもって任務に尽くすよう」要望。今後6年間の学校生活の中で、研鑽を積み、豊かな人間性を養い、総合臨床医としての能力を磨くよう期待した。
 来賓を代表して得田憲司統幕事務局長と宮崎秀樹日本医師会副会長が祝辞を述べたあと学生が校歌を斉唱。志し高き若者の強い意志がみなぎる歌声が会場に響きわたった。
 引き続き会場を移して祝賀会が催され、来賓、父兄、今期入校生らが栄えある門出を祝った。(塩田愛子)

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