防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   914号 (2015年9月1日発行)
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寄せ書き
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サザンジャッカルー15訓練に参加して
 第32普通科連隊第5中隊(大宮) 3陸曹 浅川 太郎
 私は、5月21日から6月19日までの間、オーストラリア連邦で行われた平成27年度日米豪共同訓練に、訓練小隊の狙撃手として参加しました。連隊狙撃手として、一年にも満たない経験のなかでの参加でしたので、選ばれた時は嬉しさと同時に不安がありました。
 その不安を自信に変えられたのは、約5ヶ月間の準備訓練であり、小銃手として必要な各種射撃訓練と、狙撃手としての基礎、射撃、生地等における隠密行動基礎を十分に行ったことによります。
 特に、射撃訓練の集大成として潜入、射撃、離脱を一連の行動として実施し、的に命中させる事ができ、陸上自衛隊代表の狙撃手として自信をつける事ができました。
 渡豪後の訓練では、米豪軍の狙撃チームと共に、両軍の使用する火器、装備、機材等を研修し、共同で射撃等の訓練をする機会も与えられました。両軍と訓練し、私は自衛隊で行ってきた訓練に間違いはないと感じました。
 特に、射撃に関しては、装備の差はありましたが、射撃技術が劣る事はなく、両軍から信頼を得られたと思います。
 そして、両軍から学んだ事は、「自分の能力に満足することなく、ひたすら練度向上を目指し訓練を追及する」という姿勢です。
私も訓練に対し更に貪欲になることを決心しました。
 これからは、本訓練で得た教訓を普及し、陸上自衛隊の精強化に少しでも寄与できればと思います。
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銃剣道競技会優勝
 第37普通科連隊第4中隊(信太山) 3陸曹 大道 剛
 私は、今回の銃剣道競技会では、チームにとって大事な陸曹の対象を任せられました。
 特に第5中隊の試合では、大将で決まる試合だったのでとても緊張しました。全力を尽くした結果、判定となりましたが中隊の皆様の熱い声援のおかげで、判定2対1で勝てることができました。そして中隊の結果は、全勝で改編後初めての優勝を収めることができました。しかし、今回の優勝までの道のりは険しいものでした。平成17年度の改編当時の第4中隊は、銃剣道経験者が少なく競技会ではなかなか結果が出ませんでした。私もその当時から競技会に参加しており、まさか第4中隊が優勝するなんて思いもしませんでした。しかしその頃から厳しく指導して下さった歴代の教官、助教や1つでも多くの勝利を共に目指した先輩、同僚、後輩の選手、そして選手のために応援して下さった人達、勤務して下さった人達がいてくれたからこそ今回の優勝に繋がったと思います。
 これまで第4中隊は追う立場でしたが初めて追われる立場になります。第4中隊みんなで切磋琢磨し、日々練成し、感謝の気持ちを忘れず頑張っていきたいと思います。
 今回の銃剣道競技会を通じ、中隊長をはじめ第4中隊みんなは、自分にとって最高の家族だと改めて認識しました。
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体験搭乗の感想
(群馬地本投稿)
 私は、P—3Cの体験搭乗イベントに参加し、そこで初めて飛行機に乗りました。今まで飛行機に乗ったことはなく、P—3Cという普段乗れないような自衛隊の飛行機に搭乗させて頂いてとても貴重な体験をすることができました。
 7月4日の当日、海上自衛隊の下総航空基地でP—3Cについての説明を受け飛行場に行くとP—3Cのエンジンの音が響いており、初めて乗る飛行機を目の前にして期待感が膨らみました。P—3Cは対潜水艦の哨戒能力に優れ、高性能なレーダーや赤外線探知機などを駆使して潜水艦を捕捉し、その潜水艦を対潜魚雷などで攻撃することができます。そのためには機内は旅客機と違い、座席は少なく様々な機材がありました。離陸するとき、ものすごいスピードで加速し、あっという間に飛び立ちました。機内の窓は顔より小さいので、景色全体を見渡すことができませんでしたが、着陸する時に2人のパイロットが操縦する姿を目の前で見られるとともに、操縦席の後方からパイロットと同じ目線で外の景色を見ることができ最高でした。私は、この瞬間が一番興奮しました。
 今回のイベントに参加し、普段ではできない貴重な経験をすることができました。
(関根 智基さん)
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高田駐屯地見聞録
(新潟地本投稿)
 私は、平成26年3月末、4年間の自衛隊勤務をもって退職しました。この7月初旬、5日間の予備自衛官招集訓練に職場の同僚と初めて高田駐屯地に出頭しました。久し振りに戦闘服を着て懐かしく思ったのもつかの間、訓練開始式で副連隊長から「有事の際は予備自衛官からも第一線の補充要員として活躍してもらう」という言葉で、これから始まる訓練に対し、不安な気持ちになりました。訓練が開始され各課目を担当された教官・助教は真摯な態度で、常に有事を想定した行動を基本として熱心に教育して下さり、「国の安全を保つには大事な訓練である」と思うようになり、不安な気持ちなど忘れて充実した訓練が出来ました。日々頑張っている現職自衛官の姿を見て、私の中で防衛意識・訓練に取組む姿勢の変化を感じました。
 また下旬には、駐屯地行事のサマーフェスタにもおじゃましました。アイドルの撮影会やライブ等盛り沢山、また夕刻からはサマーダンス大会があり、各部隊趣向を凝らしながら団結して踊る姿は、訓練では見られない笑顔の自衛官たちと、活気溢れるイベント・ダンスが続いたため、気が付くと一般開放終了まで見入ってしまいました。
 私は、予備自衛官招集訓練と駐屯地行事を訪問し、私の現役時代を思い出すと共に、今の仕事に対する新たなエネルギーが湧いてきました。それは、チャレンジ精神とパワーが充電できたからだと思います。予備自衛官の訓練で得た知識を維持しながら自分の仕事にもっと邁進したいです。
(上越商会中村裕貴さん)
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俺の第1回FTC訓練
 第46普通科連隊第1中隊(海田市) 3陸曹 古瀬 裕
 私は、87式対戦車操作手として、FTC(富士訓練センター)訓練に参加しました。陸曹として、この様な大きな訓練に参加する事は、初めてで不安でしたが、分隊長を補佐し、必ず敵戦車を撃破するという信念を持って臨みました。
 戦闘開始から、大粒の雨が降り続き、車両の使用が、敵地雷原により困難となり、手搬送により、87ATM器材を運搬しました。射撃陣地に進入しても、濃い霧の為、射撃はできず、再び移動を繰り返しました。移動を繰り返すうち体力も少しづつ消耗し、何度も挫けそうになりましたが、ここで自分に負けてしまっては任務が達成できない、との思いで、部下の陸士を励ましながら、自分を奮い立たせて乗り切りました。しかし、疲労により、警戒心が低下してきたところに敵の襲撃に遭い、分隊長と共に、戦死になってしまいました。その時は、大変悔しく、自分の不甲斐無さに、腹が立ちました。
 本訓練において、自分に不足している所を認識することが出来ました。今後、部隊勤務をするにあたり、非常に良い機会を与えて頂いた部隊に感謝し、更に自分を鍛え直し、次に参加する際には、分隊長として当初の目標であった「敵戦車撃破」を必ず達成します。
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直接会話をしていますか?
 普通科連隊重迫撃砲中隊長(滝ヶ原) 1陸尉 安田 正人
 皆さんは大事な話や言い難い事を直接本人に話をしていますか。最近では携帯電話も更に進化しSNS、特に「LINE」を使用して、電話ですら通話せず文字及びスタンプでのやり取りが主になってきているように思います。
 私が以前勤務していた高等工科学校でよく目にしたのは、生徒同士が不仲になり、直接顔を合わせて言い難い為LINEで謝罪、相手の反応を見てから直接会う。更には、彼女に告白するのにLINEを使用する等、大事な時に直接顔を合わせて話をしないというように、最近の若者は会話によるコミュニケーション能力が低下しているように思います。確かに楽で、直接嫌な思いをしなくて済むかも知れませんが自分の意思、感情を正確に伝えることが困難です。
 今年箱根駅伝で優勝した青山学院大学の原監督の成功への方程式については知っている方も多いと思いますが、連帯感の高め方、目標管理には会話が重要であり、人材確保では、ストイックな精神論が良いとされていた陸上界においても全国で活躍した者よりも明るく情熱を持った快活な者、特にしゃべれるか顔つきでスカウトしたそうです。また、目標管理や選手間のコミュニケーションを図る為ミーティングに多くの時間を割き、寄せ集めのメンバーをチームにして自立心と規律心を高めたようです。
 我々自衛官も人の組織です。直接話をする機会を多く設定し、私的な会話はもちろん、訓練前後、将来の夢、目標等を話し合い、コミュニケーション能力を高める事で本当に雰囲気の良い部隊を皆で作れると思います。
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かわいい姉妹
 第12普通科連隊(国分) 3陸曹 百枝 好恵
 私には今年5歳と3歳になる娘がいます。今年3月に熊本より異動して来ましたが、新しい保育園にもすぐに慣れ、毎日楽しく通ってくれてます。
 最近長女はお姉ちゃんの自覚が芽生えたのか、妹の着替えやお風呂をお手伝いしてくれたり、率先して妹と遊んでくれます。
 二女はまだまだ甘えん坊で泣き虫ですが、トイレが上手にできるようになり、褒められると嬉しいのか自ら進んでトイレに行ってくれます。
 日々二人の成長ぶりが感じられ微笑ましく思います。喧嘩やいたずらが多く叱ることも多々ありますが、これからも姉妹仲良く元気に成長していって欲しいです。
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中隊検閲に参加して
 第6施設大隊第1中隊(神町) 1陸士 児玉 龍耶
 私は、昨年度9月に中隊に配置され、今回初めて中隊検閲に参加しました。検閲前に中隊計画訓練、連隊との協同訓練等多くの訓練に参加しましたが、その都度わからないこと、疑問に思ったことは、分隊長に質問し、その場で解決するように心がけてきました。その成果もあり、検閲では、分隊長の企図を理解し、各種任務を遂行できました。
 私は入隊2年目でわからないことがまだまだたくさんあります。疑問に思ったことは放置せず、遂次その場で解決するよう心がけ、向上心をもって日々の訓練に励んでいきたいと思います。そして自分が分隊員等を指導する立場になった時、部下から信頼され、質問に対しても的確に答えることができる隊員を目指してがんばっていきます。
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第127期陸曹候補生課程を終えて
 自衛隊仙台病院准看護学院 陸士長 作田 旭

 陸教は、初めて見たり、聞いたりすることも多く、学びの多い場でした。
 教育中、「陸自は『人』だ」と何度も言われました。その言葉が身に染みる三ヶ月間でした。つまり「信頼」が何よりも大切であるということです。一見、簡単なようで実は難しいことを再認識しました。入校当初の私は、人に頼りたくない、頼ったら負けという気持ちでいました。しかし、教育の中で頼り頼られ、教育修了時には同期との絆を深めることができました。この経験は自分の中では非常に大きな財産となりました。一人では何もできません。でも仲間がいれば何でもできます。これから陸曹として人に頼り、頼られるためには自分と相手との信頼関係が成り立たなければなりません。そのことを踏まえ、素直な気持ちを大切に、初級陸曹としてこれから沢山の経験を積んで成長していきたいと思います。また、陸教を乗り越えたことを自信に、何事にも挑戦し続ける陸曹を目指します。


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