|
計約60人が参加
日米兵站幕僚会議
ハンドブック来年合意を目指す
〈陸上幕僚監部装備部〉 |
陸上幕僚監部装備部(部長・湯浅悟郎陸将補)は3月16〜20日、日米兵站部門から計約60人が参加し、「平成26年度日米兵站幕僚会議(国内)」(以下、BLST東京)を実施した。会議や部隊研修(今年度は東北方総監部や東北補給処、東日本大震災の被災地を米側が訪れた)などを通じ、日米兵站及び陸自兵站の施策に資する目的で平成3年から半年に一度、東京とハワイで交互に行われているBLST。23年3月からは日米兵站部門の連携強化を目的とする「日米兵站ハンドブック」完成へ向け討議が続けられている。
今年度は、来年3月の27年度BLST東京でハンドブック第1版の合意を目指すことや、前回まで「国際緊急援助活動に関する日米兵站ハンドブック」の名称だったものを、HA/DR(人道支援・災害救援)に限らず、あらゆる作戦・訓練に適応する内容に変更し、名称から「国際緊急援助活動に関する」の部分を削除することなどについて合意をみた。来年度のYS—69を用いて検証するため、同ハンドブックの素案について今夏予定のBLSTハワイで議論する。また、大幅な修正が必要な場合は翌年3月、28年度のBLST東京での合意を目指す。
この合意について、湯浅陸将補は会議後の総括で「歴史的」と高く評価。参加者を労いつつ、「他にもRSO(特)(※)など様々なプランを具体化することも我々の課題だが、課題が多いということは幸せなこと。日米共に協力して頑張りたい」などと今後の意気込みを語った。今BLST東京ではハンドブック関連以外にも、今後YSでの検証が有望視されているRSOIの検討や、RSOIに際し、陸幕のカウンターパートとなる米陸軍第1軍団隷下の第8戦域戦力維持コマンドの説明があったほか、29年度末に予定されている陸上総隊の新編など日米相互の最新情報を伝え合った。
※Reception(受入)、Staging(駐留)、On-ward Movement(前方移動)and Integration(及び集結) |
|
第42期TAC卒業行事
初の留学生もタイから
〈陸上自衛隊幹部学校〉 |
3月18日、陸上自衛隊幹部学校(学校長・小川清史陸将=目黒)の大講堂において「第42期技術高級課程(TAC)」の卒業行事が厳粛な雰囲気の中で執り行なわれた。式には、岩田清文陸幕長を始めとした高級幹部、歴代校長、関係協力者を来賓として迎え職員・在校生を含め合計約270人が参加した。
本課程では「技術の研究開発、行政等の職務に従事する上級の指揮官及び幕僚としての資質を養うとともに、これに必要な知識及び技能を修得させる」ことを目的として、16人の学生が約12ヶ月の教育を受けた。また今期はじめて留学生を受け入れ、タイ王国から入校した。これは平成25年、当時の君塚陸幕長がタイを訪問した際に、教育交流による人材育成が協議され具現化したものである。
式にあたり小川学校長は、研究開発において「将来タイミングよくかつ必要な装備品を生み出すべく、戦略的な考え方を持ち続けること」、今年2月に完成した学生歌について「歌詞の「創造の道を日々拓く」を思い出して常に自分が何者かを問い続けること」を要望事項として述べた。また、岩田陸幕長が「技術と運用を吻合させる専門家としての重責を自覚せよ」「時代の変化をとらえ、不断の修養と研さに励め」と訓示。さらには陸上自衛隊改革の原動力となることを要望し「頼むぞ!」と式辞を締めくくると、学生達の背筋がピンと伸びるような緊張感が大講堂を包んだ。
式後はホストファミリーへの記念品贈呈式と学校長や来賓と卒業生との食事会が行われた。
学生長の宮下英之3陸佐は「技術をわかる運用者の視点で新たな装備、研究開発をしていきたい」と抱負を述べた。また留学生のウィーラユット・ノムシリ陸軍少佐は「日本とタイの研究開発での違いを分析し、両国の関係を増やせるよう尽力したい」と流暢な日本語で語った。学生達は切磋琢磨して技能や知識の向上を図るとともに課外では「家族会」を開いたり、第42期技術課程オリジナルロゴマークを作成したりして、同期の絆を深めた。
学生達は卒業後研究開発分野を中心に補職され、各自がTACで修得した成果を発揮することとなる。 |
|
無事故3000日越
〈東方航空隊〉 |
航空安全の日
東部方面航空隊(隊長・城戸正志1陸佐)は、3月2日、陸上自衛隊「航空安全の日」に、安全だるま開眼・点睛行事、隊員に対する航空安全講話及び航空安全発表会を実施した。
安全だるま開眼・点睛行事は、例年だるまを寄贈いただいている日野市防衛協会会長、航空隊隷下部隊長、航空隊長の順に目入れを行い、平成26年度の無事故達成による開眼と平成27年度の航空無事故を祈願した点睛を終えた。安全だるまは、これまでと同様、管制塔運航事務所前で一年間の無事故飛行を見守り続ける。
航空安全講話(後述)は、航空自衛隊航空安全管理隊から講師を招き、「ヒューマン・ファクターに関する事項」と題して講話があった。人は何故間違えるのか、思い込みによる誤認などについて、時折映像を用いた問題を投げかけられ、参加者は知覚誤認について体感することにより理解を深めた。講話に引き続き行われた航空隊隷下各隊の代表者による安全発表会では、航空関係機関を研修した所感等を混じえ、各部隊の特性を踏まえた航空安全施策に関わる発表がなされた。また、午後から航空無事故3000日超を記念して、飛行場管制塔前エプロンで航空隊隊員による人文字記念撮影を行い、一連の行事を終えた。当日は、即応任務以外の飛行訓練は実施せず、各隊員は航空安全を確保するため、それぞれの立場で何をすべきか、改めて認識を深める日となった。
「ヒューマン・エラーによる事故防止 航安隊」
一方講話を行った航安隊は、「『意志決定に影響する要因』(個人での意志決定に影響する要因)(講師・教育研究部主任研究官片寄隆正技官)をテーマに講話を行い、東部方面航空隊長以下、約400人が参加。「航空安全の日」における隊員の意識の高さをうかがい知ることができた。また、ヒューマン・エラーを引き起こす意思決定の特性及び意思決定へ影響する要因について、身近な事例を使用し概説。聴講者は真摯に講話に聞き入り、「航空安全に関する知識向上及び航空安全意識の高揚を図ることができた」としている。 |
|
120特科大隊冬期訓練検閲
〈第4特科群〉 |
第4特科群(群長=山武ス一1陸佐)は、3月3日から6日の間、上富良野演習場において、平成26年度第120特科大隊(大隊長=山本清彦2陸佐)冬季大隊訓練検閲を実施した。
大隊は、大隊長を核心に、全隊員が状況開始から終始積極的に行動し任務を完遂するとともに、冬季における部隊行動能力の向上を図った。 |
|
全天周シアター
リニューアルオープン
迫力の空自映像コンテンツ続々
〈浜松広報館〉 |
浜松広報館は、全天周シアターのデジタル機器への更新並びに上映コンテンツのアナログからデジタル化されたことを記念し、3月1日午前9時15分より、「浜松広報館全天周シアターデジタル化リニューアル・オープニング・セレモニー」を行った。
午前9時開館間もない時間にも関わらず、リニューアルされた鮮明なデジタル映像と新コンテンツである「創造への挑戦(Blue Impulse)」を観ようと大勢が来館。セレモニー開始前には、会場が満杯となり、「全天周シアターデジタル化」の関心の高さが垣間見られた。
本セレモニーではデジタル化を祝しての「テープカット」が行われた。初めての上映となった第1回目シアター券NO.1を入手した愛知県から来館した小学校2年生の服部絋輝君(8才)と浜松基地司令・上田知元空将補、第1航空団副司令・江口純一郎1空佐の3人で執り行われ、セレモニー会場参加者全員による「5・4・3・2・1」のカウントダウン発声の下、無事にテープカットを終えることができた。
基地司令は来館者に「全天周シアターがようやくデジタル化となりました。デジタル化に伴いまずは新コンテンツである『創造への挑戦(Blue Impulse)』が本日より上映されます。4月には『飛行教導群(アグレッサー)』(仮称)の新コンテンツが上映予定となっています。今後も航空自衛隊の活動等を鮮明かつ魅力的なコンテンツで皆様にご提供していく計画となっておりますので、ご期待ください」と挨拶した。
セレモニー終了後、初めてのデジタル上映となった第1回目上映の入場者120人(満席)に、デジタル化リニューアル・オープンを記念して、「広報館オリジナル記念缶バッジ」をプレゼントし大盛況の中終了した。 |
|
NEXT → |