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複葉機「アンリ・ファルマン機」設計者・製造者の孫が見学
入間基地修武台記念館 |
9月18日、航空自衛隊入間基地をフランス人実業家ピエール・ファルマン氏が来訪した。P・ファルマン氏は、入間基地にある修武台記念館に保存されている複葉機「アンリ・ファルマン(1910年型)」(以下、ファルマン機)を設計・製造したアンリ・ファルマンの孫。ファルマン機は1910年12月19日、徳川好敏陸軍大尉の操縦により日本初の動力飛行に成功した航空機として知られる。
P・ファルマン氏は、航空機部品をリサイクルし、高級アンティークインテリアとして販売するショップをフランス国内で経営しており、池袋の百貨店で開催中のフランス・フェアに出店するため来日中のところ、「貴重なファルマン機をぜひ見学したい」という熱烈なリクエストがあり、今回の訪問が実現した。
当日昼前に基地に到着した同氏は、夫人を伴い入間基地司令・山本祐一空将補と共に待望のファルマン機との対面を果たすと、感激に堪えない様子で目を輝かせ機体の各部を見学した。同機のプロペラとエンジンは世界で唯一無二の当時のオリジナル部品のため、当然、この二箇所には特に関心を持っていたようで、エンジンを間近に見るため機体の真下に身体を潜らせ、修武台記念館に寄贈するためフランスから持参した設計図を手に、身振り手振りを交えて山本司令へ熱心に機体の解説をしていた。
「ファルマン機に縁の深い方が訪問されたことは我々にとっても光栄ですし、記念すべき日になりました。ファルマン機は日本の航空の歴史のシンボルだと思っています。今後もしっかりと、注意深く保存して、日本の航空の歴史を後世に受け継いでいきたい」と山本司令。旧軍や自衛隊の航空機等を多数展示し、過去の足跡を紹介することで隊員の航空歴史教育に資する役割を担う修武台記念館。P・ファルマン氏の来訪は、同館の意義を改めて認識する機会ともなった。 |
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活躍する女性拳士たち シリーズ(2)
全自衛隊拳法連盟で活躍する女性拳士たち
防衛省少林寺拳法部 小田 遥さん |
護身の技術を修行することを通じて自己の変化や達成感を味わい、自信をつけることによって、職場や地域社会をリードしていく人間を育てるという少林寺拳法。防衛省・自衛隊において少林寺拳法の普及・振興等を担う全自衛隊少林寺拳法連盟で活躍する女性拳士を連載しています。
第2回は、防衛省少林寺拳法部 小田 遥さん。
Q.少林寺拳法を始めたきっかけは?
A.ジャッキー・チェンに憧れたからです。何か武道をやりたいと思ったところ、近所に北新スポーツ少年団(北海道千歳市、倉本浩司先生)があり、見学に行ったその日に入会を決めました。
Q.防衛省少林寺拳法部の雰囲気は?
A.当部では毎日お昼休みと週に一回夜に練習しています。業務が多忙で練習する時間はないとしても、ふと息抜きにみんなの顔を見に来る部員もいます。
その仲間で成功させた一番の思い出は、今年1月末に行われた、第40回全自衛隊少林寺拳法大会(防衛省市ヶ谷体育館)です。節目の大会であり、中央での開催ということもあって、多くの自衛官拳士が全国各地から参加しました。大会運営は予想以上の大変さでしたが、部員みんなが団結・協力して運営し、大会は大成功に終わり、自分も最優秀賞を取ることができ、とても素晴らしい結果でした。
Q.全自衛隊少林寺拳法連盟の良さは?
A.年に一度の全自衛隊大会でしか顔を合わせない拳士でも、協力して会場設営をしたり、団結力が高いところ。また、全自衛隊連盟を盛り上げようと努力している先輩拳士たちを見ていると元気が出てきます。
Q.今後の目標は?
A.自衛隊の中の女性拳士達が集まり、大会で団体演武をやってみたいです。女性拳士数は少ないため、そのような取組を通じて女性拳士を増やしたいです。
【全自衛隊少林寺拳法連盟について】
全自衛隊少林寺拳法連盟(会長 大越康弘 元防衛研究所所長)は、防衛省・自衛隊において少林寺拳法の普及・振興を図るとともに、関係団体の融和、親睦等を図ることを目的として一般財団法人少林寺拳法連盟に認められた団体である。現在、全国の基地・駐屯地に18の少林寺拳法部があり、約170名の拳士が活動している。少林寺拳法部がない基地・駐屯地の隊員でも、全自衛隊少林寺拳法部に所属することによって、昇段や大会への出場などが可能という。また、毎年一回、持ち回りで全国の基地・駐屯地において全自衛隊大会を開催しているのも特徴の一つ。(問合せ先:全自衛隊少林寺拳法連盟事務局長 生形良隆 080-1364-3382) |
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負けてたまるか
〈女性自衛官教育隊〉 |
女性自衛官教育隊(隊長・亀井律子1陸佐=朝霞)は平成27年9月7日第87期陸曹候補生課程第1共通教育中隊83名、8日第2共通教育中隊81名の障害走を実施した。
障害走当日、台風が接近し、雨風も降りしきる悪天候の中で実施された。
出走前の練成で学生達は、区隊付及び班長達からのアドバイスに真剣な表情で耳を傾け、入念なウォーミングアップを行っていた。その表情からは「こんな雨に負けてたまるか。必ず乗り越えてみせる」という強い気持ちが伝わってきた。
実施中は、東部方面混成団長高橋1佐をはじめ、隊本部、駐屯地各部隊、他駐屯地からの多くの激励や応援等もあり、悪天候の中ではあったが今持てる力を最大限に発揮していた。
また、区隊の枠を越え、学生全員で声を大にして応援している姿も印象的であり、終了後はホッとする者、目標タイムをクリアして満足気な表情をしている者、また悔し涙を流す者等散見された。
学生は、「あいにくの雨でしたが、全力を発揮して走りきりました。休日も班長方が練成に付き合って下さいました。たくさんの他部隊の方や同期の応援が力になり、本当に感謝しています」と、清々しい表情で語ってくれた。 |
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防衛省職員生活協同組合27年度通常総代会開催 |
防衛省職員生活協同組合(山内千里理事長)は9月24日、全国陸海空自衛隊・機関等から総代78名の出席を得て、平成27年度通常総代会をホテルグランドヒル市ヶ谷(東京都新宿区)で開催した。
同総代会では、(1)火災共済事業規約第23条に基づく総支払限度額等の設定案、(2)平成26年度事業報告書、(3)平成26年度貸借対照表、損益計算書及び附属明細書報告、(4)平成26年度剰余金処分案、(5)平成27年度事業計画案及び予算案、(6)防衛省職員生活協同組合火災共済事業規約一部改正案、(7)防衛省職員生活協同組合総代選挙規約一部改正案、(8)役員の任期満了に伴う新役員選任、(9)役員退職慰労金支払、(10)役員報酬等案、(11)組合員の自由脱退報告、以上9件の承認・2件の報告事案が審議され、いずれも承認された。
このうち、特に(2)の事業報告書では、組合員の新規加入者は1万7165人で、そのうち加入重点目標の新入隊員等新規採用者の加入率は95・1%だった。(4)の剰余金処分案では、平成26年度の割戻率は、火災共済は33%、生命共済は大人26%、こども28%とすること等(長期生命共済は契約者割戻として総額10億円)、また、(1)に関しては、火災共済において、1回の大規模災害等で支払うべき共済金の合計額の総支払限度額は、任意積立金等の状況を勘案し、50億円(東日本大震災における火災共済の共済金支払累計額は約15億円)とすること等がそれぞれ議決・承認された。 |
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