防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   1041号 (2020年12月15日発行)
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航空自衛隊 JASDF

今年で3回目の新着任空士集合訓練
 第3航空団(司令・久保田隆裕空将補=三沢)は、7月27日から7月31日までの間、新着任空士集合訓練を行った。今年は、新型コロナウイルス感染防止のため、新しい生活様式を取り入れ、無事、今年で3回目の訓練を行うことができた。
 この訓練は、自衛官候補生課程及び一般空曹候補生課程を卒業し、部隊に直接配属された65名の空士隊員に対し、早期に3空団の一員としての帰属意識を醸成させるとともに同期隊員としての強固な絆をかん養するために行われた。
 訓練は、副司令訓話から始まり、間稽古及び各群研修等、早朝から夜遅くまで様々な教育を行った。最終日には、野外行動訓練を行い、炎天下の中、雑のうには、雨具や水分(2リットル以上)等たくさんの荷物を詰め込み、市民の方々に見られている緊張感を保ちながら、全行程24kmを歩いた。夏休み真っ只中の子供たちからは手を振られ、空士隊員も疲労を見せることなく優しく手を振り返し、広報活動にもなったのではと感じた。
 野外行動訓練に参加した隊員は、誰一人欠けることなく基地へ戻り、多くの隊員の出迎えを受け、本訓練を無事に終えることができた。本訓練を行うにあたり、班長あるいは助教要員の差し出し、各群研修における教育の準備、その他多くの支援をしていただいたことに感謝したい。
【参加空士隊員所感文一部】
・給養体験はきつくて大変だったが良い経験となった。3食毎日食べられていることに改めて感謝する。
・自分の職種もまだわからないことだらけだが、他の職種の方がどのような仕事をしているのか知る良い機会だった。
・各群の研修先において、普段、先輩たちが整備している器材が使用されているのを見て、隊の仕事の大切さを実感できた。
・自分の職場の先輩方の動きを近くで見ることができ、とても格好良く、早く自分もそうなりたいと感じた。

手作りマスク運動
 市ヶ谷基地准曹会は、例年行われている様々な行事や活動が新型コロナウイルスにより中止となるなか「Withコロナ」のボランティア活動として、「手作りマスク運動」を行った。
 8月から9月末にかけ、准曹会から市ヶ谷基地所在部隊等の隊員とその家族に手作りマスク作成の協力を呼びかけたところ、大人用、子供用あわせて218枚のマスクが集まった。マスクは、准曹会員が耳ゴムの取り付け、消毒、乾燥を行うとともに、准曹会が作成したメッセージカードを同封した。
 11月19日に葛西会長、瀬崎副会長、市川副会長が准曹会を代表し、新宿区に所在する児童養護施設、「あけの星学園」と「二葉乳児院」に寄贈した。贈られたマスクを手にした施設の職員の方々から「かわいい」「すてき」などの歓声があがった。あけの星学園石丸園長から「大切に使わせていただきます。これを機に今後も准曹会のみなさんと交流できればと思います」と、また二葉乳児院都留院長から「大変ありがたい。職員と子供たちで大切に使わせていただきます」とそれぞれ感謝の言葉をいただいた。

令和2年度熊谷基地追悼式
 11月18日、基地内「荒鷲の碑」において、熊谷基地追悼式が厳粛に執り行われた。今年は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、副校長及び所在部隊長のみの参加で実施された。
 追悼式執行者である熊谷基地司令小野打泰子空将補は「私たちは御霊となられた方々の崇高な志を末永く顕彰するとともに、その志を引き継ぎ、時代を取り巻く環境の変化を的確に捉え精強な部隊作りに全力を尽くすとともに、国防の一翼を担う志高く確固たる使命感を持った隊員を育成し、送り出していきます」と追悼の辞を述べられた。
 その後、参列者一人一人がそれぞれ哀悼の意を込めて献花を行った後、儀じょう隊の弔銃が行われ御霊のご冥福をお祈りし追悼式は終了した。

機上医療訓練及び日米共同部隊訪問
 航空機動衛生隊(隊長・田村信介1空佐=小牧)は、7月20日から21日にかけて第1、第3輸送航空隊の支援を受け、C-2に機動衛生ユニットを搭載した飛行環境下における機上医療訓練及び日米共同部隊訪問に伴う器材展示を行った。
 機上医療訓練については、入間基地周辺空域及び松島から小牧(入間経由)の間実施し、患者の容態変化に伴う心肺蘇生等の医療活動をフライトクルーと連携をとり、医官以下5名で実施した。特に、入間基地周辺空域では、長時間の訓練により、タッチアンドゴーが11回あったこと及び気象状況による機体の揺れが影響したことで、機上医療要員の顔色が時間の経過とともに変化し、自己の体調を整えながら医療活動を実施する極めて貴重な経験をすることができ、今後の機上医療活動に大きな資を得ることができた。
 日米共同部隊訪問に伴う器材展示については、三沢から松島の移動間に行い、在日米軍司令官及び統合幕僚長に器材説明等を実施した。
 長時間の訓練を終了し、小牧基地到着後、機上医療要員の第一声は「充実した訓練でとても貴重な体験だったね」だった。改めて、機上医療任務の過酷さを実感しました。今後においても訓練を継続し、練度向上に努めていきたい。

築城基地「不喫食ゼロ活動〜喫食率100%達成〜」
 10月30日、空自8空団業務隊給養小隊(小隊長・大渕敦1空尉=築城)は、隊員の喫食率向上を目的とした「不喫食ゼロ活動」を行った。消費者庁等が定める「食品ロス削減の日」にあわせて10月30日を「不喫食ゼロの日」に設定したものであり、食堂の残飯減少を目的としたQCサークル活動と連動して行われた。
 活動は、部隊喫食担当者への意識づけ教育、食堂でのマイク放送、食堂掲示板での呼び掛けなどで徐々に隊員に浸透。「不喫食ゼロの日」が近づくにつれ基地全体に機運が高まり、当日昼食の喫食率100%を達成することができた。
 喫食者からは、「隊員が日替わりで毎日マイク放送を行い不喫食ゼロを呼び掛けたことに共感した」「食品ロス削減を身近に意識することができた」との意見があった。
 給養小隊長は、「給養員が自主的に取り組んだ活動であり、残飯をなくしたいと言う思いが隊員に浸透し、よい結果に繋がった。食を通じて基地全体が一体感を感じることができたのも大きな成果。今後も本活動を継続し、隊員の士気高揚に繋げていきたい」と話した。

令和2年度芦屋基地追悼式

 芦屋基地(司令・岩城公隆空将補)は、11月20日、令和2年度芦屋基地追悼式を執り行った。
 今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、遺族及び来賓の臨席は叶わなかったが、芦屋基地所在部隊等の長及び隊員105名が参列し、殉職隊員の御霊を追悼した。
 はじめに、儀じょう隊による敬礼、参列隊員の拝礼が行われ、殉職隊員名簿の奉読、黙とうが行われた。
 追悼の辞では、「今日我々が任務に邁進できますのは、強い使命感を抱き、その職務を完遂せんと尽くされながら、志半ばに殉じられました32柱の御霊のご加護のお蔭であることを、決して忘れることはありません。また、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、本追悼式へのご参列が叶いませんでしたが、大切なご家族を亡くされたご遺族の皆様の悲しみを思うと悲痛の念に耐えません。
 我々隊員一同は、一丸となって御霊が残された尊い教訓を胸に、国民の負託に応えられますようさらに努力していくことをお誓い申し上げます。(要旨)」と芦屋基地を代表して基地司令が述べた。
 基地所在部隊等の長による献花が行われた後、儀じょう隊による弔銃斉射及び敬礼、参列隊員の拝礼が行われ、追悼式は終了した。


航空機救難消火訓練

 10月21日、築城基地(司令・大嶋善勝空将補)は、築上町基地対策委員8名に対して、消防小隊全面協力のもと、航空機救難消火訓練の見学を行った。
 本訓練は、消火要領の習熟及び航空機火災対処等の能力向上を目的として実施しているが、部外者に対して、お披露目するのは初めてで、訓練をする側も見る側も、いささか緊張の趣と期待感で満ち溢れていた。
 当日は、快晴、風向きも問題なく、午前6時から消火訓練を見学してもらった。朝焼けのうす暗い空の下、救難消防車2台から一斉に放水が始まると、立ち昇る炎柱が徐々に消火されていった。その消火活動を行う隊員に無駄な動きは一切なく、炎に立ち向かって行く隊員の姿に、見学者からは感嘆の声が上がっていた。
 その後の質疑応答では、「大型消防車のお値段は?」「町の火災に航空自衛隊の消防車は出動して消火できるのですか?」「なぜ、このように早朝から訓練を行うのですか?」等、熱を帯びた質問が展開され盛況な見学となった。
 消火訓練見学後は、隊員食堂に移動して体験喫食を行い、一日の始まりのエネルギーをチャージしてもらって見学会は終了した。


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