防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2008年1月1日号
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《全自ラグビー大会》
船岡が6連覇
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 第50回全自衛隊ラグビー大会が11月29日から12月5日までの7日間にわたって、松戸駐屯地などで開催された。自衛隊ナンバーワンを決めるAブロック決勝戦は最終日の5日に秩父宮ラグビー場で行われ、船岡が習志野を56対8で圧倒、6連覇を達成した(3位=国分、東千歳)。また、Bブロックは熊谷(2位=浜松、3位=築城・那覇、竹松)、Cブロックは鹿屋・那覇(2位=岩手、3位=秋田、木更津・百里)、生徒の部は少工校(2位=空生徒)がそれぞれ優勝した。

《大臣杯全自柔道大会》
久留米団体1部がV
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  防衛大臣杯全国自衛隊柔道大会が12月1、2の両日、体育学校球技体育館で開催された。1日は団体戦1部(5人制)、2部(3人制)、生徒対抗、2日は体重別男・女、年齢別の各個人戦が行われ、全国各地から多数の「柔」の道を極めた精鋭選手が参加、日頃の鍛錬の成果を存分に発揮しようと手に汗握る熱戦を各試合とも展開した。
 試合結果は次のとおり。
 〈団体1部(35チーム)〉▽優勝=久留米(陸)▽準優勝=国分A(陸)▽第3位=北熊本(陸)、第1補給処(空)
 〈団体2部(27チーム)〉▽優勝=第8施設大隊(陸)▽準優勝=別府(陸)▽第3位=北熊本(陸)、仙台(陸)
 〈生徒対抗(3チーム)〉▽優勝=少年工科学校(陸)▽準優勝=第1術科学校生徒部(海)▽第3位=航空教育隊生徒隊(空)
 〈個人60kg級〉▽優勝=田中誠(朝霞)▽準優勝=中野直哉(久留米)▽第3位=岩根慎治(八尾)、布塚悠(仙台)〈66kg級〉▽優勝=守屋大八郎(北熊本)▽準優勝=兼子航(防大)▽第3位=名島裕貴(北熊本)、行政秀晃(郡山)〈73kg級〉▽優勝=本郷賢一郎(朝霞)▽準優勝=栗原龍司(横須賀)▽第3位=中島一樹(朝霞)、甲斐帝(防府南)〈81kg級〉▽優勝=秋丸政利(朝霞)▽準優勝=新平聖也(都城)▽第3位=栄村豪(別府)、原薗諒(国分)〈90kg級〉▽優勝=阿部利一(朝霞)▽準優勝=高田恵一郎(北熊本)▽第3位=後藤邦彦(1補処)、小山翼(久留米)〈無差別〉▽優勝=村上祐太(8施大)▽準優勝=上田将之(横須賀)▽第3位=石本知図(33普連)、相馬大樹(国分)〈女子52kg級〉▽優勝=山口愛(朝霞)▽準優勝=高柳佳奈(朝霞)▽第3位=佐々木直子(厚木)〈女子57kg級〉▽優勝=小島愛子(朝霞)▽準優勝=中馬綾香(健軍)▽第3位=久安奈央(大津)〈女子63kg級〉▽優勝=継田庸子(朝霞)▽準優勝=中野伸子(朝霞)▽第3位=神杏貴子(北千歳)、後藤友希(仙台)〈34歳以下〉▽優勝=田嶋誠(下志津)▽準優勝=佐藤博紀(武山)▽第3位=長谷川洋介(横須賀)、工藤徹也(大湊)〈39歳以下〉▽優勝=相馬真道(神町)▽準優勝=瀬尾幸矢(朝霞)▽第3位=川畑正道(1補処)、古川剛(横須賀)〈44歳以下〉▽優勝=朝日俊夫(下総)▽準優勝=小松野美貴哉(16普連)▽第3位=成田直樹(横須賀)、福丸勝広(国分)〈45歳以下〉▽優勝=松岡秀樹(しらね)▽準優勝=原田恵一(北熊本)▽第3位=石邑勇(1補処)、小峰義次(朝霞)

《論陣》
洞爺湖サミットは足元から
森や動物との共生が根本
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 2008年の国際的な行事に洞爺湖サミットが入った。地球温暖化を抑制・阻止するための先進国ルールを確立する使命を帯びた、重大かつ深刻な国際会議である。日本政府・国民の力量が問われることになろう。
 1%財閥に支配されているブッシュのアメリカは、京都議定書から離脱、国際社会から孤立して久しい。12月にインドネシアで開催された環境会議でも、アメリカは一人途上国の言い分に反発して、孤立する超大国のぶざまな態度を世界に発信した。中東での軍事的失政に加えて、人類が直面する喫緊の課題に対しても指導力を発揮できないアメリカを、どう環境対策の輪に引きずり込めるか、が日本政府に重くのしかかっているのである。
 日本はどうか。まず隗より始めよ、である。
 12月16日昼過ぎ、たまたま旅客機で関西の方面から羽田空港に降り立ったのだが、見事な富士の雄姿に見とれて首都圏に入ると、上空が霞んでいるではないか。スモッグだ。汚染された東京を印象付けていた。北京や上海に比べれば、ずっとましだが、人間にとって好ましい環境とはいえない。房総半島上空からだと、改めてゴルフ場の多さに唖然とさせられてしまう。富津や君津の山々は、いたるところ痛々しく削り取られている。
 自然を破壊する人間の恥ずべき正体をさらけ出しているのが、飛行機からよくわかり悲しい気分にさせられてしまう。自然との共生を拒絶、利権をむさぼる政治家・企業家・官僚をあぶりだしている情景なのだ。利己主義もここまで徹することが出来れば、あるいはあっぱれなのかもしれない。地球や子孫のことを一顧だにしない輩なのだから。
 先ごろ、房総半島の木更津市の友人に驚くべき話を聞かされた。「山あいの水田で米つくりが出来なくなってしまっている」というのだ。どうしてか。「山からイノブタやらイノシシが出てきて水田を荒らすからだ。原因は人間が動物の棲み家を破壊したためである」と解説した。全くである。
 房総半島だけでも、優に100箇所を超えるゴルフ場がある。よくぞこれほど造ったものである。歴代の県知事に乾杯したくなるではないか。企業に屈した腐敗の成果なのだから。ゴルフ場は企業の接待、つまり腐敗の場所である。バブル経済のころは、企業が官僚たちを、バブル崩壊後は役人たちの遊びの場となって久しい。庶民・大衆の娯楽の場ではない。
 動物被害は水田だけではない。畑でも野菜や果物を作れない、というのである。犯人は猿やイノブタである。山林にあった動物の食べる餌を、人間が森林伐採などで奪ってしまったからである。都会の建造物に利用する砂を採取するために、たくさんの山を平地にしてしまった。風光明媚な房総半島を破壊した歴史が、戦後なのである。
 これは千葉県に限ったことではない。日本列島に全て通用しよう。その結果、動物は仕方なく人間の棲み家に入り込んでくるのである。動物の棲み家を奪ったことによる、いわば結果なのである。地方によっては、これが熊であったりすると、人間の体に危害を加えてくる。おぞましい人間に直接、警鐘を鳴らしているのである。
 原因と結果は一目瞭然であろう。人間の対応は明らかである。自然を元に返すのだ。元通りにならないかもしれない。というのも、ゴルフ場を作った際、何百、何千年を経た土壌を掘り返してしまったのだから。それでもいい。一つの県に100箇所ものゴルフ場はいらない。そこに樹木を植えて、その一角にはサツマイモを作って動物たちに差しあげるのである。そうすれば、水田や畑は再生するであろう。
 そしていつも訴えているのだが、車の全てを電気自動車にすれば大気の汚染は極端に解消するであろう。隗より始めよ、とはこうした簡単で、容易にできることなのだ。

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