「任務完遂」
昭和54年3月23日、希望と不安の中、都城駐屯地の第43普通科連隊に教育入隊し、人生の同期と出会い、同じ釜の飯を食べ切磋琢磨し前後期教育終了、その後間もなくそれぞれ全国へ移動、この時何故か涙が出たことを思い出します。
「自衛官とは何ぞや」と考える日々が続く毎日を過ごし、部隊に残った同期4名一丸となりその後を乗り越えた思いが浮かびます。
陸曹となり、本職である迫撃砲射撃陸曹としては、日々の訓練で失敗の連続でした。しかし、失敗を恐れる事なく汗を流し、涙を流し、小隊一丸となり目標を持ち、「なぜ・なぜ」と研究心をもって訓練に励み、師団大会優勝等の成果を収めたことが思い出されます。「失敗は成功のもと」中隊付准尉に上番し、毎日朝礼台に立ちました。隊付上番後、先任上級曹長制度が発足し、隊付業務を行いながら先任上級曹長の任務を同時に遂行することになり、先任上級曹長としての任務理解に苦しんだ思いがありました。
時は過ぎ、平成27年2月1日付をもって陸上自衛官としての任務を全うし定年退職しましたが、悔いのない自衛隊生活が送れ、多くの人に感謝してもしきれない気持ちで一杯でした。本当に「任務完遂」と思えた日でした。
予備自衛官として職場での頑張りが自衛隊への理解に繋がる
退職後は、予備自衛官としての身分を持つ傍ら、援護の紹介で都城市内の建設協同組合に就職しました。企業が我々自衛隊退職者に求めるものは何かと考えた時に、自衛隊で学んだ経験を元に自ら進んで考案し行動することを望んでいると思われます。その職場で頑張る事で自衛隊に対する理解も促進でき、予備自衛官招集訓練に参加する事にも心よく了承してくださると思います。
予備自衛官としては、令和6年6月をもって任期満了を迎えることとなり、とても寂しい気持ちもあり、やり遂げた気持ちもあるなど、言葉には出来ない思いです。現役としての勤務に引き続き、予備自衛官としてここまで健康を維持し、任務完遂出来たのは、家族の支え・同期の絆・諸先輩及び後輩のおかげであり感謝の気持で一杯です。
人生は、失敗を恐れる事無く前進、仕事にも趣味にも目標を持ち、達成の喜びを楽しみましょう。 |