週末の陽気で、待ち侘びた桜の蕾が一気に開き始めた4月1日、期待と不安に胸を膨らませた若者たちが人生の新たな一歩を踏み出した。防衛省では661名が入省し、全国の機関等で入省式が行われた。それぞれが決意を胸に社会人としてのスタートを切った。
4月1日、防衛省市ヶ谷庁舎講堂で事務官等の入省式が行われ、本省採用73名(男性44名、女性29名)が参加した。
国歌斉唱に続き、辞令の交付および服務の宣誓を代表者が行った。式開始前から緊張の面持ちだった新規採用者たちも、服務の宣誓を行う時には引き締まった表情となっていた。防衛大臣訓示は、三宅政務官が代読。「戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の中で、防衛省を選んだ皆さんの覚悟に心から敬意を表します」と述べ、「防衛省自衛隊は国民の信頼があってこそ活動ができるということを忘れない」「気概を持って常に新たなことにチャレンジしてほしい」「自分の心身を大切にし、仲間と助け合ってほしい」等と要望。最後は「どんな業務も国を守ることに繋がっている」と述べ「その享受を胸に秘め常に謙虚な姿勢を忘れずに全力で業務に臨んでほしい」と激励した。
式後は、代表して2名が報道陣からのインタビューに答えた。住田慶太郎さん(防衛政策局運用基盤課)は「職責を全うする熱意を持って、国民のため最大限の努力をしていきたい」と抱負を述べ、伏見比那子さん(防衛装備庁装備政策部装備政策課)は「外交面の努力だけではなくて、自国の安全を自ら保障する必要があると思ったので志望した」と入省の動機を語ってくれた。
今年度の防衛省全体の事務官等の採用者数は661名で、本省以外での採用者については全国約150カ所の機関や部隊でそれぞれ入省式が行われた。 |