第6普通科連隊(連隊長・河村友則1陸佐=美幌)は、11月22日、美幌駐屯地において、令和2年度以来2年ぶりの「連隊炊事競技会」を実施した。
チャーハンは初
本競技会は、いついかなる任務にも対処するために重要な基盤の1つである野外炊事能力の向上を図り、部外者の方々の舌を唸らせることを目的に実施した。今競技会の審査内容は、作り手の調理技術、知識、創意工夫が表現される「中華料理」をテーマに「チャーハン・麻婆豆腐・中華サラダ・中華スープ」の4種類で5個中隊(オープン参加で火力支援中隊準備隊)による対抗方式で味覚・視覚を総合的に自衛官以外の審査員が主体となり評価し、炊事能力を競い合った。
今回主食であるチャーハン調理は炊事競技会の種目としては連隊初であり、本競技会を企画した第4科長である北守啓一1尉は「普段我々が野外炊具により調理しているカレーなどは国民からも評判も良く、その出来映えは安定している。この競技会では更なる炊事能力向上のために野外炊具であえて難易度の高いメニューとし、どんなに難しいものであっても創意工夫すれば作れるということを知ってもらいたい」という思いから本メニューが精選され、チャーハンが主食となった。
また、審査員は自衛官以外の23名、平野美幌町長をはじめ、防衛・駐屯地モニター、隊友会、美幌駐屯地の警備隊区である2市・8町の自治体の防災関係者(当日は災害対処研修会も実施のため併せて参加)が、自衛隊側からは6名、航空自衛隊網走分屯基地司令の田中国敏2空佐、統裁官である河村連隊長、業務隊長の圓山紀子2佐、管理栄養士の竹田未来技官、副連隊長の弓削偉昭2佐、連隊最先任上級曹長の湯浅正明准陸尉が実施した。
炊く・炒めるが勝負の決め手!
競技は午前7時20分から開始、制限時間220分の中、各中隊の選手は「隊員には任務遂行の活力となる食事を、災害派遣においては、被災された方々の希望を繋ぐ生活支援の炊事、自衛隊が作る食事は、温かくて美味しい!」をモットーに笑顔になれる食事を提供できるよう意識し調理に臨んだ。
特に様々な調理法が必要となる本競技会だが、主食であるチャーハンを調理するためには、「いかにお米を炊く時に水分を飛ばすか」、「火力調整によるパラパラ感をどう表現させるか」の「炊く・炒める」が勝負の決め手となり、事前に本競技会のために分析した結果を基に練成成果を遺憾なく発揮した。午前11時には調理が終了し、審査(試食)が開始された。
審査員は「チャーハンは中華風鍋や家庭的な物で調理したわけではないのにとてもパラパラになっており、いかに研究して調理に臨んだのが伝わります」など高評価を得た他「炒め具合が絶妙であり、味付けも調味料の使用加減がどれも美味しくて審査に非常に迷います!」とどれも大絶賛であった。
被災者に温かい料理を
午前12時20分、全ての審査が終了し、厳正な審査の結果、多くの審査員の胃袋を見事鷲掴みにし、舌をうならせ高得点を得た本部管理中隊が優勝し、見事前回競技会に引き続き2連覇を達成した。
第6普通科連隊は、本競技会で得た成果をじ後の訓練等に生かすとともに災害派遣等における炊事支援において、「被災された方々のために温かくて美味しい温食」を提供できるよう、引き続き炊事能力向上を図っていく。 |