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自衛隊ニュース   1094号 (2023年3月1日発行)
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酒井海幕長 タイ海軍司令官と懇談
「自由で開かれた海洋」に期待
 酒井海幕長は2月14日、訪日したチャーンチャイ・タイ海軍司令官と両国間の防衛交流、防衛協力の一層の深化・具体化について防衛省で懇談した。
 チャーンチャイ司令官の来日は、昨年11月に横浜市で開催された「西太平洋海軍シンポジウム(WPNS)」への出席に続いて2度目。同シンポジウムは海自が議長国を務め、27カ国から海軍参謀長等が参加し、「自由で開かれた海洋」をテーマに共通認識の形成を図った。
 懇談で酒井海幕長は、WPNSに続く訪日に謝意を示すとともに、訪日により日タイ海軍軍種間の関係がさらに深化し、共通の目標の「自由で開かれた海洋」に資することに期待を寄せた。
 昨年12月のタイ海軍艦艇「スコータイ」の沈没事故にも触れ、犠牲になった乗員への弔意も表した。

アイアン・フィスト23開幕
日本国内で初めて実施 日米同盟の抑止力強化
 陸上自衛隊は2月16日に日出生台演習場(大分県)で、米第3海兵機動展開部隊との共同訓練「アイアン・フィスト23」の開会式を行い、3月12日までの約1カ月におよぶ訓練をスタートさせた。
 訓練は平成17年度から米国本土で行われており、日本での実施は今回が初めて。水陸両用作戦に係る行動を共同・統合により演練し、共同対処能力の向上を図ることを目的として、日出生台演習場のほか、徳之島、喜界島、キャンプ・ハンセン、キャンプ・シュワブ、出砂島射爆撃場等で、日米共同着上陸訓練、実弾射撃訓練等を行う。
 訓練には日米総勢約1700名(日側800名、米側900名)が参加。訓練担任官は、陸上総隊司令官の前田忠男陸将。陸自からは陸上総隊隷下の水陸機動団、第1空挺団、第1ヘリコプター団等と西部方面隊隷下の西部方面航空隊等が参加。海自からは輸送艦「おおすみ」が参加する。一方、米軍の担任官は第3海兵機動展開部隊司令官のジェームス・W・ビアマン中将。米海兵隊からは第31海兵機動展開隊等と第7艦隊の強襲揚陸艦「アメリカ」、ドッグ型輸送揚陸艦「グリーンベイ」およびドッグ型揚陸艦「アシュランド」が参加する。
 離島防衛を想定した本訓練を通じて、日米同盟の抑止力・対処力を一層強化させていく。

トルコ共和国国際緊急援助空輸隊
現地に医療資機材届ける
 2月6日に発生したトルコ南東部を震源とする大地震は、トルコとシリアで甚大な被害をもたらし、死者は4万6000人を超えた(2月20日時点)。
 防衛省・自衛隊は10日に2海佐1名と事務官1名を情報収集・連絡調整要員として現地に派遣した。また13日は浜田大臣の命を受け、トルコ共和国国際緊急援助空輸隊等を編組し、航空自衛隊B777特別輸送機が、現地で活動する医療チームに必要な機材等を輸送するため千歳基地を出発、途中積荷のため成田空港を経由してトルコへと飛び立った。
 14日、現地に到着、入院ベッド、手術台、麻酔器、人工呼吸器等の医療資機材や医療チーム隊員用の生活資機材を届け、17日に千歳基地へと帰国した。

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