第40普通科連隊(連隊長・淺田健1陸佐=小倉)は、7月6日未明から25日まで、平成29年7月九州北部豪雨に伴う災害派遣での人命救助・行方不明者捜索に従事した。
豪雨が発生する前の連隊の状況は、大野原演習場(長崎県)で第3中隊が、あいにくの台風3号の下での練成訓練から帰隊したばかりで、十文字原演習場(大分県)で第4重迫撃砲中隊、補給・衛生小隊が練成訓練の途中であった。降雨の状況から災害発生を予期し、連隊は十文字原演習場で訓練していた部隊を召還した。
命令を受けた連隊は、朝倉市、東峰村等を隊区とする第5施設団(小郡市)の統制の下、東峰村へ約100名を、朝倉市へ約150名を派遣して、人命救助・行方不明者捜索を開始した。以来、被災者とそのご家族の心情を酌み、被災地の復旧に思いを致しつつ活動を継続し、土砂或は倒壊家屋の中から行方不明者(心肺停止状態)を計3名発見し、警察を通じご家族の許にお帰り頂いた。
その後7月16日及び24日、朝倉市主導の強化集中捜索(一斉捜索)に参加し7月25日、朝倉市の森田市長に対し捜索の終了を報告し、連隊は捜索の任を解かれた。
一方この間の7月7日には、同じく豪雨により小倉駐屯地近傍の北九州市八幡東区等でも崖崩れ・住宅損壊が発災し、同市内を流れる竹馬川等の水位は氾濫危険水位を超えた。この状況にあって連隊は、副連隊長を北九州市役所に派遣する他、災害対策本部が開設された市区町役場にそれぞれ連絡幹部を派遣するとともに、北九州及び京築地域の主要道路・河川・急傾斜地の情報収集にあたり、朝倉・東峰一帯への派遣と北九州一帯での警戒との二正面対処となった。
この度の災害派遣において、連隊は人員延約6000名、車両延約1500両を派遣した。依然として、被災地とその上流の山や谷には、土砂及び流倒木が残っており、8月4日現在、災害再発に備え連隊は小倉駐屯地一丸となって態勢を維持している。
8月4日、連隊長は駐屯地朝礼において「明日5日から夏季休暇に入るので(休暇明け直ぐの連隊戦闘団練成訓練に向け)鋭気を養ってほしい、他方で台風5号による災害発生の可能性もあり、隊員ごと情報収集に務めるよう」注意喚起した。 |