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日−蘭防衛相会談 |
12月13日、稲田朋美防衛大臣はオランダのヘニス・プラサハート国防大臣と会談を行った。オランダ国防大臣の訪日は約12年ぶり。
会談に先がけて、防衛省とオランダ国防省の間で防衛協力・交流に関する覚書が交わされ、両大臣が署名を行った。本覚書には、ハイレベル交流、実務レベル交流、部隊間交流、教育・研究交流等を通じて、両国の防衛協力・交流を発展させる旨が盛り込まれた。稲田大臣は、本覚書に基づき、各レベルでの交流を推進していきたい旨を伝えると、ヘニス大臣は「戦略的パートナシップにぴったりだ」と述べた。
防衛分野では少数の女性大臣同士ということもあり、冒頭で稲田大臣が「心強く感じている」と述べると、ヘニス大臣は「一緒に仕事ができ非常に嬉しい」と応えるなど、会談は和やかに始まった。
防衛政策についての意見交換では、単独で自国の安全を確保することは不可能で、各国との協力関係拡大が重要との点で一致した。また稲田大臣が平和安全法制について説明、ヘニス大臣はPKO等国際社会での日本の取組みを歓迎する旨を伝えた。
また、防衛協力・交流においては、両国が参加しているアデン湾での海賊対処活動での緊密な連携を歓迎、今後も海洋安全保障や平和維持活動等グローバルな安全保障・防衛分野で連携していくことで一致した。また日本とNATOとの協力の強化に関しても両者は一致した。 |
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防衛省における働き方改革推進のための取組コンテスト |
防衛省は「防衛省における働き方改革推進のための取組コンテスト」の表彰式を実施した。当コンテストは、働き方改革によるワークライフバランスを推進するため、個々の職場において、業務の効率化や職場環境の改善について、特に優れた取組みを行った部署に対して表彰を行うもので、本年が第1回目となる。7月及び8月に設定したワークライフバランス推進強化月間を主な対象期間として総数97件もの応募があり、「独自性・先駆性」「自発性を引き出すような取組」等の選考要領を満たした中で特に優秀な部署が見事受賞した。
【防衛大臣賞】▽整備計画局情報通信課◎各機関の職員を対象としたパソコン口座、スキルチェックテスト等の実施、情報リテラシー窓口の設置により、職員の情報リテラシー(パソコンスキル)を向上させ、業務を効率化。【副大臣賞】▽海自横須賀地方総監部▽「横須賀地区働き方改革推進委員会」を設置し、隊務改善、艦艇職域復帰の促進、長期的経歴管理(30年線表)の促進等を実施し、ワークバランスを実現できる職場環境を整えるための施策を実施▽空自第5航空団整備補給群修理隊エンジン小隊◎日野耕治2空曹をリーダーとする5人の取組検討メンバーが中心となり、業務改善すべき問題点に関するアンケートを行い、分析を踏まえてテーマを選定し、整備手順書の作成や整備専用消耗品ボックスの作成により、作業の確実性と効率性を同時に大幅に向上させる成果を達成【航空幕僚長賞】▽第9航空団基地業務群会計隊(那覇)◎勤務時間ファイルを使用した勤務時間管理による残業時間の縮減による業務の効率化
12月16日の表彰式で稲田朋美防衛大臣は、「政府が進める重要な改革であり、貴部署が工夫を凝らして取組んでいる事は非常に素晴らしいと思います。これからもぜひ推進して頂きたい。おめでとうございます」と受賞部署を讃えた。 |
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10個部隊に陸幕長表彰
福利・厚生業務に優れた功績 |
12月5日、共済組合業務及び福利厚生業務に優れた功績のあった部隊等を表彰する陸幕長表彰式が陸幕会議室で行われ、岡部俊哉陸上幕僚長から受賞10部隊の部隊長に第2級賞状と楯が授与された。
岡部陸幕長は式典後の懇親会で「受賞おめでとう。陸上自衛隊は、創隊以来の大改革を断行しているところであるが、そのためには足腰の強い部隊を作らなければならない。業務隊は、隊員が後顧の憂いなく任務を達成するとともに、家族を含めて活き活きと活躍できる態勢を支えるために必要な機能を持った部隊であり、足腰の強い部隊のために非常に重要である。これからも隊員目線に立って積極的に業務遂行するよう期待している」と述べた。
受賞部隊の功績概要は以下の通り((1)は厚生業務、(2)は共済業務)
▽滝川駐屯地業務隊
(1)父兄会及び隊友会と大規模災害時における派遣隊員の留守家族支援に関する協定を締結(2)隊員家族に家族用広報誌を配布し理解を促進
▽北千歳駐屯地業務隊
(1)父兄会及び隊友会と家族支援に関する協定を締結、家族交流会を企画し、449名が参加(2)隊員クラブの魅力化施策により年間約150万円(前年度比約9%)の売上増加を達成
▽帯広駐屯地業務隊
(1)地域の認定こども園の協力を得て緊急登庁支援施策を実施(2)隊員のニーズに応え、5月、8月、12月の士気高揚期間中に共済ATMを稼動
▽大和駐屯地業務隊
(1)災害等発生時対処要領マニュアルを作成(2)営内者等郵便窓口利用が困難な組合員に対して取次ぎサービスを実施
▽陸上自衛隊施設学校
(1)地元保育園の協力で緊急登庁支援訓練を実施し保育要領等の練度を向上(2)「満期ゆめカード」の発行を実施し預入額が3千万円増加
▽相馬原駐屯地業務隊
(1)父兄会との懇談会を定期的に実施し緊急登庁支援の登録児童増加を実現(2)駐屯部隊の委任状提出率100パーセントを達成
▽滝ヶ原駐屯地業務隊
(1)自治体と連携した施設開設訓練を実施し緊急登庁支援施策の実効性等を向上(2)寿司職人によるサービスを企画し隊員クラブの宴会数が月平均50〜60件増加
▽豊川駐屯地業務隊
(1)「おやばとネットワーク」を構築、父兄会会会員が安否を確認できるマニュアルを作成(2)南海レスキュー27に合わせ臨時共済窓口の開設訓練を実施して事業運営を強化
▽福岡駐屯地業務隊
(1)定期異動に伴う宿舎集中整備及び空き部屋管理を実施し宿舎環境の維持改善に寄与(2)近傍の地方銀行と協定を締結し優遇金利で組合員に提供
▽玖珠駐屯地業務隊
(1)宿舎の定期点検や総出整備により子供遊具等を逐次整備(2)台風15号による全域停電時に発電機を使用して委託売店の緊急営業を実施 |
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戦没者遺骨収集事業に協力
〈海上自衛隊〉 |
12月15日、海上自衛隊横須賀基地で、ソロモン諸島戦没者遺骨引渡式が執り行われた。当日は、遺族をはじめ厚生労働省関係者、防衛省からは宮澤博行大臣政務官、重岡康弘自衛艦隊司令らが参列し、約200名が式を見守った。
海上自衛隊は厚労省が行う戦没者遺骨収集事業に協力し、厚労省の派遣団や指定機関が現地で収集した遺骨を、護衛艦「たかなみ」(艦長・坂井喜一郎2海佐)が引受け、日本に送還する等した。「たかなみ」はニュージーランドで参加した国際観艦式やADMMプラス海洋安全実動訓練「マヒ・タンガロア16」からの帰国途中に現地に寄港した。
太平洋戦争の激戦地だったソロモン諸島で今年度収集された遺骨は150柱。護衛艦「たかなみ」の乗員に抱えられ帰国を果たした遺骨は、儀仗を受け厚労省に引き渡された。その後、黙祷や献花が行われ、海上自衛隊横須賀音楽隊の演奏の中、厚労省職員に捧持されて退場した。
今後遺骨は、厚労省の霊安室に納められ、千鳥ヶ淵戦没者墓苑に安置される。古屋範子厚生労働副大臣は、「異郷の地に眠る多くのご遺骨に1日でも早く帰還頂けます様、防衛省をはじめとする関係省庁や関係機関とともにより一層力を尽くしていく」と挨拶を行った。
海自は平成26年にも厚労省の戦没者遺骨収集事業に協力しており、その際は練習艦「かしま」が同じくソロモン諸島から日本に遺骨を送還した。 |
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日米豪人道支援・災害救助共同訓練
〈空自航空支援集団〉 |
12月2日〜12日、航空自衛隊航空支援集団(司令官・小城真一空将)は、ミクロネシア連邦等の離島においてにおける日米豪人道支援・災害救助共同訓練をC-130輸送機を用いて実施した。
これは、人道支援・災害救援活動に係る能力向上及び米豪空軍との相互運用性の向上を図る目的で行われ、訓練に使用する資材等の燃料投下訓練が実施された。
投下した物資の中には、様々な機関から米空軍等に寄付された食料品、衣料品、玩具、文具等もあり、投下後はミクロネシア連邦等の住民の皆様に役立ててもらう予定である。
民間のボランティアの協力を得ながら梱包した形での投下物には「Merry X'mas」などの輸送に関る隊員からのサインも身うけられた。米軍は本訓練をOCD(Operation Christmas Drop)と呼んでいる。 |
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