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自衛隊ニュース   916号 (2015年10月1日発行)
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米ヤキマ演習場で
陸上自衛隊と米陸軍が実動訓練
 9月8日から9月25日の間、米国ワシントン州ヤキマで米陸軍との実動訓練が行われた。担任官は中部方面総監の鈴木純治陸将、第10師団第33普通科連隊を基幹(第10特科連隊・第10戦車連隊・第5対戦車ヘリコプター隊など)とし約300名が参加した。

陸上自衛隊生徒制度60周年
 9月27日、昨日までの雨もすっかり止んだ秋空の下、陸上自衛隊高等工科学校(学校長・小和瀬一陸将補)の創立60周年記念行事が多数の来賓や生徒1期生及び多数の卒業生を招いて挙行された。
 昭和30年に陸上自衛隊の武器・通信・施設の各職種学校として開始された生徒教育制度。昭和34年に、武山駐屯地で生徒教育隊の編成完結が行われ、昭和38年には生徒教育隊から少年工科学校へ、平成22年に陸上自衛隊高等工科学校へと改編。これにより、「自衛隊生徒」から「学生化生徒」へと身分が変更になり、卒業後「陸士長」に任官し陸曹候補生課程へ入校という大幅な変更となった。
 記念式典で小和瀬学校長は「【いつ、いかなる任務が与えられようとも、必ず事態に即応し任務を完遂するため】、創隊以来の大改革を推進中である陸上自衛隊。この時期において【真に戦える強靭な陸上自衛隊の創造】に担い手となり得る、知・徳・体を兼ね備えた伸展性ある本校生徒に対する期待は、益々高まっていると認識している」などと式辞を述べた。
 その後恒例のCH—47/UH—60/AH—64の祝賀飛行時、アナウンスによる「卒業生による祝賀飛行」の言葉に会場の中から『おー』と大きな歓声が聞こえた。式典後に行われたアトラクションでは、一糸乱れぬドリル演奏、大迫力の桜花太鼓演奏、春日井駐屯地の10偵によるオートバイドリル、綱引き大会の決勝と若々しい動きの連続に「親元を離れて、勉強も大変なのに、課外活動も頑張っているなんて」と、涙ぐむ来場者の姿も見えた。
 この日多く招かれた卒業生のひとりの西部方面混成団長は「後輩たちの勇姿を見て嬉しく頼もしく思った。学校内を歩いて思ったが、昔より先輩後輩の上下関係が柔らかくなったかな?建物も新しくなり、校風の書かれている石碑の位置も変わったが、「少年自衛隊」の精神はこれからも継承していってほしい」と語ってくれた。

第3代統合幕僚監部最先任下士官に宮前稔明准海尉
第2代渡邊准陸尉は盛大な見送りを受けて定年退官
 9月17日、防衛省で統合幕僚監部最先任下士官交代式が行われた。行事には、河野克俊統合幕僚長をはじめ統幕高級幹部、鈴木喜晃陸自最先任上級曹長、関秀之海自先任伍長、新井岳志空自准曹士先任、在日米軍最上級曹長らが陪席した。
 9月18日をもち定年退官する第2代統幕最先任下士官・渡邊満徳准陸尉(同日付で3陸尉に特別昇任)は、平成25年3月に試行中だった統幕最先任下士官の第2代目に上番し、制度の発展に大きく寄与した。3回の「日米最先任下士官会合」を実施する等、日米間の下士官交流を積極的に推進する等、国内外の下士官レベルの交流を通じて統幕長を積極的に補佐した。渡邊准陸尉は「陸海空の各メジャーコマンド、各部隊最先任、在日米軍最先任等の強いリーダーシップのもと、任務が完遂できました」と一言ひとこと噛み締めながら感謝の言葉を述べた。
 第3代統幕最先任下士官・宮前稔明准海尉は昭和57年3月、第7期一般海曹候補生として海上自衛隊に入隊。大村航空隊を皮切りに各部隊で勤務後、平成25年6月海上自衛隊先任伍長を経て、同27年9月18日をもって3代目統幕最先任下士官に上番した。宮前准海尉は「今まで築いてきた陸海空米軍との絆・関係をより一層深めていくことに努めていきたいと思います。皆さんのご支援ご協力をよろしくお願い致します」と力強く、真っ直ぐに前を見据え着任の挨拶を行った。
 河野統幕長は渡邊准陸尉に対し「統幕長を補佐し、日米下士官交流の深化に寄与する等統幕最先任制度の発展に大きく寄与した」と、慰労の言葉を述べ、宮前准海尉に対しては「海上自衛隊先任伍長としての経験を遺憾なく発揮してほしい」と激励した。
 式後は、着任時の統幕長である岩崎茂政策参与をはじめ各幕の隊員・職員など200名近くがA棟ロビーで花道を作り渡邊准陸尉を見送った。

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