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自衛隊ニュース   902号 (2015年3月1日発行)
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活動開始1111日達成
南スーダン派遣施設隊
 1月30日、南スーダン派遣施設隊第1次要員の先遣隊が、首都ジュバに到着した平成24年1月16日から1111日目を迎えた。
 施設活動1111日を記念し、UNハウスに宿泊していた施設器材小隊はダンプのフロント部に「1111日達成」の看板を掲げUNハウスからジュベルマーケットチェックポイントロード(JMC)に向け出発した。
 当道路はジュバ市内からUNハウスに通じる主要道路であるが、片側だけの舗装路や雨等の影響により舗装路の陥没が多数見られるためUNから道路補修の要請があった。
 また、施設器材小隊長の山本和範1陸尉は、「地域住民の方々の声援の中で施設作業を行っています。JMCロードは大変重要な幹線道路です。皆さんに喜んで頂けるよう一生懸命頑張ります」と力強く語った。

コブラ・ゴールド15に参加
海外で初めて在外邦人等陸上輸送訓練を実施

 2月9日から2月20日の間、自衛隊はタイで多国間共同訓練「コブラ・ゴールド15」に参加した。この訓練は東南アジア最大規模の共同訓練で、日本の他に米国、タイ、シンガポール、インドネシア、韓国、マレーシア、中国及びインドが参加。海賊対処行動、在外邦人等輸送等に係る統合運用能力の維持・向上等を図る事が目的で、(1)指揮所演習(STAFFEx)(2)在外邦人等輸送訓練(TJNO)(3)人道・民生支援活動(医療)(CHE)の訓練に参加した。自衛隊は平成17年から今回で11回目の参加となり、約100人と空自輸送機1機が参加した(別表参照)。
 10日から20日の間、首都バンコク北東約100kmのナコーン・ナヨックにある国軍予科士官学校での指揮所演習では、「西太平洋に所在する仮想国で海賊、国際テロ支援等が横行。国連決議に基づいた海上警備、海賊対処の実施のため、参加7ヶ国+αがタイ主導の多国籍軍及び隷下のコンポーネント(各軍種合同部隊)を編成する」という想定のもと、海上治安維持及び海賊対処に係る多国籍軍及びコンポーネントの計画策定、調整等を実施した。訓練は現在実際に行われている任務、多国間調整要領を反映して行われる。また各国が自国の法律の範囲内で作成した計画は翌年のコブラ・ゴールド16で演習される。自衛隊は海賊対処法に基づき、海賊対処における多国間司令部への連絡幹部(LMO)派遣及び海賊対処行動部隊幕僚の派遣を実施した。
 また、15日の在外邦人等輸送訓練は、「震度7の地震による混乱から治安が悪化。防衛大臣に在外邦人等輸送が要請され、自衛隊は空自航空機による邦人等輸送が決定された」という想定のもと実施された。現地大使館員役や模擬避難者等約70人が乗り込んだ車両を自衛隊誘導輸送隊がパタヤスタジアムからウタパオ海軍航空基地までの約30kmを護衛しながら陸上輸送した。到着後、在外邦人役は搭乗前セキュリティーチェックを受けた後、空自輸送機C-130Hに乗込んだ。2013年のアルジェリア人質事件後の自衛隊法改正により在外邦人等の陸上輸送が可能になってから、海外で陸上輸送訓練が行われたのは今回が初めてである。
 16日、17日の人道・民生支援活動(医療)では、全9ヶ国が参加し「エボラ出血熱及びその他感染症など新たな世界的な健康への脅威」を全体テーマとして机上演習及び意見交換会が実施された。

○コブラ・ゴールド15参加部隊等
統合幕僚監部等:内部部局、情報本部及び統合幕僚監部(人員約20人);
陸上自衛隊:陸上幕僚監部、北部方面隊、東北方面隊、中央即応集団、警務隊、中央情報隊及び陸上自衛隊研究本部(人員約45人)
海上自衛隊:海上幕僚監部及び自衛艦隊(約5人)
航空自衛隊:航空総隊、航空支援集団、航空教育集団及び航空自衛隊補給本部(人員約30人、航空機C-130H1機)


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