2011年3月10日 ブルーインパルスは、3月12日に行われる九州新幹線開通記念行事のため松島基地を飛び立ったが、翌日の3月11日帰るべき場所を失った。そして今日3月31日、2年の歳月を経て日本国民の空への憧れ、夢、希望の象徴「青い衝撃:ブルーインパルス」がマザーベースである松島基地へ帰ってきた。
3月31日(日)、航空自衛隊松島基地(基地司令・有馬龍也空将補)においてブルーインパルス帰還行事が行われた。黙祷から始まったセレモニーには、 小野寺防衛大臣、宇都参議院議員、熊谷参議院議員、東松島市長、石巻市長、女川町町長、松島町長をはじめ多数の来賓が出席。第4航空団飛行群第11飛行隊長・田中公司2等空佐は、ブルーインパルスの隊員が整列する陣頭に立ち、壇上の小野寺五典防衛大臣に対し「第4航空団飛行群第11飛行隊は、震災による芦屋基地での訓練を終え無事帰隊しました」と力強く帰還申告した。それに対し、小野寺防衛大臣が「ブルーインパルスの帰還は、大震災の着実な復興を表すものである。2年間、芦屋基地で訓練された隊員の労を労いたい。ブルーインパルスが不在の間、東松島市をはじめ地元自治体、多くの周辺住民から熱烈な帰還の要望が防衛省に届きました。これは松島基地への厚い信頼と地域復興のシンボルとしてそれに応えた現れだと思います。防衛省は、その声に応え津波対策を講じ、帰還が実現しました。地元をはじめ全国の期待に応えられるよう田中隊長の下、一致団結し磨き上げられた技術を全国で披露してほしい。隊員とその家族に対しご苦労とご支援にあらためて感謝の意を申し上げます」などと訓辞をした後、有馬松島基地司令のエスコートで田中隊長に歩み寄り堅い握手を交わした。
続いて阿部秀保東松島市長が「市長というよりブルーを愛するみんな、震災でお世話になったみんなの代表としてお祝い、お礼を述べさせていただきます。本当にありがとうございます」などと述べた。
この後、参列した全員でブルーインパルスの1番機をバックに記念撮影を行いブルーインパルスの帰還を祝った。ブルーの隊員は「震災の影響により約2年間、芦屋基地を中心に築城基地及び見島周辺において訓練させて頂きました。この間、周辺住民の皆様方のご理解とご協力を得て訓練を実施することができましたことに心から感謝しております。今般、被災地の松島基地に帰還することとなり今後の任務遂行を想うとき、気持ちが引き締まる思いです」と語った。
再出発という言葉では言い尽くせないブルーインパルスの帰還、今年は、ブルーインパルスのフライトに目が離せない年になる。 |