読者の皆様、そして全国各地及び遠く海外で勤務中の隊員各位、新年あけましておめでとうございます。ご家族共々良き新年をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。
昨年を振り返りますと、南スーダンPKO派遣に始まり、各種の災害派遣や4月及び12月の北朝鮮の「人工衛星」と称するミサイル発射への対応等、まさに我々の実力が試された年でありました。また、中国やロシアの活発な軍事活動等、我が国周辺の安全保障環境がより厳しさを増した年でもありました。
このような中、陸上自衛隊は、島嶼部への沿岸監視部隊の配置をはじめ、特に南西地域の防衛態勢の強化を図るとともに、日米防衛協力のため米陸軍・米海兵隊との更なる連携の強化を重視して日米共同訓練等に取り組んでまいりました。
さて、本年は、陸上自衛隊として、統合運用態勢を基本とし、国際平和協力活動等に積極的に取り組み、また、発生の蓋然性が高いとされる首都直下地震、南海トラフ巨大地震等の大規模自然災害等に即応していくことが求められております。
このため、「緊迫感」を持って隊務運営に取り組んでいくとともに、南西地域をはじめとする我が国を取り巻く厳しい安全保障環境に対応し得る能力向上等のため、防衛力整備を推進して参ります。また、日米の連携を基軸とし、豪州等との一層の連携強化に取り組みつつ、各国陸軍種との防衛協力及び交流を推進していく所存です。
本年も陸上自衛隊は、国家の「最後の砦」としての自覚のもと、「何時、如何なる任務にも即応・完遂し、国民の皆様の期待に応える」ことのできる「リアリティある陸上自衛隊」を実現していくため、陸上自衛隊全隊員一丸となって隊務に邁進して参ります。
皆様にとって、本年が幸多い素晴らしい年となりますことを祈念申し上げ、私の年頭のご挨拶と致します。 |