東日本大震災から1年目となる3月2日、公益社団法人「隊友会」(理事長・藤縄祐爾)は農林水産大臣から大震災に伴い実施したボランティア活動に対して、感謝状を受領した。
農林水産省では発災直後、被災地に応急用食料等を供給しようとしたが、現地までの輸送が極めて困難であり、主として自衛隊ルートが機能していた。その自衛隊とともに応急用食料等の積み下ろし・集積・再配分等を実施し、被災地への輸送に貢献した山形県隊友会、岩手県隊友会の一関支部等の功績等に対するものであり、災統合任務部隊、海上自衛隊第1輸送隊及び航空自衛隊航空支援集団とともに授与されたものである。
隊友会は、輸送協力の他、東日本大震災被災者援助のボランティア活動を実施した。被災地隊友会では発災直後の3月12日から延べ800人の会員が活動。全国の会員から募った本部直轄の応援隊は、ボランティアが手薄になる連休明けの5月9日から十数次の組を逐次に派遣し、6月27日まで延べ610人が宮城県石巻・気仙沼・岩沼地区での復旧活動にあたった。
なかでも、気仙沼市では水産業に従事する被災者宅の後片づけ、漁業組合のコンテナの清掃等を、また、岩沼市では津波で折れ曲がったビニールハウスの撤去、塩害畑地の表土排除等を実施し、被災地の農林水産業関係者から感謝された。また、年令の割にはその手際の良い組織的な活動は、地元の方々の驚きであり「どこの何という組織ですか?」と聞かれることもしばしばであった。
今回の感謝状は、これらの功績に対するものであり、地元の感謝の声が中央に届く形となった。現場で活躍した会員の労苦に報いることとなるとともに、全国の会員にとっても朗報であり、今後の隊友会活動の励みになるものである。
藤縄理事長は、感謝状を受け取った後「東日本大震災の発災から1年を迎えようとしており、改めて犠牲になられた方々のご冥福と被災地の1日も早い復興をお祈り申し上げます。隊友会は、昨年公益社団法人として認定を受け、防衛・防災活動等への積極的協力に力をいれている折から、この感謝状贈呈を受けたことは、会員にとって大きな励みになります。今後とも、この種活動の一層の充実を図り、社会に貢献してまいる所存です」と語った。 |