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自衛隊ニュース   2008年12月15日号
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自衛官人事異動2、3、4面
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イラク撤収業務隊が編成を完結、出国へ
《小牧基地》
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 政府は11月28日、イラクでの航空自衛隊による輸送支援が、その活動目的を達成したと判断、年内に任務を終了させることを決定した。これを受け、浜田靖一防衛大臣は今後の空自部隊による輸送活動の終結と、撤収業務の実務のために必要な命令を発出した。空自はイラク復興支援派遣撤収業務隊(司令・寒河江勇美1佐以下70名)を編成、12月5日に出国行事が小牧基地で行われた。防衛省・自衛隊の高級幹部が陪席する中、寒河江撤収業務隊司令が織田邦男支援集団司令官に編成報告したあと、編成完結式が行われた。式では、織田支集団司令官が岸信夫防衛大臣政務官に編成完結を報告。次いで、岸政務官から織田支集団司令官に隊旗が手渡された(写真)。引き続き、見送り行事が行われ、派遣隊員は順次クウェートに向け、小牧基地を出発した。

アフリカ7ヵ国軍人らに講演
《エジプト・カイロ平和維持センター》
高橋2陸佐、榮村2陸佐が日本独自の国際平和協力活動語る
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 統幕運用部国際協力室の高橋洋二2陸佐(元・第22次ゴラン高原派遣輸送隊長)と中央即応集団国際活動教育隊の榮村佳之2陸佐(元・イラク復興業務支援隊員)は11月21日から30日までの間、エジプトにあるアフリカ紛争解決平和維持訓練カイロセンターに派遣され、エジプト、アンゴラ、エチオピア、スーダンなどアフリカ7カ国のPKO要員(軍人、警察官、外交官、文民)約30名に対して5日間にわたって「統合平和維持ミッションのための統合トレーニングプログラム」の教育を行った。
 教育課目では主に高橋2佐は「軍民協力における基本的着意事項について」「スマトラなど国際緊急援助活動の事例(軍事組織による国際的な災害救助活動)」を、また、榮村2佐は「イラク(サマーワ)における軍民協力について(国際平和協力活動の現場における現地住民との関係構築)」「国際活動の教育訓練のあり方について(国際平和協力活動に適切に取り組むための教育訓練体制の構築)」をそれぞれ講義した。
 2名の講演を熱心に聴講したPKOセンター長(エジプト外務次官)は「センターの教育プログラムに極めて有意義な講義で、今後も自衛官講師派遣事業の継続を強く要望する」、また在エジプトスーダン大使は「第2次世界大戦後、見事な復興を遂げた日本の経験、知識、独自のアプローチなどを学びたい」、そして教育受講者は「自衛隊の国際平和協力活動への取り組みの経験に基づく講義は大変示唆に富み、大いに参考になった」と感想を語っていた。一方、高橋2佐は今回の講演を通じて「参加者の反響は予想以上に大きく、欧米諸国とは異なる日本独自の国際平和協力活動へのアプローチが高く評価された。また、他の国の派遣講師やアフリカ各国から各分野のエキスパートが参加しているため、アフリカでのPKOなどの実情を把握する絶好の機会だった」、また榮村2佐は「国際活動教育隊が取り組む真摯な教育訓練やイラクでの自衛隊独自の活動状況が理解してもらえた」と述べた。

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