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   2006年10月1日号
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安倍新内閣が発足
新防衛庁長官に久間章生衆院議員
「我が国の防衛に全身全霊で取り組む」
栄誉礼を受け、特別儀仗隊を巡閲する久間新長官(9月27日、防衛庁A棟前儀仗広場で)
 9月26日、臨時国会が召集され、安倍晋三衆院議員(自民党総裁、52歳)が衆参両院本会議での指名を受け、第90代首相に就任した。これに伴い、安倍新内閣が発足、第67代防衛庁長官に久間章生衆院議員(長崎2区選出、当選9回、65歳)が就任した。久間長官は、橋本内閣で平成8年11月から10年7月まで防衛庁長官を務めており、約8年ぶり、2度目の就任となった。安全保障政策に精通し、各方面からその手腕が期待されている。
久間新長官と額賀前長官が事務引継ぎに臨む
 防衛庁長官離着任行事は翌27日、A棟2階講堂や儀仗広場などで行われた。
 額賀福志郎前長官は午前9時すぎ、西川徹矢官房長ら幹部を伴い、殉職隊員慰霊碑に拝礼したあと、大臣室で高級幹部から労いの挨拶を受けた。次いで、A棟講堂で整列した幹部多数を前に、イラク撤収など着任以来の様々な出来事を振り返りながら「今後とも国家の安全と安定のために、これまでの経験を踏まえ全力をあげて取り組んでいく」と離任訓示した。これに対して、守屋武昌事務次官が額賀前長官の約11ヵ月にわたる様々な功績を称えながら送別の辞を述べた。
 午前10時すぎ、額賀前長官はA棟儀仗広場で、第302保安中隊による特別儀仗隊(隊長・矢古宇 努3陸佐)による栄誉礼を受けたあと、市ヶ谷駐屯地・基地全職員の心温まる見送りを受け、握手しながら正門へと移動。女性職員から大きな花束を贈られ、盛大な拍手の中、防衛庁をあとにした。
 新長官着任式は午前11時から行われ、久間長官が防衛庁・自衛隊の高級幹部の出迎えを受け、A棟玄関前に初登庁。特別儀仗隊の栄誉礼、巡閲を行ったあと、殉職隊員慰霊碑に拝礼した。次いで、A棟2階講堂で幹部多数が整列する中、全国放送で着任の訓示を力強く述べ、「防衛庁を省に移行するため全力を尽くす」「米国との緊密な関係を一層強化」「多機能で弾力的な実効性のある防衛力の整備」「国際平和協力活動への取組」の4点を強調した。これに対して守屋事務次官が、久間長官の国政での数々の実績を称えながら「省移行」など一層の期待を込めて答辞した。
 新旧長官の事務引継ぎは昼すぎに大臣室で行われ、額賀前長官と久間新長官がお互いに固く握手を交わし、順次署名した。

陸自イラク後送業務隊が帰国
空自は今なお支援活動続ける
 クウェートで陸自イラク派遣部隊の撤収作業に従事していたイラク後送業務隊(隊長・加治屋裕一1陸佐以下約100名)が9月9日、任務を完遂し無事羽田空港に帰国した(=写真)。陸自幹部らの出迎えを受けた一行は、大型バスで市ヶ谷駐屯地へ移動、統幕や陸幕の高級幹部をはじめ留守家族約250名の盛大な出迎えを受けたあと、A棟前広場でお互いの再会を喜び合っていた。
 隊旗返還式は11日昼、防衛庁A棟講堂で行われた。開式の辞に続いて愛知治郎政務官が登壇、整列した派遣隊員から栄誉礼を受けたあと、加治屋隊長が力強く帰国報告した。愛知政務官は訓示の中で「陸自によるイラク復興支援活動は、諸官の帰国をもって本当の意味での終了を迎えた」と称えながら「貴重な経験を活かし、今後も我が国の平和と安全のため、また国際社会の平和と安定を確保するため、引き続き頑張るよう」要望した。部隊表彰に続いて、最後に、加治屋隊長が壇上の愛知政務官に隊旗を返還し、式を終了した。
 一方、航空自衛隊はクウェートのアリ・アルサレム基地を拠点に、現在もイラク復興支援活動を継続中で、9月6日にはアリ・アルサレム―バグダッド―エルビル間でC―130輸送機の運航を実施し、国連の人員・物資を空輸した。

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