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   2003年2月1日号
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統幕議長、海幕長等人事異動 2面

石破長官が訪露
 石破茂防衛斤長官は1月14日、堀江正彦防衛参事官ら高級幹部を伴い、ロシア国防省でイワノフ国防大臣と約2時間半にわたって日露防衛首脳会談を行った。これは、2000年11月のセルゲーエフ国防大臣の来日時以来、約2年ぶりのことで、会談では主に両国の国防政策、防衛交流、北東アジア情勢などについての意見交換が行われた。次いで、石破長官はイワノフ外務大臣を表敬したあと、翌15日にはドンスコ日本人墓地を訪れ、献花。また、第27親衛独立自動車化狙撃旅団や中央軍事博物館も精力的に視察した。

大空に大輪の花 第1空挺団初降下訓練
精鋭100隊員がパラシュート降下、模擬戦闘も
上空からの視察を終え、観閲台へと向かう石破長官
 陸上自衛隊第1空挺団(団長・火箱芳文陸将補)による「平成15年初降下訓練」が1月11日、習志野演習場で行われ、8,000名を超える観客を前に、人員・重軽物料の落下傘投下をはじめ、ヘリを使用した空中機動作戦等、戦闘訓練の一連の行動が展示された。訓練冒頭の指揮官降下では、石破茂防衛庁長官及び先崎一陸幕長がCH47Jに同乗し、団長、最年少隊員、各指揮官の降下状況を上空から視察。また、菅博敏東部方面総監、西川徹矢内局運用局長のほか関係者多数が見学に訪れた。訓練には、航空自衛隊航空支援集団、第1ヘリコプター団、第1師団、富士教導団、航空学校、東部方面航空隊が支援部隊として参加し、人員約400名、戦車等6両、航空機25機の規模で実施。新春の晴れわたる青空に空挺団のパラシュートを一斉に咲かせ、年頭のスタートを華麗に彩った。
低空飛行で観客の目前にまで迫ったAH-1Sへリ
 訓練展示は上空から地上への潜入・偵察活動から開始され、まずは10名の隊員が2機のCH-47Jに搭乗し、自由降下で地上に舞い降りた。一見、優雅にも見えるスカイダイビングだが、隊員は正確に目的地に着陸するやいなや落下傘を解脱、移動。そのスピーディーさが緊迫感となって、続くオートバイ偵察部隊の射撃にも観客の目は釘づけとなった。
 遊撃部隊のリペリング、降下誘導小隊の潜入が完了すると主力に先がけC-130大型輸送機、CH-47が登場。PKO等海外派遣、災害救助で活躍する両機が、軽物料を投下する等、現在行われている任務の様子が実際に展示された。
 高度340m、速度250?で飛行するC-1、C-130から降下するのは80名の主力部隊。一秒間隔で次々と飛びだし、パラシュートが開く。340メートルの高度から降下する隊員はまるで、小さなつぼみがみるみるうちに膨らんだ、大輪の花のよう。華麗なる落下傘降下も方向、スピードの巧みなコントロールがあってこそ。全国の部隊から選抜された空挺隊員の成せる技だ。
 降り立った主力部隊は即座に戦闘準備に入る。上空では、幾機ものヘリが進入し、スリング、ヘリボン部隊の援護につき、空中機動で降着した部隊はそれぞれ陣地の占領を完了。爆音とともに攻撃が開始され、96式装備装甲車が突入。120mm迫撃砲が撃たれるなど実戦さながらの迫力ある展開で敵を捕捉した。
 訓練終了後、部隊を前に石破長官は訓示に立ち「精強無比な第1空挺団の素晴らしい姿に接することができた。大きな歴史の転換点に遭遇している中、皆様方の努力があってこの国の平和、世界の平和が保たれる。心から頼りに、期待している」と述べた。(塩田愛子)

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