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自衛隊ニュース   1013号 (2019年10月15日発行)
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航空自衛隊優良提案褒賞授与式
第6航空団と飛行開発実験団、第1航空団の提案2件が受賞
 航空自衛隊は10月3日、防衛省A棟17階空幕大会議室で優良提案褒賞授与式を執り行った。
 授与式は、丸茂吉成航空幕僚長をはじめ、空幕各部長や空自准曹士先任らが立会い厳粛な雰囲気の中で実施された。
 今回の栄えある受賞提案は、全航空自衛隊の各部隊による業務改善提案約65件のうち、丸茂空幕長が最も優秀であると判断した2件。受賞者8名(1名は入校のため欠席)には、平成30年度下期の褒賞状と副賞としてつばさ会からメダルが丸茂空幕長より直接授与された。
 丸茂空幕長は「より良い方法を模索してくれようとした皆さんの知恵と努力に敬意を表します」と賛辞を贈るとともに「今回の提案で示してくれた考える力、問題を解決する力を大事にしてもらいたい」と訓示した。この褒賞制度は、受賞者の更なる改善意欲の高揚と部隊における業務改善提案活動の一層の活性化を図ることを目的として、平成4年度から毎年実施されている。
<受賞提案は以下のとおり>
○「レーダー・セット加圧点検時における加圧漏れLRU分離ツールの作製」
提案者‥小西博1空曹、鳥越伸也2空曹、長嶋由妃空士長(以上第6航空団=小松)、山崎優太郎1空曹(飛行開発実験団=岐阜)
○「T-4航空機の落下タンク スニッフル・バルブ機能点検方法の改善」
提案者‥田上智博1空曹、中村拓朗2空曹、渕江翔3空曹、神埼淳3空曹(以上第1航空団=浜松)

CRTが八雲分屯基地場外離着陸場で初訓練
<航空支援集団>
 航空支援集団(司令官・金古真一空将=府中)は、9月10日、11日の2日間、大規模震災等により被災した飛行場の機能復旧を目的とした「飛行場応急復旧隊(CRT注1)」の総合編組訓練を八雲分屯基地で実施した。
 CRTは、東日本大震災における教訓を基に、4年前から同集団が独自に態勢を整えてきた臨時の部隊である。同部隊は、大規模震災で被災した飛行場のうち、救援物資などの空輸拠点となり得る飛行場の機能回復をはじめ、気象観測、航空情報等の提供、端末地業務などの機能確保を主な任務としている。
 同訓練は昨年に続き今回で3回目であるが、回転翼機(CH-47)による先遣班員の派遣に続き、固定翼機(C-130H)による機能復旧要員及び装備品の輸送をする等、大がかりな想定で行うのは、今回が初の試みである。
 9月10日、八雲分屯基地に到着した先遣班航空管制係が無線機で航空情報等を提供するなか、小牧、美保及び入間基地を経由し機能復旧要員及び装備品を載せたC-130Hが到着し、訓練指揮官の吉田哲也2空佐以下51名が、CRTを編組した。その後、CRT派遣実施計画等に関する教育を実施し、知識事項及び保持すべき態勢について理解させ、実派遣と同様に、空輸に関する端末地業務を実施した。
 翌11日は、被災飛行場を想定した八雲分屯基地場外離着陸場において指揮所等設営、現地映像の伝送、気象観測、空輸に関する端末地業務及び整備支援の各任務を総合的に訓練した。さらに、被災した自衛隊施設の、早期復旧のための技術支援を行う内局及び北海道防衛局の施設整備調査チーム(ERE-FORCE注2)も支援部隊として参加。滑走路の輪加重測定による健全性の調査などを行った。今後もCRT能力向上のため、航空支援集団は関係部隊等と連携し、引き続き訓練を実施していく。
 (注1)CRT‥Contingency Response Team
 (注2)ERE-FORCE‥Emergency Response Engineer Force

創設55周年記念コンサート
<習志野分屯基地>
 空自習志野分屯基地(司令・若林豊2空佐)は9月29日、船橋市民文化ホールで空自習志野分屯基地創設55周年記念コンサートを開催した。地域住民に自衛隊の音楽演奏を楽しんでもらうとともに、感謝を示すのが狙い。空自中空音のほか、船橋・八千代両高吹奏楽部や習志野高軽音楽部の生徒が出演し、聴衆約1000人を魅了した。
 冒頭のあいさつで若林司令は、台風15号に係る自衛隊災派活動について紹介するとともに、「55周年続く習志野分屯基地がこうして在るのも、地域住民の支えのおかげです。今後ともご支援、ご理解のほどよろしくお願いします」と述べた。
 第1部は地元高校生による演奏。3校の生徒たちがそれぞれ若さ溢れる演奏を披露し、会場を盛り上げた。
 第2部は中空音が演奏。原田3空尉の指揮でアイルランド民謡を中心とした4曲を格調高く演奏し、聴衆から大きな拍手を浴びた。続いて中空音隊長の朽方3空佐の指揮で、「ライオン・キングメドレー」「星に願いを」などのディズニー音楽を披露、聴衆を魅了した。
 習志野分屯基地広報担当者は「災害派遣任務にあたっている隊員もいる中で、住民のさらなる理解を得られたことをとても嬉しく思う。今後も地域住民への感謝を忘れず、首都防空の任務に邁進していく」と話していた。

初出場の消防審査会で優秀賞受賞
<幹部学校>
 航空自衛隊幹部学校(学校長・阿部睦晴空将=目黒)は、令和元年9月5日、目黒区において開催された目黒消防署主催「令和元年度自衛消防活動審査会」に初出場した。
 審査会は自衛消防活動の技術向上等を目的に毎年実施されており、今回は目黒消防署管内から30チームが出場して3人操法による消火活動等を披露した。幹部学校チームは業務部の消防特技以外の隊員で構成し、8月の猛暑の中を審査会で規定された動作に習熟するため訓練に励み、審査会の準備に万全を期した。
 審査会に出場したチーム中、唯一の初出場であった幹部学校チームは他チームの高い練度にも負けず、節度ある気迫のこもった動作を披露して、見事「優秀賞」を受賞した。
 出場隊員は、「他チームの場慣れした雰囲気に圧倒されつつも自衛隊で培ったチームワークで賞をいただき、部外の大会を通じて自衛隊の練度の高さをアピールすることができて嬉しい。これを機になお一層日々の訓練等に精進していきたい」と話した。
 幹部学校は、今後も地元での地域活動等に積極的に参加してゆく予定である。

CH−47Jに約170名が体験搭乗
<防府北基地>
 防府北基地(司令・樋口達巳1空佐)は、令和元年8月31日、春日ヘリコプター空輸隊の支援を得て、一般市民に対する体験搭乗を行った。これは毎年、基地協力者、基地モニターの他、山口及び広島両県の募集対象者に対して、航空自衛隊及び防府北基地の任務に対する理解を深めてもらうために開催しているもので、本年は約170名の来場者を得ることができた。
 当日は、直前まで雨天が予報されており、体験搭乗については中止にせざるを得ない状況であったが、一転して快晴に恵まれ、計画していた5回全ての体験搭乗を順調に実施することができた。参加者の中には、初めてヘリコプターに搭乗するという人も多く、搭乗前はやや緊張した面持ちの参加者も、降機後は満面の笑みを浮かべて、自身の搭乗された機体を熱心に写真に収めていた。また、体験搭乗の前後には、第12飛行教育団(防府北基地所在部隊)が運用するT-7型初等練習機の見学を行い、当基地の運用に対する理解を深めてもらい、加えて、募集対象者約100名に対しては、航空自衛隊の職種説明会や航空学生説明会を開催し、体験搭乗をしてもらうだけではなく、貴重な募集広報の機会として大きな成果を得ることができた。

茨城空港「空の日」イベント参加
F-4記念塗装機地元初公開
<百里基地>
 百里基地(司令・佐川詳二空将補)は、9月23日、百里飛行場利用者利便向上協議会が主催する「茨城空港『空の日』イベント2019」に参加した。
 9月20日の「空の日」に因んだ本イベントには、第7航空団(百里)が、航空機の燃料補給車等の車両を中心に例年展示してきたが、今年は、空港内のGSEエリアに第301飛行隊のF-4ファントムを地上展示(記念塗装機を地元初公開!)。例年を大きく上回る2000人以上が来場した。
 基地広報ブースの制服等の試着体験では、F-4記念塗装機を背景に、操縦者との記念撮影が大人気で、笑顔が絶えなかった。また、展示説明に当たった操縦者、整備員、燃料補給員を通じて、航空自衛隊の魅力や隊員の実像を直接伝えることができた。空港2階の送迎デッキでは、百里基地エイサー部がステージイベントに参加。演舞を2回行い、こちらも会場を大いに盛り上げた。

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